↑ USD/JPY(infoseek)今週も上昇したが上値重い
常にターニングポイントは忍び足で近づいてきて、
あっと思った時には既に景色が変わっているものです。
先週は指標悪化・株式続落・商品市況軟調と三重苦で
金融市場に重苦しい空気が垂れ込めていました。
しかしなぜドルが反転しているのでしょうか。
これが単なるリスク回避による米国債買いのためなのか、
他のまだ全貌の見えない転換の兆候なのか。
さて当ウェブログで先週取り上げたように、
野村のノードビッグ氏はドルが今後数週間上昇すると予言し、
見事に的中しつつあるところ。
ドル反転・株安・商品安・ゴールド反落は
直近のトレンドになかった組み合わせであり、
何らかの転換点が近づいている可能性があります。
↓ EUR/JPY(infoseek)ひどい急落、ダウントレンドへ復帰?
直近の豪ドルの推移
http://money.www.infoseek.co.jp/MnForex/fxchart/?fx=F1004
↑ じり高で始まり一時は78円に迫りましたが上昇続かず。
水曜のドル急落を受け豪ドルも急落。
週末はドル反発とともに76円半ばまで反騰しました。
「恐怖」の伴わない下落が続いています。
不愉快な市況ではありますが、恐ろしい市況ではない。
欧米主要国が通貨安を競っている以上、
どこかにマネーが集中し始める筈なのだ。
ドルが上昇、世界経済めぐる懸念強まる=NY市場(reuters)
http://www.asahi.com/business/news/reuters/RTR201008210009.html
”20日のニューヨーク外国為替市場では、ドルが主要通貨に対して上昇した。世界
経済をめぐる懸念が強まったことや株価が下落したことを受けてドルに逃避買いが
入った。
欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのウェーバー独連銀総裁は、ECBは銀行
への無制限の流動性供給を来年に入っても続けるべきと発言。これを受けてユーロ
圏の景気見通しに対する警戒感が高まり、ユーロ/ドルは約5週間ぶりの安値をつ
けた。
第2・四半期に始まった米経済の減速により世界経済が再び落ち込む恐れがあると
の見方から、株や商品を売り安全資産として米国債を買う動きが強まった。
MFグローバルの債券・為替アナリスト、ジェシカ・ホバーセン氏は「米経済指標
は標準以下で良くない前兆だ。欧州や他の先進国が米国と同じ道をたどるとの懸念
が高まりつつある」と述べた。
ニューヨーク市場終盤の取引でICEフューチャーズUS(旧NY商品取引所)の
ドル指数は0.7%上昇の83.051。一時1カ月ぶりの高水準となる83.30
4まで上昇した。
ユーロ/ドルは0.9%安の1.2707ドル。ロイターのデータによると、一時1
.2664ドルと7月半ば以来の安値をつけた。
ユーロ/ドルが1.2730ドル付近の50日移動平均を割り込み、ストップロス
の売りが出たことでユーロ売りに拍車が掛かった。
テクニカルアナリストによると、ユーロの下値は1.2646ドルが市場で焦点と
なっている。
ドル/円は0.4%高の85.66円。日本の当局者が円高阻止に動く可能性がある
との観測が背景。ただ、リスク回避によりドルの上値は抑えられた。
日銀が追加緩和に踏み切るかどうかに市場の注目が集まっている。ロンドンのある
トレーダーは「市場は(菅直人)首相と(白川方明)日銀総裁の会談を待っている。
何らかの緩和策が打ち出される可能性があるとの期待が高まっている」と語った。
電子取引システムのEBSでユーロ/円は一時7週間ぶりの安値をつけた。終盤で
は0.5%安の108.85円。
ユーロは対スイスフランでは0.6%安の1.3155スイスフランと過去最安値に
迫った。
豪ドルは対米ドルで1カ月ぶりの安値をつけた。21日の総選挙をめぐる懸念が強
まっていることが背景。ただ、終盤では0.8924米ドルと横ばいとなった。”
→ 週末の市況。
私は介入観測でドル高になるとの説は間違いだと思う。
単にスペックが売り崩せなかったことと、
ユーロとのバランスが崩れたことの相乗効果ではないだろうか。
東京外為市場・15時=ドル85円後半へじり高、追加緩和期待で(reuters)
http://www.asahi.com/business/news/reuters/RTR201008190053.html
”午後3時のドル/円は、ニューヨーク午後5時時点から上昇し、85円後半で推移
