たそがれ時のつれづれに

人生のたそがれ時を迎えて折々の記を・・思うままに

ショッピングモールの床屋

2012年01月23日 | 日記

             花が咲いて蝶が来る 蝶が来て花が咲く
             花は無心 蝶は無心 良寛     (愛知県犬山市寂光院)

数年前、車で15分くらいの所にイオンモールという大型ショッピングモールができた。
その中に「QB HOUS」という全国チェーン店の1000円床屋が開店した。行ってみると顔剃り、洗髪は無し、カット専門、櫛は使い切り、欲しければ貰って帰る、洗髪の代わりにブロワーで吸い取る。「大きい音がします」といつも必ず言う。

勿論好みの髪型を聞いてカットする。10分で終わりだ。すこぶるシンプル、刃物はアルコールで拭いて消毒する。客の回転率がすこぶる早い。長椅子に4人くらい、丸椅子が4、5脚、一人終わるごとに横いざリする待合。最近理髪椅子も1台増えて5台、理容師は比較的若い。

カット専門なので技術は高い。客には中・高の女性も混じる。いつも満席、土日は待つ時間がカット時間の何倍も長い。

散髪は40日が普通の人のローティションという。最近の客は子供大人とも皆カットする髪の量が多い。2ヶ月置きくらいに来るのだろうか、長期が増えてきているとか。

髪型の注文は皆細かい。特に子供の髪型については男親でも、女親でも細かく注文し理髪師が仕上がりの確認を親に求める。現代世相なんだね。
爺は頂点も後ろが剥げて薄くなり、細い髪の毛質でも気持ちが悪くて1ヶ月が待ち切れない、スタイルも理容師任せ。

昨日は私の直ぐ後に、双子かなと思われる2歳くらいの男女、可愛盛りの子連れの若いパパが来た。子供達に店の外の丸椅子で待つよう言われ子等は従った。そのうち女の子が自動開閉のドアの把手に手と背を伸ばして触り、ドアを半開きし「おとうさん・・・」と二回ほど・・。何とも可愛い。若いパパは知らん顔。
三回目に「お父さん、おなかペコペコ・・」、ホントかいな。男の子はジッと我慢。散髪が終わって店を出るとカットを始めたお父さんを見ようと、二人は丸椅子に膝座りして伸び上がり、鼻をガラスにくっ付けてお父さんの散髪具合を観察してござった。

こういう姿はエンゼルですね。良質の映画のワンシーンを観るように癒される。土曜日、久しぶりにパパとモールへ連れてきてもらった嬉しさが溢れていた。ママはパートかな。

枝野通産大臣も家へ帰れば、5歳の男の双子のパパとして嬉々としてお戯れであろう。地震の対応で大騒動のときは官房長官、子供が淋しがって泣くので、寸暇を割いて会いに行かれたと新聞で読んだ。