みんなの心にも投資 … ソーシャルインベスター(社会投資家)への道

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日本はドイツ経済にも抜かれる、「安倍内閣の小手先改革ではどうにもならない」- 霞が関からも見捨てられ

2017-11-06 | いとすぎから見るこの社会-全般
安倍政権下の日本経済が、ドイツ経済にパフォーマンスで負けているのは明白な事実だが、
(しかも異次元緩和すら行っていないスウェーデンには「惨敗」している)
それでも日本は人口規模が大きいのでトータルのGDPではまだ優位にある。

しかし、安倍政権の低次元な経済政策が元凶となって
日本経済の低成長・所得低迷(実質賃金低下)が続いているため、
いずれはドイツに抜かれるのは時間の問題だった。

HSBCの予想では、2020年代後半には日本経済は完全にドイツに抜かれ、
インドにも抜かれて世界5位へと転落することになっているので
日本経済が「世界第3位」でいられるのもあと5年程度である。

アベノミクスが腐り切った「利益誘導」政策に過ぎず、
日本経済を強くするどころか惨めな転落を不可避にするものであることは明白だ。
しかもそれを外国の金融機関から言われる迄、自覚すら出来ない情けなさ。
(指摘されても自覚すらできないだろうから、「死に至る病」と言うべきだろう)

安倍政権の歪んだ「利益誘導」政策の結果は明々白々であり、
現役世代が刻々と貧困化して大企業と富裕高齢層ばかりが豊かになっている。
都内でも富裕地区と貧困地区の格差は拡大する一方である。

権勢に弱い霞が関でも流石に安倍政権の政策がレヴェルの低い小細工ばかりなのに気付き、
「小手先の働き方改革ではどうにもならない」と小泉進次郎議員の奮起を促している。

しかし、霞が関も卓越したスウェーデンの厳しい経済政策に及ばないこと遠く、
有権者の過半が眠りこけるかすっかり無気力になっており、
現状の安逸に誤摩化されて安倍政権を叩きのめす好機を逸した。

このままでは、世界の経済環境が激変して貿易急減に見舞われたら最後、
リーマンショックと同様に「日本経済が先進国で最も深刻な打撃を被る」という
悲惨な状況に陥るのは間違いない。その時に安倍政権を袋叩きにしても遅いのだ。
果てしなく程度が低く口だけで無責任、しかも小手先の誤摩化し
しかできない安倍政権を延命させたのは、国民自身なのだから。

▽ 安倍政権とリフレ派の愚劣な政策はレントシーカー(利権層)を儲けさせるだけ、寧ろ経済を非効率にする

『グローバル・スーパーリッチ: 超格差の時代』(クリスティア・フリーランド,早川書房)


残念だが「安倍政権を叩き潰さない限り、日本経済は永遠に復活できない」と当ウェブログが警告した通りだ。

「日本社会の醜悪な歪みは、ここ20年で最大の域にまで達したと言える。
 東証一部上場企業の利益はリーマンショックの年を上回り、
 上場企業の株主還元が13兆円と過去最高を記録したと報道されている」

「企業収益と株主還元だけは「バブル」になっている。
 勤勉とイノベーションを生む苦闘によって儲かったのであれば良かろう。
 だが、この収益や株主還元は殆どが円安効果と市場操作によるものであり、
 日本企業の経営革新や体質強化によるものではない。
 (中小企業の収益と比較すれば明らかである)」

「前々から当ウェブログがはっきり書いているように、
 我が国では企業収益と国民所得はディカップリングしている。
 そしてその経済劣化を、自民党政権の次元の低さが更に深刻化させている」

「おまけに、株主還元の急増にはGPIFの日本株買い(=国民のカネで株主利益を増やす)と
 企業の自社株買い(=賃金を上げるのではなく株主を潤す)が大きく寄与している」
 
「異次元緩和に端を発する円安によって一般国民の賃金を切り下げて株価が上昇し
 大企業の収益が大幅改善した訳だから、株主は国民の富を盗んだのである」

「利益誘導が増える腐敗した経済では、格差が急速に拡大し
 OECDが言うように成長が阻害されるのである」

「日経新聞の調査では景気回復を実感している層はたった18%で、
 アベノミクス「自滅策」の次元の低さは明白である」

「リフレ派や財界の太鼓持ちどもは「あと数年待てば」などと大嘘をつくが、
 絶対に信用してはならない。我が国の成長率低迷が
 安倍政権になっても全く改善していないのは歴然たる事実である」

「金融市場も上海と同様のバブルに過ぎないから、
 安倍政権は体質のよく似た中共と仲良く没落するしか道はない」

「GPIFが株をいくら買っても消費が増える理由にはならない。
 投資家は消費性向が著しく低い上に数が少ないので、成長率を改善する力などない」

「実体経済と株式市場の乖離幅の異常な拡大は、
 あと数年で崩壊が起きることを示唆している」

「円安で水膨れした企業収益も操作された株価も「実力」などではない。
 追い風を「実力」と勘違いしていた2006年の再来でしかないのだ」

「役員報酬を増やしているのが円安恩恵の大きい電機や自動車であることから、
 彼らの報酬増が、実力よりも政策誘導(円安)によるものであることは明白だ。
 日本の経済成長率や国民所得の伸びとは、完全にディカップリングしている」

「報道によれば日本企業の申告所得額は58兆円を超え、
 「記録のある1967年度以降で最高となった」と言う。
 しかし経済成長率は当時の数字に遠く及ばず、
 厚生労働省の調査では「生活が苦しい」は六割を超え過去最高となっている」

