明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



写真に興味がなくメカ音痴の私が一眼レフを手にしたのはオートフォーカスのミノルタα7000を頂いた時であった。当時自分が乱視であることを知らず、なんてピントとは合わせにくいものだ、と思っていた。これでせめて個展のDMくらい自分で撮ってみよう、とカメラ雑誌を読み始めた。なにしろ絞りと露出の意味の違えさえ判らないという有様で、知人のカメラマンに、写真屋の写真みたいじゃないやり方、と増感現像を教わったが、私のいっているのはフラッシュを使っていない写真、という意味なのであった。無知にも程がある。 その頃の私は雑誌に掲載されている写真家の写真を見ても、誰の作品か判らなかったのは当然だが、1カットでこの人の作品だ、と判るような人がおらず、被写体の傾向でかろうじて判る人がいるくらいで、別な人が似たような被写体と撮り方されたらもう判らない。その点は絵画のようにはいかないものだな。と思ったが、現在の手法ならば1カットでも善し悪しはともかく、私の作品にしか見えないだろう。実写に間違われる心配もない。画材はなんですか?といわれるのはしかたがない。 昨年の今頃、「もし私に第3段階なるものがあるとしたら、そろそろ頃合ということになろう。」などと根拠のない適当なことを書いている。その二ヶ月後に作風が一変することになるとは。お釈迦様でも、という奴である。

銀座青木画廊「ピクトリアリズム展Ⅲ』5月12日(土)〜5月25日(金)20日(日休)

2016年『深川の人形作家 href="http://fukagawa-web.com/new-magazine/">『タウン誌深川』“明日できること今日はせず”連載6回「夏目漱石の鼻」

HP

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