活字日記

毎日読んだ活字系(雑誌、本、新聞、冊子)を可能な限りレポートします。

【11月30日】

2022-11-30 | 新書

今日の相模のもののふたちは土肥実平です。石橋山の合戦に敗れた頼朝の危機を救ったのが実平です。湯河原が地盤だった実平は石橋山から勝手知ったる間道を通って真鶴岬に出て安房への脱出に成功します。そんな土肥一族は和田合戦に和田方として組みしたため粛清されてしまいます。ただ、備後の守護だったため西国に所領を持っていて、そこにいた土肥の子孫は小早川氏となり戦国時代に毛利元就と組みすることになります。もっとも土肥というのは中村一族で中村氏は東名高速の中井PAのあるあたりの中井を地盤としていました。他に平塚の北部の土屋を地盤とした土屋氏も一族で、西湘の有力土豪一党だったのですな。

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【11月29日】

2022-11-29 | 新書

相模のもののふたちの最初は三浦一族です。三浦一族は頼朝挙兵時から重要な役回りで、北条氏と権力闘争を行います。三浦義村は北条義時と従兄弟関係にあたり、最後まで義時について行く道を選びました。和田合戦でも裏切ったことが有名です。その子の泰村と光村の時に義時の孫の時頼と一戦をかまえ滅ぼされます。三浦の嫡流はこれで滅びるのですが、佐原の三浦一族は加担しなかったので生き延びました。石橋山合戦のあと義村の祖父である三浦義明が衣笠城で畠山との攻防戦を行い、結果自害しましたが義澄、義村父子は逃げて頼朝に従ったわけです。衣笠城から佐原城、和田城、それらの菩提寺などを作者が回ってもののふたちの生き様に触れます。京急のワンデイパスでも買ってこの辺りを歩くのも面白そうです。

 

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【11月28日】

2022-11-28 | 新書

今年は大河ドラマのおかげで鎌倉時代の雑誌特集などをずいぶんと読みましたね。先日たまたまの本屋で相模のもののふたちという新書を見つけて買いました。有隣新書という有隣堂書店が出している新書で、神奈川にちなんだテーマを新書で出しています。なので他の本屋さんではなかなか並んでいません。見つけた時に買わないと二度と出会えない可能性があります。今回の新書は永井路子が相模の御家人について書いたもの。期待して読み始めました。

 

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【11月27日】

2022-11-27 | 雑誌

今日も山と溪谷12月号でした。雪崩遭難の記事を読んでいると雪山の怖さが実によくわかります。雪山の怖さは、雪崩、低温、ホワイトアウト、滑落があります。太陽さえ照っていれば(日本では)低温とホワイトアウトはなんとかなりますが、滑落と雪崩だけはなかなか大変です。前者は技術を持ってしてもだめなときがありますし、雪崩も予期しないものというのがありますしねえ。自分には森林限界以下の雪山がいいとこです。

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【11月26日】

2022-11-26 | 雑誌

dマガジンで山と溪谷12月号をめくっています。この時季の山雑誌は例年雪山特集で、今年もそうです。でも自分は雪山には基本行かないので見て楽しむというところです(雪山装備を買うと金がかかりすぎる)。雪山はSKIで十分です。もっともSKIをするおかげで、雪歩きが怖いとは思わないんですね、幸い。特にストックワークは普段の山行でも役立っています。

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【11月25日】

2022-11-25 | 文庫

江戸を生きるを読了。歴史小説家の歴史エッセイをまとめたものでしたが、独特の視点がとてもおもしろかったです。駿府梅屋の没落は由比正雪の乱に巻き込まれて、取り潰された本陣級の(当時はまだ本陣とは言わなかった)旅籠の話、白虎隊の話などが今日読んだものですが、特に梅屋の話は、家康が大御所時代に江戸と並ぶ都市として駿府を作り、外国船や異国人が集まり、40万人の人口を誇ったといいますが(その頃の江戸でも50万人)、徳川頼宣(紀州公)、徳川忠長以降は天領になり、開発が進まなくなったことから、1万4千人というただの東海道の宿場町にまで縮小してしまったそうです。そんな歴史があったんだと勉強になりました。