「真に経済を成長させるためには、財界バラ撒きのアベノミクスではなく、
 給付付き税額控除と現役世代への現物給付で労働投入を増やすこと、
 企業にエネルギー効率を引き上げる投資を強要すること、
 投資庁を設立して対内投資を促進し、保守退嬰の劣等経営層を市場から淘汰することが重要である」

「しかし安倍政権はこうした確実に効果の出る方法を選ばず、
 予算バラ撒きによる官僚への懐柔策(=公的部門の非効率に直結)や
 法人減税やTPP、企業サイドが儲かる規制緩和でまた財界バラ撒きを図っている。
 財界の政治献金にたかるシロアリ政党の本性は、不治の病と見える」

「安倍政権以来、大企業は過去最高益続出で東証は一時ITバブルを超えたが、
 実体経済は当時に遠く及ばす2四半期連続でマイナス成長となる始末。
 実質賃金はいまだに民主党政権時の水準にすら届いていない」

「国内市場が伸びていないのだから、
 日本企業が国内に積極投資する筈がない。 
 大企業を儲けさせても日本経済が低迷するのは当たり前である」

「それも至極当然の話で、大企業は経営努力以外の要因で高水準の利益を得て
 株価を上げるための株主還元や、より成長の見込める海外展開に注力しているのだ。
 海外M&Aの資金が過去最高を記録しているのがその証左である」

「つまり、日本企業は日本国民を貧しくして得たカネで
 海外企業を過去最高の勢いで「爆買い」しているのだ」

「財界が、下野した自民党には献金を減らし、政権復帰したらカネを増やしていることから、
 政治献金の実態が「打算と取引の塊」であるのは明白である」

「例えば経団連は政治献金の増額と引き換えに法人税減税・効用規制改革・原発再稼働と、
 会員企業の経営努力がなくとも大いに儲かる政策を安倍政権に求めている」

「多くの経営者は株主利益の最大化に務めるのが最重要任務であり、
 そのためには公益を騙りつつ、その裏で業界益を図るのは不思議ではない。
 いかに美辞麗句で飾っても所詮、レントシーキングでしかないのだ」

「学術的には、法人税引き下げは「成長政策」などではない。
 政治献金とのバーター取引による「企業収益の成長政策」でしかない」

「政治献金で資源配分を歪める企業に減税など、とんでもない話だ。
 法人税率と経済成長率を比較すれば、両者に相関性がないのは明白である」

「傲慢不遜で増長している金権政党は、成長率でも労働生産性でも1人当たりGDPでも
 スウェーデンに「全敗」している低能ぶりにも関わらず、
 議員報酬だけはスウェーデンより明らかに高額である。
 このような政党をのさばらせていては、日本経済が沈滞しているのも当たり前である」

「更に悪いことに、甘利辞任に象徴される通り
 自民党は伝統的に経済界と薄汚いカネでつながっており、
 政策を歪めて献金する企業に利益誘導を行うという腐った政策を得意としてきた」

「国土強靭化も、異次元緩和も、雇用改革も皆そうである。
 おまけに官僚には予算をバラ撒いて公的部門の非効率性を助長している始末だ。
 政府も民間も利権と非効率を拡大させているのだから、経済が停滞するのは当たり前だ」

「大前氏が、法人減税が設備投資や賃上げに繋がらない理由を解説されている。
 「日本企業は法人税率が40%を超えていた時代でも、積極的に設備投資を行なっていた」
 「国内市場に成長機会があって将来に期待が持てたからである」
 という、明々白々な事実に基づいて法人税と設備投資の相関を否定し、
 企業にとっては税率よりも国内市場の成長が重要であること、
 人口減少(正確には生産年齢人口減少であろう)と超高齢化こそが元凶であるとの見解である」

「2015年度のスウェーデンの成長率見通しは3.6%であり、
 同じくドイツの実質賃金は2.5%の増加だ。(いずれも日本を大幅に上回る)
 役立たずな安倍政権の能力の低さは明白で、日本経済のため退陣すべきであろう」

「消費停滞・実質賃金減少でも自社株買いだけは伸びている。
 アベノミクスが利益誘導の腐った政策で、
 実体経済を改善させていないのは明白である」

「安倍首相とあのポール・クルーグマン氏の対話が面白い。
 両者とも、日本経済を本格的に回復させる施策が何か分からず、
 消費税増税による消費落ち込みがなぜ日本だけ深刻なのかと頭を捻っている」

「これは、アベノミクスの「三本の矢」が根本的に間違っており、
 同時にアメリカかぶれの経済学者が無力であることも証明している」

「2015年の経済成長率は、日本がゼロ成長、米国が2%台、スウェーデンが3%台である。
 スウェーデンと日本を比較すれば真実が分かる」

「日本は、育児支援や積極的労働市場政策が手薄だから停滞しているのである。
 働かない者を優遇し、必死に働く者を見殺しにしているから低迷しているのだ」

「今、家計金融資の現預金は過去最高額でおよそ900兆円もある。
 企業の抱える現預金も過去最高額で250兆円もある」

「業績悪化が否定できなくなったため、
 ファーストリテイリング社長も漸く実体経済の悪化を認めている。
 「給与が上がらないで物価が上がっている」訳だから、
 事実上アベノミクスの失敗を認めたわけである」

「また、そもそも企業経営者の「老化」という問題がある。
 国民も老化しているので投資意欲が低く、過剰貯蓄を抱えて同胞の苦境を見殺しにしている」

「真の問題は「デフレ・マインド」などではない。「マインドの老化」が元凶だ。
 だから老化してカネを死蔵する国民や企業に負のインセンティブを与えなければならないのだ」