している。日銀が臨時の金融政策決定会合を開くといううわさをきっかけにじわり
とドル/円が上昇した。うわさは空振りに終わったが、市場にはその後も追加緩和
期待がくすぶり続けている。
菅首相・白川日銀総裁会談が23日にも行われる見通しで、市場には会談前に日銀
が追加緩和に動くとの期待がくすぶり続けている。こうしたなかで、きょう午後2
時から日銀が臨時の金融政策決定会合を開くとのうわさが流れ、ドル/円は85円
半ばから後半へとじわりと上昇した。
その後、関係筋が「きょう臨時の決定会合を開く可能性は低い」ことを明らかにし
たため、市場の期待感はいったん落ち着いたが、反動のドル/円の下落は限定的。
市場には「きょうはなくても、明日は会合があるかもしれない」(国内銀行)との
期待感がくすぶり続けている。休み明けで取引参加者が戻り「輸入企業の買いが入
った」(国内銀行)こともあって、ドル/円は午後3時過ぎまでに85.92円ま
で上昇した。
<政策期待先行のリスクも意識>
ドル/円の下値不安が強い一方で追加緩和期待もあり、このところのドルは「政府
が対策を打つ警戒ライン」(国内証券)である85円ぎりぎりの低空飛行が続いて
いる。80円を目指すのか、結果的に下げ渋るのか「誰か下値を決めてくれ、とい
ういらだち」(大手銀行)のなかで、ドル/円の下値を支えているのは、すでに積
み上がってしまった円買い/ドル売りポジションだ。
しかし、ドルが85円が近づくにつれ、市場は政策対応に神経質になる。臨時会合
などのうわさがでるたびドルのショートカバーが入り「このままなし崩しにショー
トの圧縮が進む可能性がある。きょうも明日も臨時会合がなく、23日にも実施さ
れるとみられる菅首相・日銀総裁会談でも具体的な政策が出なかった場合、円買い
ポジションが軽くなっていると逆に失望感による売りで、節目の85円を割りやす
くなる可能性もある」(大手銀行)との声が上がっている。
<機関投資家は円売り/日本株売り>
短期筋が円買いのポジションを積み上げる一方で、機関投資家はここ1カ月ほど円
売りを続けているという。「われわれの調査によると、機関投資家は7月半ばに円
買いから円売りに転じ、その後の円高局面では一貫して円売りを続けている。ユー
ロも売り対象で、一方、ドルに対しては売りが止まって買いに転じてきた」(ステ
ート・ストリート銀行金融市場部長、富田公彦氏)という。
富田氏によると、機関投資家の円売りの理由がはっきりしない。「機関投資家は日
本株も売っており、円資産離れとの仮説はたつが、よくわからない。はっきりして
いるのは、円に関しては短期筋と機関投資家の方向が逆だということだ」という。”
→ 非常に重要な19日の報道。
機関投資家は通常、説明できない動きはしません。
これが何を意味するのか、要注目です。
市場が答えを出してくれる可能性もあります。
東京外為市場・15時=追加緩和期待からドル85円前半で下げ渋り(asahi.com)
http://www.asahi.com/business/news/reuters/RTR201008200074.html
”午後3時のドル/円は、ニューヨーク午後5時時点と同水準の85円前半で推移し
ている。日銀の追加緩和への期待がくすぶり、ドル/円を下支えた。
一方、米国株安を受けて日経平均などアジア株が軟調で、リスク回避地合いからク
ロス円主導によるドル/円の上値圧迫につながった。市場では、アジア株安がきょ
うの欧米の株安に連鎖すると、ドル/円をさらに押し下げる可能性があると懸念さ
れている。
前日海外市場では、8月の米フィラデルフィア地区連銀業況指数や米新規失業保険
申請件数を受けた株安でドル/円は一時85円を割り込んだ。85円割れは短時間
で終わったものの、一方で、日銀の追加緩和期待を考慮しても85円の心理的なサ
ポートはそれほど強くないことも明らかになった。
市場では「足元で84円台を攻めあぐねてはいるが、株価が本格的に崩れるようだ
とドル/円の売りが強まる。もともとドル売り/円買いをねらう参加者は多く、き
っかけ次第だ」(大手銀行)という。
〔中略〕
一方、市場では政府・日銀とも追加策のとりまとめを「急いでいない」(日興コー
ディアル証券為替ストラテジスト、松本圭史氏)との見方も広がっている。仙谷官
房長官は、首相と日銀総裁の会談日程について「具体的にいつ会談を開くかは知ら
ない」と述べ、追加経済対策についても、これから議論が始まるとの見方を示した。
野田財務相も「首相と日銀総裁の会談、来週あるのかないのか承知していない」と
している。
