ぐらのにっき

主に趣味のことを好き勝手に書き綴っています。「指輪物語」とトールキンの著作に関してはネタバレの配慮を一切していません。

LotRシンフォニー@Blossom Music Centerその1

2007年08月04日 | 指輪物語&トールキン
ようやくブログ更新できる環境になりました~
というわけで早速LotRシンフォニーの話などを。
今回は、クリーヴランド管弦楽団が、クリーヴランド郊外のクヤホガ・バレー国立公園内にあるBlossom Music Centerでの野外演奏会でLotRシンフォニーを演奏する、というものでした。
トップの写真は、開演30分ほど前のものです。会場の右後方から撮ってます。
ちょっとわかりづらいけれど、屋根の下にちゃんとした座席と舞台があって、その周りに芝生席が広がってます。
芝生席は20ドル。気持ち良さそうですが、リハーサルを聞いた限りでは音響は最悪でしたね。スピーカーからの音しか聞こえなくて・・・

こちらがステージ。実はこれは始まる前の、しかも翌日のチャイコフスキーのリハーサルが始まる前の写真なんですが・・・。スクリーンや一部打楽器はすでにLotR仕様ですが。
天井などはなるべく板を張ったり、板を使えないところも木のような色で塗装して、雰囲気を出しています。入ってみて「おおっ」と思うような作りでした。
屋根の下は、音響は壁がないにしてはまあまあでしたが、野外にいるという実感はあまりないかな。夜は寒かったですけどね・・・
昼間は緑が両脇に見えてなかなか気持ちよいですが、開演の頃にはすっかり暗くなっていたので。
あ、蛾とかコウモリとかがステージに飛んできてましたね。(蛾はブロードウェイの劇場でも飛んでたけど・・・)
シート席は直前にも残っていたみたいですが、観たところはほぼ満席に見えました。
芝生席も人でいっぱい。何のお祭り?という感じでした。
翌日のコンサートはそこまでは入っていなかったので、やっぱりLotR人気だなあと。
そういえばコスプレの人は一人も見かけませんでしたね。欧州の方がコスプレ率は高いようですが。

昨年2月にクリーヴランドで聞いて以来、すっかり気に入ってしまったクリーヴランド管の演奏、楽しみにしてました。
野外ということで音響が心配でしたが、リハーサルを聞いた限りでは、スピーカーは使っているものの、以外と悪くない音響でした。一応響くように設計されてるんですね。
こんな田舎に(失礼)夏しか使わないのに、ちゃんと音響に配慮した立派な音楽堂があるあたり、アメリカの文化水準の高さを感じますね。そもそもクリーヴランドくらいの規模の街にあんなレベルの高いオーケストラがあること自体がすごいことだなあと思いますが。

で、すっかり安心して楽しみにしていたんですが、思わぬ伏兵が・・・それはコーラス(汗)
確かに昨年聞いた時も、コーラスはオーケストラほどのレベルではないなあとは思ってたんです。でもまあ、そんなに気にならないレベルかなあと。
前回は、普通の音響のホールで、マイクもソロ楽器以外には使っていなくて、コーラスの音量もそんなに大きくなかったし、響きも自然でした。
しかし今回は、コーラスもオーケストラもマイクで音量をかなり調整していて(ちょうど東京の国際フォーラムホールAでの時のように。音響は国際フォーラムよりもずっと良かったですけどね。野外ホールより音響が悪いホールAって・・・(汗))、開始当初はかなりコーラスの音量を上げていたんです。
で、コーラスの粗がかなり目立ってしまって・・・一人ひとりの音も拾ってしまっていたし。ちょうど東京の最初の8月のコンサートの時のコーラスの状態のような・・・(大汗)
コーラスも、今回はBlossom Festival Chorとなっていたので、クリーヴランドでのコンサートの時とは違う人たちなのかも・・・でもソロを歌ってた人は同じような気がしましたが・・・うーん。
だんだんコーラスの音量は低くしていったようで、最初の時ほど耳障りではなくなりましたが、それでもコーラスの音量が大きめで、せっかくのオーケストラの素晴らしい演奏は音量抑えめ・・・。バランスとしてコーラスを大きくする必要があるのはわかるのですが・・・なんだかうーん、でした。
昨年のニュルンベルクのコンサートと逆でしたね・・・あの時はオケがイマイチで、コーラスが素晴らしかったのでした。ん~、上手くいかないもんですねえ・・・
まあ、コーラスよりもオーケストラだけの部分の方が全体としては多いので、ニュルンベルクよりはマシかな・・・でも、うーん(汗)

