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釧路を出発/2021年10月10日その2 ※追記有り

2021年10月28日 09時12分37秒 | つれづれ日録
(承前)

 午前6時3分、釧路発網走行きの4726D列車に乗って、帰路に着きます。
 この路線には普通列車(各駅停車)しか走っていません。
 正確に言うと、快速も1往復設定されているのですが、JR北海道が利用者の少ない駅を片っ端から廃止していった結果、通過駅がわずか1駅になり、どこが快速なのかわからなくなっています。

 これまでは特急バス「釧北せんぽく号」を利用しており、JRで釧路から戻るのは初めて。
 釧網線せんもうせんはこれまで、知床斜里―塘路とう ろ 間が未踏区間でした。ついに全線乗車できることになり、わくわくします。

(どうでもいい情報ですが、筆者にも道内で乗ったことのない路線がまだかなりあります。室蘭線の岩見沢―沼ノ端、根室線の東釧路―根室、宗谷線の名寄―稚内、富良野線全線、函館線の砂原回りは未乗車です)


 プラットホームには、ディーゼルカーのキハ54系が1輛止まっていました。

 釧網線自体には、これまで何度も乗っていますが、キハ54系の単行という編成しか見たことがありません。

 石北線はほとんどがキハ40系という、昭和時代のディーゼルカーを使用しており、時間帯によって1輛だったり3輛だったり、キハ54系を組み合わせたり、いろいろな編成なのですが、釧網線はシンプルといえばシンプル。

 ただし、筆者が乗ったときは、窓際の坐席はほぼ埋まっていました。
 すいているときがないのも、石北線との違いです。
 まあ、すべての列車に乗ったわけではないので、なんともいえませんが。



 ホームへ向かう地下通路に
「釧路駅ステーションギャラリー」
というコーナーがあって、写真などを展示していました。

 ううむ。

 かつて1987年から2009年まで釧路駅には「ステーション画廊」という、「画廊」というにはずいぶんと広い施設が併設されており、「湿原の画家」として知られた佐々木栄松さん(1913~2012)の絵画をたくさん展示していたことを思い出します。
 JR北海道は画廊を閉め、展示されていたたくさんの絵画を、90歳近くになっていた佐々木さんの手元に返却して、佐々木さんが困り果てているという北海道新聞の記事を記憶している身にとっては、複雑な思いを抱かせるネーミングではあります。
(追記。これらの作品は、釧路市阿寒町の釧路湿原美術館に展示されています)



 ゆうべセコマで買ってきたなぞのパンと飲料で朝飯とすることにします。

 車窓からの風景は、霧に包まれています。

 釧路らしいなあと思っていたら、次の「東釧路」を過ぎた直後にディーゼルカーが急停車しました。

 シカと衝突したとのこと。
 道内では珍しくない事故ですが、湿原に入る前の、まだ市街地の中でこんなことになるとは。
 先が思いやられましたが、この後は、同様の事故はありませんでした。

 そして、車窓には、かつて見たこともない幻想的な景色が広がっていました。


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