みんなの心にも投資 … ソーシャルインベスター(社会投資家)への道

個人投資家の”いとすぎ ”が為替・株式投資を通じた社会貢献に挑戦します。すべてのステークホルダーに良い成果を!

『週刊東洋経済』11月19日号 - 若年層のメディアリテラシー悪化、SNSと動画しか見ないB層予備軍

2022-11-17 | 『週刊 東洋経済』より
東洋経済のPR特集、経済と言うより業界分析に近い内容だった。
最近、ステマなのか事実なのか境界の怪しい情報多いことは感じていたので
まあ想定内なのだが、電通の優位がここでも崩れ自民党依存が強まっている印象。

メイン特集で興味深いのは最後の方で、
若年層のニュースへの接し方に関する調査と
新興ネットメディアのチープな現況について。

調査対象が関西大の学生ということなので割り引く必要あるが、
Yahoo! ニュースやLINEニュースがどこの記事を使っているか
全く認識してない学生が過半数
という驚愕の調査結果だった!

当ウェブログは「安倍の失われた7年」での若年層の劣化を懸念してきたので
或る意味で想定内ではあるのだが、ここ迄に酷いとは思わなかった。。

YoutubeやTwitterばかり見ている若年層も心配だが、
新興ネットメディアの内情も想像以上に深刻で
編集部はせいぜい10名程度、マネタイズに四苦八苦
していて
バズフィードでの経験のある石戸氏は「スケールダウンしたマスコミ」と
新興ネットメディアに対し辛辣だが、この特集を見る限り全くその通りだと思う。

『週刊東洋経済』2022年11/19号(氾濫するPR)


さて佐藤優氏の連載は相変わらずでオシントとして見てもバイアス強過ぎ。
元外交官の東郷和彦氏とともに大きく評価を下げたという結末となろう。
(後者はウクライナ侵攻の劈頭に安倍外交への期待を述べて見事に裏切られている)

ロシアはしばしば権力側の言葉と現実が一致せず、
それが急激な崩壊や政変の前兆となってきた。
そうしたロシア史から学べば、アフガン介入での大失敗こそ
ウクライナ問題の帰趨を見通すのに最重要と言えるのだ。

今回の泥沼化は単純に、ウクライナを甘く見てキーウ攻略できると企んだ
思い上がりも甚だしいプーチン政権の大失敗のせいである。
日中戦争での旧日本陸軍上層の暗愚な「対中一撃論」と同じであり、
甘い見通しで無辜の人々を大勢犠牲にした、というだけの話だ。

    ◇     ◇     ◇     ◇

エコノミストの歴史特集は評価できない。
鈴木宗男も東郷和彦も軍事に暗く、ロシアを庇ってばかりいる。
ウクライナ侵攻は、プーチンが自国の弱さをよく理解し
東部二州のロシア系住民保護だけにとどめておけば
ガス輸出で外貨を稼ぎつつ欧州を分断できた筈なのだ。
ウクライナのNATO加入はガス輸出禁止で強く牽制できるから、
情勢を見誤って英米ばかりか仏独も、殆どの東欧諸国も敵に回した
プーチンの戦略が根本的に誤っていた、というだけの話である。

歴史に照らせばクリミア戦争でウクライナが欧米側に回ったようなもので、
手の内がウクライナにバレているロシアは決定的に不利
である。
その証拠にアメリカの軍需企業が猛烈に株価を上げているではないか!
(個人的にアメリカの軍需企業は嫌いだが、中国株よりましと思うようになった)

『週刊エコノミスト』2022年 11/22号【特集:歴史に学ぶ 戦争・インフレ・資本主義】


市岡繁男氏は今週も鋭い観察をしている。
香港での外銀からの投融資の半分以上が英国系とか。
余りに額が大き過ぎて、香港で金融危機が起きたら英国と中国に大打撃だと
氏は警告している。中国・香港とも不動産市況が悪化しているから決して杞憂ではない。

    ◇     ◇     ◇     ◇

ダイヤモンドの富裕層特集は、力が入っているが質にバラツキがあった。
得意の座談会が一番面白いのではないか。
シンガポールに租税回避狙いで逃げた富裕層が
コロナで日本に足止め、課税されたらしいが自業自得であろう。

『週刊ダイヤモンド』2022年 11/12・19合併号 (富裕層の節税&資産防衛術)


「タワマン節税「危険」ライン」や不動産投資の失敗事例は良い記事だが、
仕組み債や暗号資産に手を出す富裕層はリテラシー低過ぎだろう。
国税に睨まれるに決まっている節税保険や全額損金節税は尚更である。

    ◇     ◇     ◇     ◇

次週も注目は東洋経済、と言ってもメイン特集でなくインドネシアで日本企業が中韓より劣勢という記事。

▽ メイン特集の「経済合理性を求めて孤独」は嘘で、連帯を捨て自由を求めた因果応報である

『週刊東洋経済』2022/11/26号


▽ ダイヤモンドは、メガベンチャーの待遇と「すごい福利厚生」が面白そう

『週刊ダイヤモンド』2022年11/26号 (高収益&高年収 業界企業地図)


▽ 一度バブルになると暫くは後遺症で低迷するのに、と思うエコノミスト半導体特集

『週刊エコノミスト』2022年 11/29号【特集:半導体 反転の号砲】

レポート「消えた「国産トマホーク」計画」には期待できる。(自民党のタカ派は本当に思考が杜撰だから)
Comment
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする