活字日記

毎日読んだ活字系(雑誌、本、新聞、冊子)を可能な限りレポートします。

【10月31日】

2023-10-31 | 文庫

今度の金田一耕助は人面瘡です。これは5編集めた短編集で、全編に金田一が登場します。睡れる花嫁、湖泥、蜃気楼島の情熱、蝙蝠と蛞蝓、人面瘡、が収められていて、前半の3編を読みました。蜃気楼島の情熱とはあまり探偵小説ぽくありませんが、岡山ではおなじみの磯川警部とパトロンの久保銀蔵が登場します。

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【10月30日】

2023-10-30 | 電子書籍

迷路荘の惨劇を読み終えました。推理小説の鉄則の一つは一番犯人らしくない人間が犯人というのがあります。それをうまく包み隠していくのが作家の技術というものです。そういう作品でした。昭和25年頃までは比較的簡単にピストルが手に入ったのかなと、ここまでの金田一作品を読んでいると思います。昭和30年代のテレビ映画、劇場映画もパンパンと簡単にピストルが出てきますから、そうだったのかもしれません。今はピストルを使うシーンてあまりないですね(外国は別として)。入手ルートで簡単に足がついてしまうのが現代ですからね。

「迷路荘の惨劇」横溝正史 角川e文庫

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【10月29日】

2023-10-29 | 文庫

今月は横溝正史というか金田一耕助沼にはまっております。KindleUnlimitedにある作品は全部読んでしまおうと思っています。金田一全部ではないのですが、まだ少し残っています。今度は迷路荘の惨劇です。昭和25年の富士市が舞台です。昭和20年代の半ばまでは旧華族(貴族)とか復員兵とかの話題で話が作られていますね。今回もその手で、これにヤミで財を作った新興商人が絡んでくる話です。

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【10月28日】

2023-10-28 | 文庫

本陣殺人事件は文庫として他に2編入っていて、車井戸はなぜ軋る黒猫亭事件という金田一耕助の短篇が入っています。前者は舞台が江戸時代から続く旧家とそのおどろおどろしい歴史いうことでは本陣殺人事件と同じ建付けを持っています。後者は耕助の中学時代の同窓生が登場したりして、また獄門島のこともチラリと出てきます。一気に2編読んでしまいました。

「本陣殺人事件 他2編」横溝正史 角川e文庫

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【10月27日】

2023-10-27 | 文庫

今日から読書週間だそうで。先日の新聞では21歳の6割は本を読まないそうです。SNSとYouTubeしかやらないのですなあ。読書の有難みをもう少しわかってもらいたいです。
横溝正史を引き続き。今日は金田一耕助のデビュー作本陣殺人事件です。探偵小説作家が多分一度は作りたい密室殺人です。初期の金田一耕助を読むと、探偵になる過程がわかります。普通に学校に行っていたのですが、アメリカに渡り、麻薬に浸っていたところ日系人社会で起きていた事件を解決し、さらに本陣殺人事件に出てくる農園主がパトロンになって学業を修めよと言われ、カレッジに進むことができました。そして日本に帰って探偵事務所を開設し、花が開きます。そこまではこの本陣殺人事件でわかるところです。やがて戦地に行き復員してきたところが獄門島です。先日読んだばかりの獄門島はNHKオンデマンドで見ることができました。長谷川博己が耕助を演じました。

 

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【10月26日】

2023-10-26 | 文庫

夜歩くを読了。三文探偵小説家を語り手として進められる物語ですが、中国山地の奥にある鬼首村に舞台を移してからは金田一耕助が現れ、金田一は探偵小説家にかなり入れ込む感じです。なんとなく探偵が入れ込む人間というのは容疑者である場合が多いのですが・・・。この作品は映画化されてなくて、テレビで2回映像化されています。古谷一行と小野寺昭が金田一を演じています。どちらも原作をだいぶいじっています。そもそも重要な役割を演じる二人のせむし男という設定が、現代にはなじみませんからね。古谷一行編ではこの辺りは無視、小野寺昭編では赤い痣に置き換えています。金田一は東京での事件は警察の資料しか知らないはずですが、岡山に来た時には犯人をおおよそ特定しています。そういう意味では金田一ものの中では切れ味がいいのではないでしょうか。

「夜歩く」横溝正史 角川e文庫

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【10月25日】

2023-10-25 | 文庫

性懲りもなく横溝正史です。金田一シリーズの第三作になる夜歩くです。通称岡山三部作の一つと言われています。今日は半分まで読みましたが、ここまでの舞台は東京小金井です。戦争直後の小金井はまだ田舎で何もないところ。ここの別荘ともいうべき豪邸で凄惨な殺人が行われます。そして後半は岡山に舞台を移し、ここから金田一耕助が登場します。

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【10月24日】

2023-10-24 | 文庫

獄門島を読了。戦後すぐに発表された金田一耕助第一作である本陣殺人事件の翌年に発表され、その後も精力的に書き続かれて角川映画とタイアップした一連の映画化で角川文庫は1970年代に4000万部も売れたのですね。1990年代には5500万部を超えたようです。こんなお化けの作家は今はいませんね。推理小説も背景が現代となるとハイテク化された環境での事件だと、なぜか面白みに欠けます。一気に江戸時代までさかのぼって時代劇、捕物帳という方が、面白いのは何故でしょう。そして横溝正史の作品も年代的にアナログな世代ですから、こちらも読んでいて面白いんですね。エラリー・クイーンとかコナン・ドイルが読み継がれるのと同じ理由がありますね。

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【10月23日】

2023-10-23 | 文庫

獄門島を半分まで進めました。この作品では「気狂い」(きちがいと入力しても変換されません)という言葉が何度となく出てきます。現代の禁止用語ですが、今この作品を映像化するときはセリフに困るでしょうねえ。かつて1977年には市川崑監督で、2016年にNHKがBSで最新の映像化をしていますが、見てみたいです(NHK版はこの8月に再放送されましたが見逃してしまいました、残念)。

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【10月22日】

2023-10-22 | 文庫

ブルーバックスは一段落したので、次は横溝正史を読んでいて今度は3冊目になる獄門島です。金田一耕助の2作目にあたり、昭和12年に本陣殺人事件を解決した耕助(探偵デビュー)が、戦争に取られてニューギニア方面に送られ復員してきた直後の話という設定です。一緒に戻ってきた戦友が復員船の中で死に、その遺言で戦友の実家である瀬戸内海にある獄門島にやってきたというところから話は始まります。耕助の探偵2作目になりますが、この作品を横溝正史ベストの1位に推す人は多いようです。

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