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寒桜忌展 -うただより・今井和義へ<没後2年>-

2006年03月16日 00時34分15秒 | 展覧会の紹介-複数ジャンル
 2004年4月、今井さんの死の2カ月後におなじ会場(ギャラリーたぴお)で開かれた「追悼 展覧会 今井和義の一首を描く」が、文字通り彼自身が原稿用紙に1首ずつ書きなぐった短歌や、その短歌を題材にして友人29人が制作した作品を展示していたのに対し、今回は、自由な題材の作品がほとんどで、「追悼展」という意味あいはすこし薄れているのかな、という気がしました。ただ、案内状に名前の出ていない人も出品しており、それは新鮮でした。
 それは斉藤邦彦さんと横山隆さんです。斉藤さんは「作品」という題の平面を4点ならべているのですが、そのうちの1点は、黒い画面にさまざまな色の線が躍る抽象で、個人的にはとても心惹かれました。左上の円が照準のように見えてきます。
 横山さんは「彼方へ」という抽象画4点。こちらは真横に引かれた青や白の線が交響しています。
 藤川弘毅さんは、直径15センチほどのヒューム管のような円筒と、マンホールの蓋に似た黒い丸い板と、電子回路を、無造作に床に配しています。
 ギャラリーオーナーの竹田さんは、さいきん取り組んでいるコラージュで、出品者のなかではただひとり、今井さんの短歌を取り入れた作品です。複数の支持体からなる一種の平面インスタレーションですが、黄色一色に塗ったキャンバスが平板さを感じさせないのは、さすが本職がデザイナーだからでしょう。
 今井さん本人の生前の作品もありました。印画紙に直接光を当てて制作したものと思われます。
 大友洋子さん、高坂史彦さん、名畑美由紀さん、林教司さんも出品しています。

3月13日(月)-18日(土) 11:00-19:00
ギャラリーたぴお(中央区北2西2、道特会館)

■2004年の追悼展


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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
思い出 (エゾ三毛猫)
2006-03-16 23:23:34
結局シラフの今井さんには会わずじまいでした。

それだけ酒が似合ってたのか。



あっ、一度だけある!

北海タイムスが潰れたときに、カメラの前で皆と

シュプレヒコールを挙げていたのを憶えてます。

どんな業務に携わってたのかな?



今井さんが1枚ペラのフリーペーパーを発刊した時、

定期購読(募集していた)を申し込んだんですが、

創刊号以降、見ることはありませんでした。

ロックバンド四人囃子を取り上げて、短歌を詠んでました。



映画のチケットを同封したんですけど、

見てくれたかなあ、、、、。



今井さんの歳を越しました。

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Unknown (ねむいヤナイ@北海道美術ネット)
2006-03-16 23:30:30
>北海タイムスが潰れたときに、カメラの前で皆と

シュプレヒコールを挙げていたのを憶えてます。



えーといちおう新聞労連の一員としてわたしもシュプレヒコールあげてたんですけど。



ってことは、エゾ三毛猫さんもデモに参加してたんでしょうか。

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よくわかりませんが (エゾ三毛猫)
2006-03-17 00:28:33
あっそうなんですか。

ニュースに映ってました?



新聞労連には父が入ってました。

某サンライズ系です。

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テレビの法則 (ねむいヤナイ@北海道美術ネット)
2006-03-17 11:20:02
 筆者は、小さいころからテレビニュースなどには何度も登場しているらしいのですが、ほとんどの場合、本人が見ていないときに限って…なのです。

 まあ、テレビに出ても、それほどうれしくもないんですけど(←ひねくれ者)。
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志しの行方について (T.nakamura)
2006-03-17 23:33:12
16日の午後、うかがいました。



暫らくすると、いつもの悠々とした佇まいで、竹田さんが姿をあらわし、久しぶりに、亡き人について言葉をかわしました。



志し半ばで斃れたという感想をつよく持ちます。



石川啄木の日記や書簡を読んでいる最中なので、短歌の個人誌を100号も出し続けていた今井さんの意志の存在にこころが動きます。



『遺稿集』について知りませんが、やないさんはご存知ですか。
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遺稿集 (ねむいヤナイ@北海道美術ネット)
2006-03-18 00:57:22
すいません、筆者はわかりません。
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