「家計金融資産が1700兆円を超えて過去最高、
 企業の現預金も過去最高なのにゼロ成長。
 これが「落第生」である安倍政権3年間の惨めな結果だ」

「笑止千万な選挙ポスターの「経済で結果を出す」というのは
 「日本国民の大半を貧しくして無気力にさせる」ことだったのだ」

「一橋大学の小塩教授は、安倍政権の3年間で一部の富裕層だけが豊かになり、
 多くの中間層が没落して貧困化している事実を明らかにしている」

「失業率が低下した理由も円安による実質賃金の切り下げと
 団塊世代の大量リタイアによるものでしかない。
 (だから実質賃金低下・失業率低下になるのだ)
 米経済回復という「幸運」がなければそれすらできなかったであろう」

「閣僚達は日本国民を貧しくしたのだから、歳費や年金を大幅カットすべきだ。
 日本経済に打撃を与えたのだから、舛添知事よりも遥かに責任重大と言える」

「「デフレマインド」などと馬鹿馬鹿しい嘘を宣伝する
 空虚な「アベノミクス・マインド」こそ諸悪の根源である。
 (だから実質成長率や消費支出で民主党ごときに敗北する訳である)」

「安倍首相は「アベノミクスの果実18兆円」 などと騙っているが、
 朝日新聞の調査では国民の半数近くが「経済的なゆとりも見通しも持てない」と回答している」

「日本国民が本気で経済政策で選んだら、とっくの昔に惨敗していただろう。
 草野球レベルの民進党が相手だから勝てているという情けない現実が分かっていない」

「安倍政権下において、日本企業の内部留保が増える一方だ。
 まだ目が覚めない蒙昧な自民党議員は、日本企業に責任転嫁している」

「実に馬鹿馬鹿しい限りで、愚昧な安倍政権が頭の悪い経済政策を行っているため、
 企業は通貨切り下げで儲けても消費が沈滞する国内に還流する筈がなく、
 貯め込んでアベノ不況に備えているだけなのである」

「4年連続で企業の内部留保が過去最高、400兆円もの巨額に迫り、
 ただの焼き直しに過ぎないアベノミクスが完全に失敗に終わったことが証明された」

「一時的に好況を演出しはしたが、円切り下げによる「売国政策」によって
 自国を安売りしただけであり、成長率も実質賃金も惨憺たる有様だ」

「黒田日銀は本来ならば大口を叩いて碌な成果が出ていない責任を取り、
 総退陣すべきなのだが新しい枠組みなどと称して失敗を認められない始末だ」

「かつて大本営が「敗北」と「転進」と偽ったのと全く同じで、
 日本経済が焼け野原になるまで根本的に間違った認識を持ち続け、
 「神州不滅」に似た愚かなドグマに固執し国益を毀損し続けるのであろう」

「アメリカでも黒田日銀の評価は散々で、完全に「失敗」の烙印を押されており、
 「口約束だけで結果は散々」「黒田総裁は物価を上昇させる方法がわからない」
 と厳しく批判されている。戦時下の米国金融政策の失敗に似ているとの指摘も出てきた」

「愚劣な日銀の自称「異次元緩和」が碌な成果を上げず、
 黒田総裁は散々に大口を叩いた末、目標に遠いまま退場することになる。
 実に惨めな話であるが、戦前の軍幹部と同じく因果応報なのだから仕方がない」

「本当に目標を達成できたら「悪い金利高」で日本経済は滅茶苦茶になっただろうが、
 それは目標達成の前に「目標設定そのものが間違っていた」からである。
 つまり黒田日銀は物価目標を達成しようが達成しまいが、
 経済史や金融史の教科書で失敗例として記される以外に道はなかったのだ」

「物価上昇率において前任の白川氏と殆ど変わらないCPIにとどまるだけでなく、
 白川前総裁が予見していたように金融政策に限界があることを晒け出し、
 黒田総裁は賃上げに口を出したり、TPPへの期待を示したり、
 自らの非力と異次元緩和の貧相な結果を自ら証明しているのだ。
 (本当に異次元緩和に強力な効果があったなら、とっくに日本経済は回復した筈だ)」

「先を見通す力のない黒田日銀にはもう出口はどこにもなく、
 日本経済の危機を招いた「元凶」として歴史に刻まれるのは間違いない。
 一部では黒田日銀の異次元緩和が「インパール作戦」の再来と嘲笑する声も出ているようだ」

「日銀はいかにも異次元緩和に「出口」があるように豪語していたが、この有様だ。
 結局は国民のカネを使いたい放題に使って、ツケは国民に回すことになろう」

「民間に賃上げを求めるのであれば、まず日銀が物価目標を達成すべきである。
 「口だけで無理な緩和策を続ける日銀は物価を上げられない」というのが
 民間企業のコンセンサスであり、日銀の目論見よりも民間の物価見通しの方が
 遥かに正しかったという歴然たる事実をいまだに理解できないものと見える」

「実質賃金が低下する愚かな経済政策を行っているアベクロコンビの罪業を無視して
 「お前達が賃上げしないから物価目標を達成できないのだ」と
 自らに非があるにも関わらず、非のない他人のせいにしているという訳だ」

「この愚行の帰結が急激な金利上昇とインフレ急進であることは
 経済の歴史が明々白々に教えているところであり、敗戦直後の日本が経験したところだ」

「マネタリーベースを増やしてもCPIはゼロ%に戻ってしまい、
 「岩田・翁論争」における自らの完敗を自ら証明した岩田副総裁が、
 恥の上塗りのような強弁を行っている」

