北海道美術ネット別館

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■松田郁美[play with circle] (3月1日まで)

2009年02月24日 21時23分05秒 | 展覧会の紹介-彫刻、立体
 道教大には、武田亨恵さんから吉成翔子さん(今春卒業)へといたる、「力強い金属の女性立体作家」という系譜があるように思います。
 道教大大学院を昨春おえたばかりの松田さんもその系譜につらなる一人ではないでしょうか。
 この会場で発表したなかでは、札幌アーティストギャラリー3人展の西田卓司さんとならんで最も若いようです。

 個展タイトルに「サークル」と入っているためか、円や球にこだわった作品が多いです。
 会場に入ってまず目につくのが、新作の「支えるリングたち」。
 ふたつの大きな半円の円盤のすき間を、知恵の輪を思わせるたくさんの針金(ステンレス)の輪がつないでます。 
 その奥には、DMに写真がつかわれた「支えるパーツたち」もあります。
 こちらは、銅の半球のすき間を、やはりいろいろなかたちのステンレスの針金がつなぐという形状です。

 ほかにも、一昨年の北広島での3人展でも発表された、「侵食」など。
 窓辺に置かれた「立ち上がるリング」は、まるでちくわかかまぼこが切断された直後に、端をつまんで天へと持ち上げた一瞬をとらえたような、動きのあるかたちで、何度見てもおもしろい。ただ、中央の穴の大きさが、それぞれの切片で異なるので、そういう一瞬ではないことに気がつきます。

 ロビーの壁には、まるで象形文字を思わせる「PARTS」が飾られています。
 12のポップな作品がきれいにならんでいます。

 2階にある「Chair」は、金属製の長いすで、これだけは円や丸と関係ないかなと思ってよく見たら、背に丸い模様がたくさんついているのでした。


2009年2月9日(月)-3月1日(日)9:00-18:00(土、日曜-16:00)、会期中無休
STV北2条ビル エントランスアート(中央区北2西2 地図A)

北海道教育大学大学院美術教育専修修了制作展(2008年2月)
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