オーケストラの演奏は、やはり素晴らしかったです。
管楽器が上手いんですよねえ・・・非の打ち所がないです。金管も木管も。
特にトランペットのつややかな音と、ホルンのやわらかい音色が素晴らしいです。アンサンブルも完璧。金管が出てくるときに何の心配もしなくて聞いていられるのっていいなあ~。
ホルンのトップの人はすごく上手いんだけど、時々音外すんですよね(汗)前回もそうだったし、今回は始まる前にやっていたリハーサルでのチャイコフスキーの交響曲5番の2楽章のどソロで間違えていて、大丈夫かなーと思いましたが(本番はちゃんと吹いてました(笑))、やっぱり今回もちょっと間違ってました・・・でも音はものすごく綺麗で、やっぱり上手いんですよねー。
そして、前回日に日にホイッスルが上手くなって行ったピッコロの人、やっぱり素晴らしい演奏を聞かせてくれました。専門のホイッスル吹き以外の演奏では一番上手いですよ。
コンサートマスターは、アシスタントコンサートマスターの一人で、前回はコンマスじゃなかったYoko Mooreさんでした。日本人なのか日系人なのかわかりませんが、ちょっと嬉しかったです。ソロも前回のコンマスの女性よりは良かったような気がします。(でもピッツバーグのコンマスのソロが一番良かったなあ・・・)

ショアは、今までになく、白のジャケットと蝶ネクタイというスタイルで登場。クリーヴランド管のメンバーの衣装に合わせたみたいでした。
ショアの指揮は、当初よりは大分大人しくなったような印象でしたね。「カザド=ドゥムの橋」でも、はっきりとはジャンプしてなかったような。でも足が一瞬離れる瞬間はあった・・・ような気がします(笑)
以前はゆっくりするところと早くするところの緩急の差がかなりあったように思うのですが、そのあたりが大人しくなっていたような気がしました。第四楽章の「進めエオルの家の子ら」とか。
でもやっぱりなんというか安心して聞いていられる指揮ですね。やはり作曲者本人ですから。

コーラスが気になってあまり集中できなかった部分もありましたが(あと寒くて・・・(汗))、ボロミアの死の場面とかちょっとうるっと来ましたね。ボロミアのボートが滝を落ちているイラストの映像と、静かな金管のアンサンブルの「旅の仲間のテーマ」がしまみす。やっぱり金管が上手いといいですなあ・・・
パーカッションも文句なし。「アモン・ヘン」の鉄板の演奏の素晴らしさときたら・・・!(たかが鉄板と思われそうですが、ロンドンフィル以外でいい演奏するオケはなかなかないですよ・・・)
唯一、ティンパニが一組しかなかったのが残念だった前回なのですが、今回もやはりティンパニは一組・・・なので、「全ての終わり」がやはりさびしかったです。いくらマイクで音量を上げても・・・

ソリストのKaitlyn Luskは、相変わらす暗譜で歌ってました。
今回は、第六楽章の、ワシ達がフロドとサムのところに来るところのソロでグッと来てしまいました。なんだかとても優しい表情で歌っていたんですよね。
そういえば、プログラムを読んだら、Into the Westがグラミー賞を獲ったときのパフォーマンスに、ショアはKaitlyn Luskに歌ってもらったんだそうですね。

そんなこんなで、オーケストラは素晴らしかったものの、昨年感じたほど手放しで素晴らしい、と思えるコンサートではなかったですが・・・それでもクリーヴランド管の演奏とショアの指揮は十分に楽しめました。
しかし、素晴らしい演奏だったのもかかわらず、カーテンコールは1回のみ。開演が9時でしたから、皆さん早く帰りたかったんでしょうが、それにしても・・・うーん。
しかし、帰りに駐車場からの大渋滞を見たら、早く帰りたいわけもわかりましたけど・・・

というわけで、ちょっと残念な部分もありましたが、最後になるかもしれないLotRシンフォニー、楽しんで参りました。
野外の音楽祭も、最初は抵抗があったのですが、なかなか経験できないような雰囲気で、行って良かったなあと思いました。
行くの苦労しましたけど・・・(汗)その話はまた次回に。
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