「このまま23日に首相・日銀総裁会談が開かれず、日銀の追加緩和も行われない
場合、市場は緩和を催促にいく可能性がある。来週前半くらいまでに何か出さない
と、緩和催促でドル/円は83円割れもありえる」(松本氏)。
市場との対話のなかで重要なのは、当局がイニシアティブを確保して政策を打ち出
すか、市場に追い込まれて政策を出させられるかという点。「追い込まれ型になっ
た場合はハードルが上がり、日銀への要求が高まる可能性がある。催促相場を回避
するのが重要だ」(松本氏)という。
<追加緩和の限界意識し焦点は介入へ徐々にシフト>
足元では、日銀の追加緩和への期待が辛うじてドル/円の下値を支えているが「円
高の本質は、米景気懸念によるドル売りの受け皿としての円買いや世界的なリスク
回避の円買い。(日本経済を政策対象とする)日銀が解決できる問題ではない」
(大手銀行)との見方は強い。このため、日銀が追加緩和に踏み切ったとしても、
「ドルのショートカバーが一巡すれば再び円買い/ドル売り圧力が強まる。追加緩
和によるドルの戻りはいい売り場になりかねない」(大手銀行)という。
このため「結局、実弾介入しかない。日銀が追加緩和しても、それは途中経過。市
場の焦点は、追加緩和から介入にシフトしつつある」(大手銀行)との声が上がっ
ている。”
→ 松本氏の実に見事なコメントです。
市場を警戒させるような口先介入が出来ず、
介入の効果を事前に否定するような自爆発言も止められない
日本政府と当局は、市場になめられるしかありません。
◇ ◇ ◇ ◇
注目銘柄。
丸紅(東証一部 8002) 404 → 437 / 453 → 587 / 450 → 587
542 / 494
三菱商事(東証一部 8058) 1,700 → 1,890 / 1,914 → 2,442
2,287 → 2,442 / 2,129
2,046
マツダ(東証一部 7261) 232
201 → 238
ユナイテッドアローズ(東証一部 7606) 1,044 → 1,215
SUMCO(東証一部 3436) 1,743 → 2,014
1,590 → 1,793
住友金属鉱山(東証一部 5713) 1,492
昭和シェル石油(東証一部 5002) 987 → 1059 / 966
716 → 723 / 688
また原油先物が74ドルを割り込んだ。ここで踏ん張れるかどうか。
個人投資家にドル買い熱=円高局面、反転期待で逆張り(時事通信)
http://news.goo.ne.jp/article/jiji/business/jiji-100820X983.html
”外国為替証拠金取引(FX)を行う個人投資家のドル買いが活気づいている。もと
もと個人はFXで外貨買いを好む傾向にあるが、15年ぶりの円高・ドル安局面は
いずれ反転すると期待してか、「相場の流れに逆らう『逆張り』でさらにドルを買
っている」(FX業者)という。
個人の利用が多いFX最大手の外為どっとコムによると、4月以降のドル・円取引
高に占めるドル買いの比率は、円相場が年初来安値の1ドル=94円台後半を付け
た5月までは約65~75%だった。
ところが、円相場が90円を突破し、15年ぶりの水準へ向けて円高・ドル安がじ
りじりと進んだ6月末以降、ドル買いの比率は逆に90%以上に増加している。
FX業者からは「短期取引が多い個人投資家には、政府・日銀の円高抑止策による
相場反転への期待がある」「90円を突破した水準では、円の上値は限定的だとみ
る向きが多い」といった指摘も聞かれる。
ただ、こうした思惑が外れた場合は、大きな含み損を抱え込む可能性がある。外為
どっとコム総合研究所の植野大作主席研究員は「円高が一段と進めば、損失を一定
量で抑えるためにドルの持ち高を手じまうケースも増える」とみている。”
→ 先週書いた通りです。
「平均的な個人投資家の動向は市場とは逆に出ることが多い」。
この個人投資家のポジションは不吉な前兆です。
五月雨式に小ロットで買うのは各個撃破されるリスクあり。
すぐにではないと思いますがドル円の下値はあるでしょう。
◇ ◇ ◇ ◇
【 いとすぎの為替ポジション 】
急落に慌てて76円台からショートヘッジしましたが、
週末の反発に驚き76円手前で既に解消済み。
2010/05/03 87.43 AUD/JPY Lev ×3.0
2010/03/31 85.75 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
現在 > 76.51 豪ドル/円(損益135%)← 今年の損益率