「江戸を生きる」杉本苑子 講談社文庫電子版

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【11月24日】

2022-11-24 | 文庫

さて今日の江戸を生きるは勝小吉(勝海舟の親父)、徳川慶喜、大阪夏の陣(に登場してくる人たち)です。勝海舟の親爺は無頼の親爺として有名です。ただ飲む打つ買うを全部やっていたのではなく、飲むと打つはしなかったそうです。喧嘩っ早い人であったということで有名です。あまりに事をしでかすので兄によって監禁状態に置かれたとか。慶喜は取り上げられるドラマ・映画によって色々な解釈がされていますね。頭のいい人だったと持ち上げられますが、特に鳥羽・伏見の戦いで江戸に逃げ帰ったということは汚点になっています。その真意はどこにあったのか。薩長の謀略によって賊軍にされたことがショックだったということは伝えられますが、そのことはこの本では書かれていません。大阪夏の陣はどちらかというと豊臣方を贔屓にしている感じで、特に大野修理治長が好きなようで、片桐且元などさっさと徳川になびいて城内の様子をバラしたことを嫌っています。加藤清正・福島正則は時流を見て豊臣恩顧から徳川に走りましたが、結局は潰されました。花と散った秀頼の方が人情に訴えかけられますね。

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【11月23日】

2022-11-23 | 文庫

江戸を生きるはなかなかおもしろい本です。今日登場したのは葛飾北斎、徳川家斉、中村仲蔵です。中村仲蔵とは歌舞伎役者の名脇役ですが、大正5年に4代目が亡くなってから絶えてしまっているそうです。初代中村仲蔵と3代目仲蔵を中心とした話ですが、特に3代目仲蔵は手前味噌という今で言うエッセイのような文章を残しており、これが江戸時代の市井の様子をよく伝えていて面白いとのことで少し紹介しています。弥次喜多道中に近い語り口で、江戸を大火で出たのを機会に旅の劇団に付いてあちこち回りながら経験したことが書かれています。大名行列も下にー下にーをずーっと続けているわけではなく、適当にダラダラ歩いていることもあったことがわかります。その大名行列の武士が仲蔵を見たことがあって、川渡しの時にこっそりと台に乗せてくれたりして、身分制というのも下々では意外に人との関係がしのいでいたりしたこともわかります。

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【11月22日】

2022-11-22 | 文庫

杉本苑子の江戸を生きるを読んでいます。江戸時代に生きた何人かの人たちを杉本流に評価しているものです。最初が織田家。信長以前と以降の織田家がどういう流れであったのか、江戸時代になって3つの藩と数名の旗本というほどに小さくなった織田家、そして徳川光圀。あまりにも助さん格さんで有名ですが、その実態はどうだったのか。ほとんど血を流さずに過酷な税を取り下げさせた松木荘左衛門の話。赤穂事件のあとの吉良と浅野の話、講釈師馬場文耕の死の話が今日読んだところです。馬場文耕って全然知りませんでしたが、金森騒動という江戸を揺るがした騒動を講釈しそれだけなら遠島くらいだったものを、御政道批判をしたので死罪になった講釈師の話です。へえーという感じで読み進めています。

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【11月21日】

2022-11-21 | 電子書籍

昨日読み始めたちっちゃな山小屋の夏は3分冊になっていて、今日は残りの2冊を一気読みでした。発行元は赤石避難小屋となっています。山小屋を訪れる様々な人達の様子や交流をエッセイしています。はさまれている写真が素晴らしい。後付を見ても写真を誰が撮ったの書かれていません。常連さんの写真家が撮ったものだと推察されますが、1冊目の雷鳥親子がハイマツから富士山を遠望しているような写真は、できれば部屋に飾りたいくらいです。2冊めの小屋と天の川の写真も素晴らしい。3冊目はチングルマの綿毛と遠望の富士山が素晴らしい。KindleUltimateで無料で読めるのですが、ヤマケイ新書に入れてもいいくらいだと思いますね。後藤さんとタッグを組んでいた管理人さんは今夏を持って山を降りるのだそうです。来夏は新管理人さんがいて後藤さんもいるのでしょうか。赤石岳を登る予定なのですが。

「南アルプス ちっちゃな山小屋の夏1-3」後藤智恵子 Kindle

 

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