「「デフレ脱却に向けて有効」「予想物価上昇率の引き上げに有効」と、
 散々豪語しておきながら針小棒大に異次元緩和の功績を誇張せざるを得なくなったのだ」

「それでも「賃金上昇が必要」と語っている訳だから、
 「異次元緩和を行ってもせいぜいスタグフレーション(物価だけ上がる不況)にしかならない」
 と事実上、自ら失敗を認めてしまっている始末である」

「日本企業がアベノミクス開始から一貫して内部留保を増やしていること、
 円安(=実質賃金切り下げ)によって大企業ばかりが儲かっただけであること、
 大企業は儲けを海外投資にばかり費やして国内経済は停滞を続けていること、
 肝心の日本企業にすら過半数が「経済の好循環は見られない」と考えていること、
 これらは全て議論の余地のない明白な事実であるにも関わらず、
 事実を無視して強弁するしか選択肢なくなってきているのだ」

「五重苦だの六重苦だの、民主党政権時には散々政府に文句を言っていた経済団体も、
 アベノミクスの効果が愕然とするほどショボいことを事実上認めている。

「「四年連続で賃上げしても、社会保障など将来不安の払拭がなければ
 消費喚起効果は限定的」(=殆どない、という否定的評価の婉曲話法である)
 との趣旨のアナウンスを行った訳だが、つまりアベノミクスだの喚いても
 消費低迷の現実が変わっていないという事実を認めざるを得なかったのだ」

「しかもこの言葉には嘘が含まれており、実質賃金は低迷して
 リーマンショック級の低下を見せているばかりか、
 選挙が怖くて高齢層バラ撒きを維持する安倍政権の「問題先送り」のため
 社会保険料負担の累増で名目の賃上げ効果もほぼ吹っ飛んでいるから
 日本経済が低迷し続けているのは当たり前の話なのである」

「事実、日本政府は大方の予想通り2016年の経済成長率見通しを下方修正したが、
 この見通しの下方修正それ自体がアベノミクスの失敗と低次元を立証している。
 何しろ、三年連続での下方修正なのだから、まさに「落第生」である。
 問題を抱えながらも回復しつつある米経済とは比較にならない低迷ぶりだ」

「経済界に「賃上げ」を要請する安倍政権の行動自体が、
 安倍政権の経済政策の失敗と無能さを証明している。
 (成果を出している有能な政権なら、要請する必要など全くないからだ)」

「経済団体は「官僚化」してきているので「将来不安」を口実にしているが、
 寧ろ高齢層に異常に偏った社会保障を維持しているからこそ
 破滅的な少子高齢化が急速に進んでいること、
 政官民がその人口動態の老化を放置しているからこそ負担増が確実で
 否応なく消費低迷が続かざるを得ないという事実を完全に無視している」

「失業率が下がったのも実質賃金の大幅切り下げと団塊世代の大量退職のためだ。
 政権が自分の手柄のように吹聴すること自体が恥さらしで論外である」

「週刊エコノミストで日銀審議委員の原田泰氏がリフレ派擁護論を展開しており、
 まさに「自画自賛」とも言うべき末期的状況なので大変興味深い」

「実質賃金の低迷や実質ゼロ成長の現実を完全無視して
 株価の上昇や失業率低下ばかりを宣伝するという「大本営発表」ぶりで、
 日本と同じく少子高齢化の状況にあるドイツが異次元緩和も国土強靭化も行なわないのに、
 成長率でも実質賃金上昇率でも日本を完全に上回っている事実を全く認識できない」

「所謂「政策を売り歩く人々」と何ら変わらない状況で、
 不都合な真実を思考から完全排除して平然としている「精神力」は驚嘆すべきものがあるが
 日本経済にとっては災厄もしくは不幸でしかないのだから笑っている場合ではない」

「日銀審議委員が賞賛する日本では、国内新車販売台数が2012年に迫る落ち込み、
 企業の倒産は人為的に少なくしていても廃業・解散が過去最多となっており、
 これで異次元緩和が成功と判断できるのは余程のこと自分に甘いか目が曇っているかのいずれかだろう」

「実質賃金の伸びない国民が消費を増やしていない実態は、
 帝国データバンクが企業およそ1万社に対して行なった
 調査結果からもはっきりと裏付けられている」

「調査対象となった日本企業の半分以上が「消費は悪い」と回答し、
 消費活性化のために必要な条件として「賃金の増加」を挙げたのが何と74%。
 つまり、「安倍政権下で賃金は増えておらず、それが消費低迷の原因となっている」と
 大多数の企業も認めているという訳である」

「最近、エンゲル係数が安倍政権下で急上昇し29年ぶりの水準に達した。
 既にドル建ての1人当たりGDPは70年代の水準に後退しているから、
 安倍政権の異常な金融緩和と他の政策のレヴェルの低さが、
 日本を貧困化させていることが実証されたと言える」

「実質所得は民主党政権にも劣り、実質成長率でも劣り、
 悪い物価高で日本国民を貧困化させる政策しかできない。
 低能な安倍政権は、日本経済を蝕む癌細胞と言うべき域に達している。
 安倍政権の害悪のために、2020年代の日本経済の落ち込みは絶望的なものとなろう」

「通貨切り下げで日本国民を貧しくして自国を安売りすれば、
 見かけ上は失業率が低下するに決まっている。
 また、退職者や時短になる高齢層が大量に増えているのだから
 「所得も消費も低迷する中での失業率低下」が生じたのだ」