◎ 2008年秋~09年末の損益率(手数料等除外)> 353%
▼ ポジション解消済み
2010/07/15 76.20 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
2010/06/29 77.09 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
2010/06/17 78.07 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
2010/06/04 78.18 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
2009/07/22 76.77 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
2010/04/21 86.74 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
2010/04/23 86.88 AUD/JPY Lev ×3.0
2010/04/13 86.28 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
2010/04/01 86.40 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
2009/10/29 83.08 AUD/JPY Lev ×1.5
2009/10/29 82.75 AUD/JPY Lev ×1.5
2010/03/04 80.12 AUD/JPY Lev ×1.5
2010/02/16 81.15 AUD/JPY Lev ×1.5
2009/11/04 81.01 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
2010/01/29 80.01 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
2009/12/11 81.38 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
2010/01/06 84.86 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
2009/12/03 81.69 AUD/JPY Lev ×1.5
2009/12/28 80.92 AUD/JPY Lev ×1.5
2009/10/29 81.10 AUD/JPY Lev ×1.5
2009/10/07 79.54 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
2009/10/07 79.58 AUD/JPY Lev ×2
2009/09/10 79.92 AUD/JPY Lev ×2
…以下省略…
「資源国通貨は底打ちしました。
豪中銀は政策金利を引き上げ始めており、
豪ドルは緩やかな上昇トレンドに入っています」
中長期的な見通しは変更ありません。
「82円から72円のレンジ圏を想定」
短期的な見通しは変わりません。
「豪ドルの80~82円への到達は時間を要する」
米ドルの急反発、急反落に注意。
豪ドルは79円台突破まで時間がかかりそう。
勿論、急反落に備えレバレッジは抑制すること。
※ くれぐれも投資家各位で御判断下さい。
※ このウェブログを参考とし、めでたく投資収益を得られた方は、
収益への課税分を社会に貢献する組織・団体に寄付して下さい。
(当ウェブログの こちらのカテゴリーも御覧下さい。)
常にターニングポイントは忍び足で近づいてきて、
あっと思った時には既に景色が変わっているものです。
先週は指標悪化・株式続落・商品市況軟調と三重苦で
金融市場に重苦しい空気が垂れ込めていました。
しかしなぜドルが反転しているのでしょうか。
これが単なるリスク回避による米国債買いのためなのか、
他のまだ全貌の見えない転換の兆候なのか。
さて当ウェブログで先週取り上げたように、
野村のノードビッグ氏はドルが今後数週間上昇すると予言し、
見事に的中しつつあるところ。
ドル反転・株安・商品安・ゴールド反落は
直近のトレンドになかった組み合わせであり、
何らかの転換点が近づいている可能性があります。
↓ EUR/JPY(infoseek)ひどい急落、ダウントレンドへ復帰?
