ゴキちゃん


D810 + SIGMA 35mm F1.4 DG HSM

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Mrs.COLKIDと帰宅して、玄関のドアを開けると、いきなり悲鳴。
後から入ってきた僕を押しのけて、Mrs.COLKIDが外に飛び出していった。
「出た、出た、出たぁーーー!!!」

見ると、いや見る前から、何が出たのかわかった。
どこから入ったか、足元に一匹のゴキちゃんが・・・
「キャー、キャー」
Mrs.COLKIDはパニック状態である。

「そいつを何とかして! あなた専門家でしょう? 早く何とかして!」
「え・・ぼ・・僕がゴキブリの専門家?」
「何でもいいから、とにかくやっつけてちょうだい!!」

ゴキちゃんは辺りの様子を伺うように、その場にじっとしている。
やるなら今である。
しかしどうしたものかな・・・
動き出すと素早いから、慎重にやらないと逃げられてしまう。
下駄箱の下に入られたら面倒だ。

ティッシュがないかMrs.COLKIDに聞くと、慌ててバッグの中を探し始めた。
「ない・・・ない・・・なんでこういう時にみつからないの!!」
仕方がないので、ゆっくりと靴を脱ぎ、ゴキブリを刺激しないように上をまたいで室内に入った。

ゴキブリが一番苦手とするのは、油汚れを落とす洗剤だ。
ママレモンをかけると一撃で死ぬ。
アブラムシっていうくらいで、洗剤系には弱いのだ。

しかし台所まで取りに行っているうちに逃げられてしまう可能性が高い。
すぐ先の洗面台に、髭剃り用のジェルクリームの缶があった。
ブルーのジェルがニョロニョロと出てくるスプレー缶だ。
これも泡になるから使えるんじゃなかろうか?
けっこう勢いよく出るし・・・

まだ動かずに様子を窺っているゴキちゃんに、ジェルの缶を近づけて至近距離から吹き付けてみた。
瞬間的に察知したゴキちゃんがダッシュした。
右へ左へと高速で移動していく。
それを追いかけて青いジェルをどんどん吹き付ける。
床のフローリングや下駄箱が、ニョロニョロとしたジェルと泡にまみれていく。

かなり撒き散らしたが、最後はジェルに囲まれて逃げ道が無くなり、混乱したゴキちゃんが動きを止めた。
そこへ真上からジェルを吹き付けた。
直撃を食らったゴキちゃんは、一瞬逃げようと動いたが、ジェルの効力かそのまま動けなくなった。
痙攣するゴキちゃんが、青いジェルの山の中に埋もれていった。
やはりこういう泡の出る物質に、ゴキちゃんは弱いようだ。

それにしても盛大にジェルを消費してしまった。
髭を剃る時はほんの少し手のひらに出す程度なのに、ゴキちゃんを追いかけて数秒間噴きっ放しになった。
大きめの缶がかなり軽くなっている。
お気に入りの高価なクリームだったので、ちょっと勿体無かった。

それからが大変だった。
床の大量のクリームをティッシュを何枚も使って拭き取っていった。
ゴキちゃんごと拭き取ったティッシュをポリ袋に入れて、しっかり袋の口をしばってゴミ箱に捨てた。

それにしても同じ虫だというのに、ミヤマクワガタの時とはえらい扱いの違いだ。
女性はゴキブリを極端に嫌うが、一体何故なのだろう。
これって単なる偏見だと思うのだが・・・
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