「帝国データバンクの調査で「金融緩和の効果を実感しない」企業が6割、
 金融緩和で儲かる筈の金融と不動産ですら「効果実感」は2割程度でしかない。
 これが、安倍政権とリフレ派が見苦しく「自慢」する経済改善の中身である」

「また、海外との比較調査では日本国民は「国は正しい方向へ向かっていない」との見方が過半数で、
 「子供は自分より良い生活を送れる」との回答が3割以下しかいないという惨状である」

「日本の金融緩和依存こそ経済停滞の原因であり、
 いずれ経済危機の原因となることが明らかになる日が来る」

「日本よりも高成長のスウェーデンやアメリカは人口動態が日本より若く、
 日本と似た人口構成のドイツは異次元緩和など行っていないのに
 日本より成長率も賃金上昇率も勝っているのが現実なのだ」

「DAX指数は大して上がっていないが成長率も賃金上昇率も高いドイツと、
 株だけ上がって国民は貧しくなり、消費が停滞する日本とどちらが正しいか。
 良識があれば結論は明白である」

「アメリカの専門家は日銀のバランスシートが破滅的な状況になっているのを知り、
 驚きの余り絶句してしまったと伝えられている」

「日経新聞でさえ「実感乏しい回復」と明言し、異次元緩和と言うより
 世界経済回復の恩恵のためとして婉曲にリフレ派に無能との宣告を下しているのに、
 リフレ派は全く反省がないどころか驚くべき挙に出ている」

「日銀の政策委員会に、またリフレ派を加えたのである。
 リフレ派の正体が所謂「政策を売り歩く」輩であり、
 所詮は公益を騙って猟官運動を行なっていただけであるのが証明されたと言えよう」

「クルーグマンに梯子を外されても自らの非を認めず、
 あまつさえ仲間内で日銀のポストを占拠する権力の亡者ぶり。
 その醜悪な振る舞いがいずれは日本経済を途端の苦しみに陥れるのだから、
 笑っていられる場合では全くない」

「ビッグマウスで物価目標を掲げて大失敗、「劣等生」「戦犯」なのに
 どんどん出世するという事例は、歴史上で一つしかない」

「太平洋戦争で日本が惨敗し、国土が焼け野原となる前の「関東軍」である。
 無謀で無責任、大勢の者を犠牲にしてのうのうと生き延びた連中が出世し、
 やがては無数の同胞を虫けらのように死なせる元凶となったのである」

「北朝鮮のように決して自己の非を認めないリフレ派は、
 現在に甦る「関東軍」のように日本経済を破壊するであろう。
 ショボい成果を誇大宣伝し、権力に齧り付く独善的な姿勢が酷似している」

「物価目標を達成したことが一度もなく毎年「嘘の上塗り」を重ねる始末で、
 日銀物価目標を達成できないのは「デフレマインド」のせいと責任転嫁するばかり。
 幻想と全能感に満ちた当局の「マインド」が元凶ではという健全な認識が欠如しているようだ」

「自らが「出口戦略」を語れないにも関わらず
 日本企業は「停滞のわな」に陥っていると説教し始めるのだから、
 まさに太平洋戦争時の大本営とそっくりである。
 (敗北が相次ぐと部下のせいにした滅亡直前のヒトラーとも酷似する)」

「残念な話だが、日銀が大失敗して巨額損失を抱え、
 日本経済に耐え難い大打撃を与える日は避けられない。
 それは「起きるかどうか」ではなく「いつになるか」の問題になってしまった」

「「混乱を招く」ような出口戦略しか今ないことを、
 副総裁がじきじきに白状している。日銀は既に「終わった」と言えるだろう」

「すっかり陳腐化して誰も口にしないアベノミクス、
 或いは次元の低い安倍政権の経済政策は、
 予想通りとんでもない「口だけ」で、大した結果が伴っていないのだ。
 大した成果でないから安倍政権自身が「アベノミクスの果実」などという
 とんでもない針小棒大の誇大な宣伝文句を口にできなくなったのである」

「安倍政権は根本的に経済リテラシーがないからはっきり言っておこう。
 90年代の1人当たりGDPの推移を見れば、日本経済が人口動態に大きく左右されているのは明白である。
 だからこそインチキで見当違いな自称「異次元緩和」が効かないのだ。
 だからこそ失業率が低下しても悲しいほど賃金が増えないのである。
 だからこそ現役世代の負債が増え、「生活が苦しい」という意見が多いのだ」

「これまで安倍政権が不祥事や傲慢不遜な言動を繰り返していても権力を維持しているのは
 ひとえにアメリカをはじめ世界経済が成長し続けているためであり、
 安倍政権の政策が正しいからでも日本経済が健全に成長しているからでもない。
 だから世界経済が急減速したら間違いなく大打撃を受ける」

「IMFが2017年の日本の経済成長率を僅かに上方修正したが、
 勿論これは安倍政権の政策効果ではない。
 IMFは上方修正の理由を「海外経済改善」としているからだ」

「事実、2017年と18年の成長率見通しを見ると
 両方とも日本は最低レベルで18年にはゼロ成長に戻るという惨状である。
 (上方修正した2017年も、ブラジル以外の主要国すべてに劣る低成長だ)」

「日本は海外要因で上方修正しても、ユーロ圏の成長率にすら及ばない。
 英国に負けるのは当然としても、経済制裁を受けるロシアにも敗北しており、
 これが次元の低いアベノミクスの「実力」なのである」

「明治安田生命の今年4月の調査によれば、
 「昨年より生活に余裕ができた」人の割合はたったの8%しかなく、
 いかに安倍政権が口先だけで程度が低く、碌な経済政策を行っていないかが証明されたと言える」