直近の豪ドルの推移
http://money.www.infoseek.co.jp/MnForex/fxchart/?fx=F1004
↑ じり高で始まり一時は78円に迫りましたが上昇続かず。
水曜のドル急落を受け豪ドルも急落。
週末はドル反発とともに76円半ばまで反騰しました。
「恐怖」の伴わない下落が続いています。
不愉快な市況ではありますが、恐ろしい市況ではない。
欧米主要国が通貨安を競っている以上、
どこかにマネーが集中し始める筈なのだ。
ドルが上昇、世界経済めぐる懸念強まる=NY市場(reuters)
http://www.asahi.com/business/news/reuters/RTR201008210009.html
”20日のニューヨーク外国為替市場では、ドルが主要通貨に対して上昇した。世界
経済をめぐる懸念が強まったことや株価が下落したことを受けてドルに逃避買いが
入った。
欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのウェーバー独連銀総裁は、ECBは銀行
への無制限の流動性供給を来年に入っても続けるべきと発言。これを受けてユーロ
圏の景気見通しに対する警戒感が高まり、ユーロ/ドルは約5週間ぶりの安値をつ
けた。
第2・四半期に始まった米経済の減速により世界経済が再び落ち込む恐れがあると
の見方から、株や商品を売り安全資産として米国債を買う動きが強まった。
MFグローバルの債券・為替アナリスト、ジェシカ・ホバーセン氏は「米経済指標
は標準以下で良くない前兆だ。欧州や他の先進国が米国と同じ道をたどるとの懸念
が高まりつつある」と述べた。
ニューヨーク市場終盤の取引でICEフューチャーズUS(旧NY商品取引所)の
ドル指数は0.7%上昇の83.051。一時1カ月ぶりの高水準となる83.30
4まで上昇した。
ユーロ/ドルは0.9%安の1.2707ドル。ロイターのデータによると、一時1
.2664ドルと7月半ば以来の安値をつけた。
ユーロ/ドルが1.2730ドル付近の50日移動平均を割り込み、ストップロス
の売りが出たことでユーロ売りに拍車が掛かった。
テクニカルアナリストによると、ユーロの下値は1.2646ドルが市場で焦点と
なっている。
ドル/円は0.4%高の85.66円。日本の当局者が円高阻止に動く可能性がある
との観測が背景。ただ、リスク回避によりドルの上値は抑えられた。
日銀が追加緩和に踏み切るかどうかに市場の注目が集まっている。ロンドンのある
トレーダーは「市場は(菅直人)首相と(白川方明)日銀総裁の会談を待っている。
何らかの緩和策が打ち出される可能性があるとの期待が高まっている」と語った。
電子取引システムのEBSでユーロ/円は一時7週間ぶりの安値をつけた。終盤で
は0.5%安の108.85円。
ユーロは対スイスフランでは0.6%安の1.3155スイスフランと過去最安値に
迫った。
豪ドルは対米ドルで1カ月ぶりの安値をつけた。21日の総選挙をめぐる懸念が強
まっていることが背景。ただ、終盤では0.8924米ドルと横ばいとなった。”
→ 週末の市況。
私は介入観測でドル高になるとの説は間違いだと思う。
単にスペックが売り崩せなかったことと、
ユーロとのバランスが崩れたことの相乗効果ではないだろうか。
東京外為市場・15時=ドル85円後半へじり高、追加緩和期待で(reuters)
http://www.asahi.com/business/news/reuters/RTR201008190053.html
”午後3時のドル/円は、ニューヨーク午後5時時点から上昇し、85円後半で推移
している。日銀が臨時の金融政策決定会合を開くといううわさをきっかけにじわり
とドル/円が上昇した。うわさは空振りに終わったが、市場にはその後も追加緩和
期待がくすぶり続けている。
菅首相・白川日銀総裁会談が23日にも行われる見通しで、市場には会談前に日銀
が追加緩和に動くとの期待がくすぶり続けている。こうしたなかで、きょう午後2
時から日銀が臨時の金融政策決定会合を開くとのうわさが流れ、ドル/円は85円
