震災の大火災の中、上野の山には多くの避難民が集まりましたがここには上野動物園があります。今のような大きさはないものの、猛獣もいました。動物園は動物の確保に最大の努力をし、餌の調達にも苦労しました。水は井戸水が豊富にあったそうです。これは避難民にも配られました。猛火が上野の山の下まで迫った時、園内に避難民を入れる寸前まで行ったそうです。もしそうなったら、鳥類は皆食べられてしまっただろうと・・。そして猛獣も射殺することも予定されたそうです。それには至りませんでした。しかし、20年後、大戦の中で動物たちは結局射殺されてしまいました。
最後に一文「治にいて乱を忘れず」易経が紹介されています。平和な時こそ、乱に備えよ。まさに今に必要な言葉です。
「関東大震災 文豪たちの証言」石井正巳編 中公文庫
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