「だからこそ当ウェブログは安倍政権を「自国窮乏化政策」「自国貧困化政策」と批判したのだ。
 日本人を通貨切り下げで貧しくし、株価を上げて資本家の懐ばかり潤したのだから、
 最初から大した効果がないことは分かり切った話なのだ」

「はっきり言って、民主党政権が続いていても経済指標は大して変わらず、
 アメリカ経済の回復で日本経済は低速ながら自立回復できたであろう。
 (失業率は今ほど低下しなかっただろうが、その代わりに実質賃金と消費は今より確実に改善できた筈)」

「内閣府の調査で、生活が向上したと回答する国民がたった6.6%しかいないのに
 「生活に満足」と回答する者が過去最高の比率になった理由は、一つしかない」

「現役世代の多くがどんどん貧しくなっているので、
 たっぷり公費を貰って安定収入を確保した高齢層の満足度が上がっているのだ。
 また、少数派である大企業社員と公務員も少ないながら恩恵を得ているから、
 日本全体としては貧困化しているのに「他人よりまし」との意識が強まったのである」

「勿論、こうした病的な構造は持続可能ではない。
 それを暗黙裏に察知しているからこそ、
 満足度の割に未来への悲観が強いのである」

「安倍政権を初めとする歴代の自民党政権は、選挙に勝つため
 党利党略のもとに高齢者三経費へ湯水のように公費をバラ撒いてきた。
 その額は遂に30兆円を超え、国債発行による資金調達とほぼ同額になっている。
 つまり我が国は借金してその分を高齢層にバラ撒いているのだ!」

「我が国の経済成長率や税収の伸びよりも高齢者三経費の増加ペースの方が速い。
 アベノミクスなどという詐欺的な政策を展開する安倍政権は、
 こうした破滅的な人口動態や社会保障の歪みに対しまともな対策を行っていないから、
 異常な緩和策を行い続ける羽目に陥った日銀とともに後世において
 「経済危機を招いたA級戦犯」と名指しされることとなろう」

「安倍政権を擁護する御用メディアは、主要企業の業績が好調なのに
 設備投資や消費が伸びず、成長率が民主党政権と大差ない惨状なのに苛立ち、
 儲かっている癖に設備投資や賃上げをサボる企業が悪いと八つ当たりを始めている」

「そうした御用メディアが幾ら叫んでも、それを嘲笑うかのように
 日本の大企業の労働分配率は50%を割り込み、
 何と46年ぶり、1971年並みの最水準にまで下落している。
 これで安倍政権の経済政策のレヴェルの低さが完璧に実証されたと言える」

「アベノミクスなど陳腐で低能な過去の政策の寄せ集めだから
 失敗するのは最初から分かり切っていたのである。
 大ボラを吹いた異次元緩和も完全な竜頭蛇尾で、実に情けない話だ」

「2000年代に入ってから、我が国の経済成長率や所得増加率は、
 企業収益や株価と大きく乖離するようになっている。
 安倍政権の経済政策は「前世紀の遺物」でしかないのである」

「安倍政権が5年目に入っても日本経済は低迷したままだ」

「アベノミクスは単に大企業を潤し、
 その内部留保を増殖させて経済低迷に直結するものである。
 日本国民が実質賃金を減らした分を大企業に「付け替えた」ものでしかない。
 だから成長率が一向に伸びず、高成長の他国に次々と追い抜かれるのだ」

以上の当ウェブログの指摘は、次々と現実によって裏付けられている。

▽ 安倍政権下の日本経済は、実際に数値を調べると唖然とするほど状態が悪い

『アベノミクスによろしく』(明石順平,集英社インターナショナル)


悲しいことだが、「安倍政権が今すぐ滅んでも、その害毒は長らく残る」という警告も的中してしまうだろう。

「平然と嘘を重ね、選挙のたびにスローガンをとっかえひっかえ、
 その後は全く検証も反省もしない安倍政権の下で、
 日本経済の競争力低下が刻々と進んでいる」

「国際競争力ランキングでの日本の順位が低下し、
 実質賃金は低迷して消費が伸びず、
 株だけ高くなるという最低の状況である」

「だから、喜んでいるのはタナボタで儲かっている連中だけで
 日本企業のCFOは国際競争力の低下を強く懸念している」

「企業幹部の賃金では日本は既にシンガポールにも中国に劣っており、
 ベトナムにすら抜かれかかっていると言う。多くの日本企業が
 安倍政権の利益誘導によって儲かっているのだから、当然の結果と言える」

「流石に有権者も毎回同じ大根芝居にうんざりして
 「安倍は辞めろ」という世論調査になるのは当たり前であろう」

「大企業や高齢層の死蔵する「死に金」の多さが、
 安倍政権の利益誘導の本性を証明するものである」

「安倍政権の政策は、劣等企業を助ける護送船団型でしかない。
 企業幹部の危機感が大きいのがその証左である」

「日本経済を再生するために必要なのは安倍政権ではない。
 安倍政権がさっさと滅亡して腐った利益誘導政策を止めさせることである」

「株価と成長率との乖離、企業収益と国民所得の乖離は、
 安倍政権がとんでもない勘違いをして無駄に巨額の公費を
 利権層に注ぎ込むという壮大な愚行を行ってきたということを示唆している」

株価だけ人為的に上げても日本社会が豊かになれないことを、愚かな安倍政権が自ら実証しつつある。

 ↓ 参考

日本の国際競争力が低下、企業と株主への利益誘導しか能のない安倍政権の愚昧 - 危機感は高まるばかり
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/f9fa5a77fe091044b690dd7a382565316