半ばから後半へとじわりと上昇した。
その後、関係筋が「きょう臨時の決定会合を開く可能性は低い」ことを明らかにし
たため、市場の期待感はいったん落ち着いたが、反動のドル/円の下落は限定的。
市場には「きょうはなくても、明日は会合があるかもしれない」(国内銀行)との
期待感がくすぶり続けている。休み明けで取引参加者が戻り「輸入企業の買いが入
った」(国内銀行)こともあって、ドル/円は午後3時過ぎまでに85.92円ま
で上昇した。
<政策期待先行のリスクも意識>
ドル/円の下値不安が強い一方で追加緩和期待もあり、このところのドルは「政府
が対策を打つ警戒ライン」(国内証券)である85円ぎりぎりの低空飛行が続いて
いる。80円を目指すのか、結果的に下げ渋るのか「誰か下値を決めてくれ、とい
ういらだち」(大手銀行)のなかで、ドル/円の下値を支えているのは、すでに積
み上がってしまった円買い/ドル売りポジションだ。
しかし、ドルが85円が近づくにつれ、市場は政策対応に神経質になる。臨時会合
などのうわさがでるたびドルのショートカバーが入り「このままなし崩しにショー
トの圧縮が進む可能性がある。きょうも明日も臨時会合がなく、23日にも実施さ
れるとみられる菅首相・日銀総裁会談でも具体的な政策が出なかった場合、円買い
ポジションが軽くなっていると逆に失望感による売りで、節目の85円を割りやす
くなる可能性もある」(大手銀行)との声が上がっている。
<機関投資家は円売り/日本株売り>
短期筋が円買いのポジションを積み上げる一方で、機関投資家はここ1カ月ほど円
売りを続けているという。「われわれの調査によると、機関投資家は7月半ばに円
買いから円売りに転じ、その後の円高局面では一貫して円売りを続けている。ユー
ロも売り対象で、一方、ドルに対しては売りが止まって買いに転じてきた」(ステ
ート・ストリート銀行金融市場部長、富田公彦氏)という。
富田氏によると、機関投資家の円売りの理由がはっきりしない。「機関投資家は日
本株も売っており、円資産離れとの仮説はたつが、よくわからない。はっきりして
いるのは、円に関しては短期筋と機関投資家の方向が逆だということだ」という。”
→ 非常に重要な19日の報道。
機関投資家は通常、説明できない動きはしません。
これが何を意味するのか、要注目です。
市場が答えを出してくれる可能性もあります。
東京外為市場・15時=追加緩和期待からドル85円前半で下げ渋り(asahi.com)
http://www.asahi.com/business/news/reuters/RTR201008200074.html
”午後3時のドル/円は、ニューヨーク午後5時時点と同水準の85円前半で推移し
ている。日銀の追加緩和への期待がくすぶり、ドル/円を下支えた。
一方、米国株安を受けて日経平均などアジア株が軟調で、リスク回避地合いからク
ロス円主導によるドル/円の上値圧迫につながった。市場では、アジア株安がきょ
うの欧米の株安に連鎖すると、ドル/円をさらに押し下げる可能性があると懸念さ
れている。
前日海外市場では、8月の米フィラデルフィア地区連銀業況指数や米新規失業保険
申請件数を受けた株安でドル/円は一時85円を割り込んだ。85円割れは短時間
で終わったものの、一方で、日銀の追加緩和期待を考慮しても85円の心理的なサ
ポートはそれほど強くないことも明らかになった。
市場では「足元で84円台を攻めあぐねてはいるが、株価が本格的に崩れるようだ
とドル/円の売りが強まる。もともとドル売り/円買いをねらう参加者は多く、き
っかけ次第だ」(大手銀行)という。
〔中略〕
一方、市場では政府・日銀とも追加策のとりまとめを「急いでいない」(日興コー
ディアル証券為替ストラテジスト、松本圭史氏)との見方も広がっている。仙谷官
房長官は、首相と日銀総裁の会談日程について「具体的にいつ会談を開くかは知ら
ない」と述べ、追加経済対策についても、これから議論が始まるとの見方を示した。
野田財務相も「首相と日銀総裁の会談、来週あるのかないのか承知していない」と
している。
