明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



T屋で朝食を食べながら、先日母の見舞いに来てくれたかみさんと母の話をしていたら、大学生のAチャンが降りて来た。一度忙しいから、と断られたが再び「牡丹灯籠」のお露役を頼んでみたら来月末なら時間が取れそうだという。もとの話は深川の娘の話である。実現すれば、ホントに深川のお露となる。女中のお米は『貝の穴に河童の居る事』(風濤社)で笛吹きの女房で、踊りの師匠役をやってもらったかみさんに引き続きお願いしている。 長女のAちゃんには『潮騒』の初江と、貝の穴では河童にお尻を触られそうになる娘をやってもらった。彼女は只今2人目を妊娠中である。つまり使える物は早く使っておかないと末娘のAちゃんだって、何があるか判りゃしない。 姉のAちゃんの時は、撮影当日、とても昭和20年代の田舎の海女の娘ではありえないヘアースタイルで現れたし、貝の穴の時は、初江からたった数ヶ月で見違える程痩せてしまって慌てた。なにしろ鏡花の原作が、ムッチリとした娘、という設定だったからである。後のお目出度ごとにつながる激痩せだったのであろう。 今回は日本髪だからAちゃんが例えモヒカン刈りにしようと関係ない。むしろ気を付けなければならないのは、お母さんの瞬きである。ある場面で、あれだけ撮ったのだから、とタカをくくっていたら目をつぶっているか半開き。1カットしか使えるカットがなかった。今度はデータをちゃんとチェックしながら撮影しよう。 後は河童の時に着物をお借りし、着付けまでお願いしたMさんの奥さんと二人のスケジュールが合いさいすれば、無事撮影できるだろう。

HP

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