過去最高の「生活に満足」は高齢化が元凶、内閣府は国民を欺いている -「生活が向上」は僅か6%だけ
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/0811777fe5e84ed3fd358975b9c2eb04

アベノミクスは「人災」、データで実証 -「国は正しい方向に向かっていない」「金融緩和効果なし」が多数
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/b078f69581cef494fcec8c13a33d710d0

3年間で企業の内部留保は100兆円も増加、安倍政権こそ経済低迷の元凶だ - 企業減税など愚の骨頂
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/4014c15c202b02a1f8d28d16738cdf0a

「景気よくなると思う」がたった25%、日本国民もアベノミクスに死刑宣告 -「生活が苦しい」は過去最高
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/30a941ef4c04bab879a27adbf39dc69e‎

▽ CPIは経済成長率とも所得とも相関性が乏しい、「デフレ脱却」などというバズワードは無知の証拠

『日本経済入門』(野口悠紀雄,講談社)


「インドが世界3位の経済大国、日本は5位に転落へ」--2028年までに(ZUU Online)
https://zuuonline.com/archives/173189
”「2028年までにインドが日本とドイツを追い抜き、世界3位の経済大国になる」との見解をHSBCが示した。
 2016年度のインドのGDP(国内総生産)は2.3兆ドル。規模では世界5位だ。しかし2028年には現在3位の日本(4.9兆ドル/グローバルノート調査)が5兆ドル、4位のドイツ(3.4兆ドル)が6兆ドルに留まるのに対し、インドは7兆ドルに達すると予想されている。
 HSBCの予想通りインドが日本とドイツを追い抜き、ほかの国のGDPがそれを上回ることがなければ、日本は5位に転落することになる
 HSBCは、インドのさらなる成長の必須条件として、改革に一貫性を持たせ、ソーシャルセクター(非政府組織や非営利団体の管理下にある、経済活動の分野)に力を入れることを、成長の必須条件を挙げている。
日本はドイツにも追い抜かされる
 エコノミック・タイムズ紙の報道によると、HSBCはインドの社会資本整備のあり方が非効率的である点、医療や教育分野への支出が不十分である点を指摘。こうした弱点を「経済成長と政治的安定性の要」として改善することで、10年後には米国、中国と並ぶ経済大国に成長する可能性を挙げている。
 2017年7月に導入されたインド物品・サービス税(GST)の影響が、2018年の成長速度に反映すると予想されているものの、再び回復基調に向かうことが期待できる。
〔中略〕
■製造産業拡大強化に伴い、資本財フローや投資も高まると期待
 インド独立後、最大の税制改革といわれるGSTは、これまで中央政府、州政府、地方政府が各々課してきた間接税を統一することでシステムの透明性と簡易性を向上し、ビジネス環境の発展を促進を図る。
 GST導入によって地場企業の課税逃れが難しくなり、税収の対GDP比が押し上ほか、外資系企業に対する国内企業の競争力強化などにも貢献すると期待されている。
 しかし「非公式事業が公式化された結果、雇用が縮小する可能性」も指摘されている。税金逃れができなくなった企業が、労働力を減らすことでその穴埋めを試みるという流れも、十分に考えられる。
 HSBCはインド経済の原動力が、「同じく経済成長国である中国とは大きく異なる」としている。中国の経済は輸出に依存するところが大きい。インドは今後もサービスを中心とした産業に力を入れると同時に、製造や農業も促進すべきとの見解を示している。また製造産業拡大強化に伴い、資本財フローや投資も高まると期待できる。(アレン・琴子、英国在住フリーランスライター)”

日本経済の低迷は、全く変わっていない。
安倍政権が自称する「アベノミクスの成果」など笑止千万で、
国内で愚かなB層をだまくらかすための情報操作かマインドコントロールに過ぎない。


【消えゆく中流階級】30~40代2人以上世帯で「貯蓄300万円未満」が増加 一方世帯主60歳以上は「貯蓄3000万円以上」の層が増加 (careerconnection)
https://news.careerconnection.jp/?p=42325
”10月に発表された厚生労働白書では、所得には含まれない「資産」、つまり貯蓄額などの動向についても明らかにしている。年代別の金融資産は、特に30代と40代の減少幅が大きかった。白書では、
「(2人以上世帯では)特に世帯主が 40歳未満の世帯において貯蓄現在高300万円未満の割合が大きく増加しており、若年層では貯蓄が減少傾向にあることがわかる
としている。いま現在お金が必要な若者や現役世代は、貯金まで手が回らないのが現状だろう。詳細に注目してみた。(文:okei)
■1994年と比べて貯蓄額300万円未満は増え、300~600万円が減少
 2人以上世帯の1994年と2014年の貯蓄額を比べると、世帯主が30~39歳の貯蓄高の減り方が一番大きいことが分かる。かつて「貯蓄額300万円以下の世帯」は30.3%だったが、20年後の2014年には43.6%と13.3ポイントも増え、半数に迫る勢いだ。
 細かく見ると、不詳含む「0円」が2.6%から7.6%へ、「150万円未満」が11.9%から19.9%へ、「150~300万円」が15.8%から16.1%へと、貯蓄額が少ない人が増えてきたことを示している。ちなみに一番多い「300~600万円」は、28.9%から24.3%へと減っている。
〔中略〕
 40代世帯も同様の傾向が見られ、「300万円未満」は22.9%だったものが31.5%と8.6ポイント増加している。
 また、負債高も年々増加している。
これは2人以上世帯で世帯主30~40代の特徴だが、特に30代では、住宅・土地購入による負債が増えたことで金融資産額はマイナスになり、貯蓄高よりも負債高が多くなっている。
■高齢世代は半数以上が1200万円以上の貯蓄額
 一方で、世帯主が60歳以上の高齢世代は、貯蓄額に大きな変化はなく、半数以上(2014年の60歳以上で53.3%、70歳以上で50.6%)が1200万円以上となっている。興味深いのは、60歳以上の世帯でもやはり「貯蓄額300万円以下の世帯」は微増しているものの、3000万円以上になるとむしろ増えており、この年代で一番多い層(それぞれ20%以上)という点だ。
〔中略〕
 白書では、「世代や世帯の構造ごとに、それぞれの世帯の状況をより きめ細やかに見て再分配政策を考えていく必要がある」としている。”