「このまま23日に首相・日銀総裁会談が開かれず、日銀の追加緩和も行われない
場合、市場は緩和を催促にいく可能性がある。来週前半くらいまでに何か出さない
と、緩和催促でドル/円は83円割れもありえる」(松本氏)。
市場との対話のなかで重要なのは、当局がイニシアティブを確保して政策を打ち出
すか、市場に追い込まれて政策を出させられるかという点。「追い込まれ型になっ
た場合はハードルが上がり、日銀への要求が高まる可能性がある。催促相場を回避
するのが重要だ」(松本氏)という。
<追加緩和の限界意識し焦点は介入へ徐々にシフト>
足元では、日銀の追加緩和への期待が辛うじてドル/円の下値を支えているが「円
高の本質は、米景気懸念によるドル売りの受け皿としての円買いや世界的なリスク
回避の円買い。(日本経済を政策対象とする)日銀が解決できる問題ではない」
(大手銀行)との見方は強い。このため、日銀が追加緩和に踏み切ったとしても、
「ドルのショートカバーが一巡すれば再び円買い/ドル売り圧力が強まる。追加緩
和によるドルの戻りはいい売り場になりかねない」(大手銀行)という。
このため「結局、実弾介入しかない。日銀が追加緩和しても、それは途中経過。市
場の焦点は、追加緩和から介入にシフトしつつある」(大手銀行)との声が上がっ
ている。”
→ 松本氏の実に見事なコメントです。
市場を警戒させるような口先介入が出来ず、
介入の効果を事前に否定するような自爆発言も止められない
日本政府と当局は、市場になめられるしかありません。
◇ ◇ ◇ ◇
注目銘柄。
丸紅(東証一部 8002) 404 → 437 / 453 → 587 / 450 → 587
542 / 494
三菱商事(東証一部 8058) 1,700 → 1,890 / 1,914 → 2,442
2,287 → 2,442 / 2,129
2,046
マツダ(東証一部 7261) 232
201 → 238
ユナイテッドアローズ(東証一部 7606) 1,044 → 1,215
SUMCO(東証一部 3436) 1,743 → 2,014
1,590 → 1,793
住友金属鉱山(東証一部 5713) 1,492
昭和シェル石油(東証一部 5002) 987 → 1059 / 966
716 → 723 / 688
また原油先物が74ドルを割り込んだ。ここで踏ん張れるかどうか。
個人投資家にドル買い熱=円高局面、反転期待で逆張り(時事通信)
http://news.goo.ne.jp/article/jiji/business/jiji-100820X983.html
”外国為替証拠金取引(FX)を行う個人投資家のドル買いが活気づいている。もと
もと個人はFXで外貨買いを好む傾向にあるが、15年ぶりの円高・ドル安局面は
いずれ反転すると期待してか、「相場の流れに逆らう『逆張り』でさらにドルを買
っている」(FX業者)という。
個人の利用が多いFX最大手の外為どっとコムによると、4月以降のドル・円取引
高に占めるドル買いの比率は、円相場が年初来安値の1ドル=94円台後半を付け
た5月までは約65~75%だった。
ところが、円相場が90円を突破し、15年ぶりの水準へ向けて円高・ドル安がじ
りじりと進んだ6月末以降、ドル買いの比率は逆に90%以上に増加している。
FX業者からは「短期取引が多い個人投資家には、政府・日銀の円高抑止策による
相場反転への期待がある」「90円を突破した水準では、円の上値は限定的だとみ
る向きが多い」といった指摘も聞かれる。
ただ、こうした思惑が外れた場合は、大きな含み損を抱え込む可能性がある。外為
どっとコム総合研究所の植野大作主席研究員は「円高が一段と進めば、損失を一定
量で抑えるためにドルの持ち高を手じまうケースも増える」とみている。”
→ 先週書いた通りです。
「平均的な個人投資家の動向は市場とは逆に出ることが多い」。
この個人投資家のポジションは不吉な前兆です。
五月雨式に小ロットで買うのは各個撃破されるリスクあり。
すぐにではないと思いますがドル円の下値はあるでしょう。
『日経会社情報』2010年夏号 |
◇ ◇ ◇ ◇
【 いとすぎの為替ポジション 】
急落に慌てて76円台からショートヘッジしましたが、
週末の反発に驚き76円手前で既に解消済み。
2010/05/03 87.43 AUD/JPY Lev ×3.0
2010/03/31 85.75 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
現在 > 76.51 豪ドル/円(損益135%)← 今年の損益率
◎ 2008年秋~09年末の損益率(手数料等除外)> 353%
▼ ポジション解消済み
2010/07/15 76.20 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
2010/06/29 77.09 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
2010/06/17 78.07 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
2010/06/04 78.18 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
2009/07/22 76.77 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
2010/04/21 86.74 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
2010/04/23 86.88 AUD/JPY Lev ×3.0
2010/04/13 86.28 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
2010/04/01 86.40 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
2009/10/29 83.08 AUD/JPY Lev ×1.5
2009/10/29 82.75 AUD/JPY Lev ×1.5
2010/03/04 80.12 AUD/JPY Lev ×1.5
2010/02/16 81.15 AUD/JPY Lev ×1.5
2009/11/04 81.01 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
2010/01/29 80.01 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
2009/12/11 81.38 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
2010/01/06 84.86 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
2009/12/03 81.69 AUD/JPY Lev ×1.5
2009/12/28 80.92 AUD/JPY Lev ×1.5
2009/10/29 81.10 AUD/JPY Lev ×1.5
2009/10/07 79.54 AUD/JPY Lev ×1.5 (ショート)
2009/10/07 79.58 AUD/JPY Lev ×2
2009/09/10 79.92 AUD/JPY Lev ×2
…以下省略…
「資源国通貨は底打ちしました。
豪中銀は政策金利を引き上げ始めており、
豪ドルは緩やかな上昇トレンドに入っています」
中長期的な見通しは変更ありません。
「82円から72円のレンジ圏を想定」
短期的な見通しは変わりません。
「豪ドルの80~82円への到達は時間を要する」
米ドルの急反発、急反落に注意。
豪ドルは79円台突破まで時間がかかりそう。
勿論、急反落に備えレバレッジは抑制すること。
※ くれぐれも投資家各位で御判断下さい。
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