アーバンライフの愉しみ

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マハワールド~原田マハ著「サロメ」

2017年02月15日 | 読書三昧

マハさんの最新作は、英国の天才挿絵画家ビアズリーの物語であった。
2015年5月~16年11月「オール読物」連載、322頁の大作。



19世紀末、英国に若き天才イラストレーターが出現した。
当時、人気絶頂のオスカー・ワイルドの戯曲「サロメ」に16枚の挿絵を提供したオーブリー・ビアズリーである。

これが発売されるや、モノクロペン画による妖艶で鋭い風刺を伴う画風でワイルドの戯曲をも凌駕する存在となった。

しかし、幼少の頃からの結核がもとで、25歳の若さで夭折する。
先の「啄木」もそうだが、どうして天才は、こうも若くして逝くのか。

マハさんの筆力も絶好調で、「サロメ」の向こうをはった物語になっている。ビアズリーの挿絵を配した装丁も面白い。

蛇足:せっかくの機会なので、ウイキィで拝見した「サロメ」からもう1枚。

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