厚生労働白書から、安倍政権の自慢する「賃上げ」など「雀の涙」に等しく、
日本は相変わらず貧困化して一部(特に富裕恒例層)だけが豊かになっている実態が分かる。
白書では単身世帯が増えたなどと言い訳ばかり展開しているが、実質賃金低下の他にどんな原因があると言うのか。
人事権を握られて政権に阿諛追従するのは止めるべきである。どうせ安倍政権の先は長くないのだから。


東京23区の所得格差拡大 港区1100万円、足立の3倍(日本経済新聞)
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ01H34_R00C17A5000000/
”東京都港区の住民の所得は1100万円超――。総務省の2016年度の統計からこんな結果が分かった。港区は多くの富裕層が住み、2位の千代田区民より200万円近く所得が多い。港区は23区で最下位の足立区とは約780万円、3倍以上もの開きがあり、“区間格差”は年々拡大する傾向にある。東京など大都市と地方の格差は指摘されることが多いが、大都市内での格差も無視できない。
■高所得トップ3は港、千代田、渋谷
 総…〔以下略〕”

安倍政権の歪んだ経済政策の本質は、経済統計にはっきり示されている。
そもそも真面目に働く労働者に恩恵の少ない政策しかなく、
失業率の低下も単に公共事業濫発と生産年齢人口の減少によるものだからだ。


小泉進次郎氏 首相の座を意識し官僚集めた勉強会立ち上げる(ポストセブン)
http://news.livedoor.com/article/detail/13819270/
”世代交代の日は確実に近づいている
 安部晋三首相は類い希な強運の持ち主かもしれない。政権が窮地に陥っても、政敵がバタバタと自滅していく。
 11月1日の特別国会で吉田茂首相以来となる4回目の首班指名を受けた後、首相は第4次内閣を発足させる。
〔中略〕
 来年の自民党総裁選で3選すれば総裁任期は東京五輪後の2021年9月までとなり、大叔父の佐藤栄作首相を超える戦後最長の超長期政権が完全に視野に入ってきた。戦後のサンフランシスコ講和条約を締結した吉田首相と沖縄返還を成し遂げた佐藤首相、2人の大宰相の在任記録を抜くといわれても、国民の熱狂的歓迎は起きそうにない。
 そうした中、霞が関の若手官僚たちが1人の若手政治家を“促成栽培”している。総選挙で安倍首相以上の動員力を見せつけ、「自民党の新しい顔」となった小泉進次郎・筆頭副幹事長だ。進次郎氏を囲む勉強会ではとくにこの数か月、熱気あふれる議論が交わされてきた。
安倍内閣の小手先の働き方改革では高齢化問題はどうにもならない。定年延長ではなく、定年をなくすくらいまで政治が手を入れないと”
“ネガティブな超高齢化社会に向けてどうやれば国民にポジティブなメッセージを送れるか。心に刺さる言葉が欲しいんだよね”
「進次郎内閣」の政権構想をつくるためのブレーンストーミングである。この動きに神経を尖らせて情報収集している内閣官房の官僚が語る。
「進次郎は1年ほど前から将来の首相の座を意識して官僚を集めた勉強会を立ちあげている。先行しているのは財務省の中堅官僚グループで、超高齢化社会をテーマに進次郎政権の柱となる政策づくりをしてきた。
 それに対抗しているのが経産省の若手女性キャリアを中心とする勉強会。高齢化社会の産業構造や自動運転技術などの無人化社会、移民政策など分野ごとに各省の若手に積極的に声をかけて参加者が増えている。
 最近では進次郎も同じ年代の官僚が多いこっちの勉強会が気に入って、“経済が停滞する時代にはどんなメッセージが共感を得るのか?”など、質問も多いと聞いている」
 霞が関には将来有望と見込んだ若手政治家に官僚をはり付けて政策を勉強させる“先物買い”のシステムがある。その政治家が総理・総裁になったとき、ブレーンとして最も食い込んだ省庁が政策決定の主導権を握って政権をコントロールすることになるから、役所の浮沈がかかっている。
 しかも、財務省と経産省が進次郎氏にはり付けている官僚は将来の次官候補と呼ばれるエリートで、議論の内容から見ても“遠い将来の総理”と考えているのではなく、ポスト安倍の有力候補とされる石破茂氏や岸田文雄氏と並ぶ位置づけで具体的な政権構想づくりを競っていることがわかる。
〔以下略〕”

霞が関も遂に安倍政権を見捨て始めた。(遅きに失した感がある)
しかし「定年をなくす」という保身的な政策しか出てこないのが悲しいところ。
これでは合理的なスウェーデンに成長率でも生産性でも大敗するのは当然だろう。
小泉進次郎が政権に入るかトップに立っても、安倍よりましという程度と思われる。
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