今年もはや半年が終わってしまいましたが、今日読み終えたのは日本史の一級資料。歴史は事実の積み重ねを解析するだけにしても、解析者の主観によって描き方がいかようにも変わってしまいます。我々が通常触れるのは歴史小説であったり、歴史解説書だったりする歴史書なのですが、それぞれに著者の史観が混ざっていてそのまま鵜呑みをすることは危険なのです。著者は歴史学者として歴史は史料からしか作られないというスタンスをハッキリさせています。その史料も玉石混合であり、史料を見る目を育てるところから始めなくてはならないのですが、そういう苦労を経て自分ならではの史観をつくることが大切だといいます。
歴史小説は娯楽であり歴史そのものではありません。司馬史観という言葉が流行ったりもしましたが、司馬遼太郎はそれなりに史料、資料を当たって自分の歴史観を作ったのであり、それは尊重し楽しむものとしても鵜呑みにはできない。坂本竜馬がさもそう語ったかのように記述されているけれどそれは司馬の言葉です。
ということで歴史を楽しむ人に山本教授は史料にあたることと、心構えを教えてくれます。
「日本史の一級史料」山本博文 光文社新書
歴史小説は娯楽であり歴史そのものではありません。司馬史観という言葉が流行ったりもしましたが、司馬遼太郎はそれなりに史料、資料を当たって自分の歴史観を作ったのであり、それは尊重し楽しむものとしても鵜呑みにはできない。坂本竜馬がさもそう語ったかのように記述されているけれどそれは司馬の言葉です。
ということで歴史を楽しむ人に山本教授は史料にあたることと、心構えを教えてくれます。
「日本史の一級史料」山本博文 光文社新書