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重力波(Gravitational waves )に関するお勉強

2016年02月13日 05時09分25秒 | Weblog
2015年9月14日に時空の歪みが伝搬する波動現象がツインレーザー光を利用した
観測装置(LIGOが一辺4kmのレーザー干渉計をワシントン州とルイジアナ州に
2台設置)で世界で初めて捉えた成果の記者会見が2016年2月11日にワシントンで
報道陣を前に発表され話題になっています。
LIGO(Laser Interferometer Gravitational Wave Observatory、
直訳:レーザー干渉計重力波観測所)は2015年秋に感度を高めるアップグレード
を遂げておりこの成果に寄与していると思われます。


2015年のアップグレードで従来(2010年以前)の感度が3倍になり、検知できる
範囲は従来の最大6500万光年から最大2億2500万光年先までと広がりました。
最終的には10倍の6.5億光年の感度にまで上げる目標で進められる。

2月11日の発表に対してニューヨークタイムスが解り易い報道をしていますので
リンクさせていただきます(下記サイト)
 http://www.nytimes.com/2016/02/12/science/ligo-gravitational-waves-black-holes-einstein.html

そこで重力波に関するお勉強をしましたので紹介します。
素人のお勉強ですので誤記もあるかと思いますがご容赦を。

1.重力波とは

重力波とは宇宙を構成する物質の振動です。たとえば超新星爆発とか
ブラックホールの合体といった巨大な事象によって起こる、時空の波です。
空の上の星も、地球の上の人間を構成する原子も、宇宙の遠くで起きる星の
大きさレベルの衝撃によって、いつもほんのちょっとだけ揺れています。

Wikipediaでは次のように解説しています。
「重力波(じゅうりょくは、英語: gravitational wave)は、一般相対性理論に
おいて予言され、後に観測された波動であり、時空(重力場)の曲率(ゆがみ)
の時間変動が波動として光速で伝播する現象である。」


2.重力波の観測装置

1)干渉計型検出器(地上)
装置の原理は以下のとおり(Wikipediaより)
強力なレーザー光の干渉計を用いるもので、1つの発振装置から出たレーザー光を
直交する二方向に分け、一辺が300mから4kmのアームを往復させる。レーザーの
反射には、時空の歪みを自由に反映する鏡を用いることにより、重力波が通過
した時の四重極の歪みによる二方向の距離差(理想的には片方は伸び、
もう片方は縮む)が干渉縞の変化から検出される、という原理である。


この装置を持つ観測網は下の写真のとおりです。

 出典:https://www.ligo.caltech.edu/detection

2)干渉計型検出器(宇宙空間)

宇宙空間に衛星を打ち上げてレーザー干渉計を形成し、重力波を検出しようと
いうLISA(Laser Interferometer Space Antenna)計画がNASAとESAによって
進められている。これは3台の衛星で、一辺が500万kmのレーザー干渉計を形成
するもので、ターゲットとする周波数帯は、地上の重力波よりも低い。
合体の数年前の連星系からの重力波・白色矮星の振動による背景重力波・
初期宇宙起源の重力波を捉えるであろうと期待されている。

 以上Wikipediaより引用
2015年12月に衛星は打ち上げられました。

3)間接的な方法

1974年、ジョゼフ・テイラーとラッセル・ハルスは、連星パルサーのPSR B1913+16
を発見し、その自転周期とパルスの放射周期を精密に観測することによって、
その軌道周期が徐々に短くなっていることを突き止めた。
この現象は、重力波によってエネルギーが外に持ち出されたことで起きるとされ、
その周期減少率は一般相対論の予言値に誤差の範囲内で一致した。
この業績により、2人は「重力研究の新しい可能性を開いた新型連星パルサーの発見」
としてノーベル物理学賞を1993年に受賞した。

 以上Wikipediaより引用

3.重力波測定の意義

重力波によって観測できる宇宙の現象には次のようなものがあります。

ブラックホールや中性子星、光を出さない物体の観測
超新星爆発、ビッグバーンなどの宇宙の歴史の解明


上の写真は昨日(2016-2-12)の朝NHKテレビ 解説員のここに注目のパネルで
今後、重力波観測の意義について説明されていました。


関連サイト:
 国立天文台による解説

 ヒッグス粒子の発見のニュース  

  宇宙や物質の成り立ち、解明に前進 ヒッグス粒子の発見

 サイエンスZERO ノーベル物理学賞 ダークエネルギーが宇宙を加速するを視聴して

 LIGOの解説サイト

 NASAのサイト(LIGOが重力波を検出)

 赤方偏移 Red shift

 国立天文台の重力波観測プロジェクトのサイト

 京都大学作成の重力波関連の解説サイト

 安東正樹先生が作製の重力波に関する説明

中途半端な記事となりましたがタイムアウトとなりましたのでこのへんで
アップします。


2016年2月22日(月)、13:50から14:00 NHKテレビ Eテレで東京大学・
国立天文台の准教授の安東正樹氏が「重力波が切りひらく新たな天文学」という      
題目で重力波について解説されていましたので追記しました。

1.一般相対性理論では重力の正体は時空の歪

 

2.レーザー干渉計を用いた重力波の観測原理
 

3.LIGOが捉えた重力波
 
 アインシュタインの相対性理論の曲線と波形は見事に一致している

 米国内の2カ所の検出装置で得た信号を解析した結果、地球から13億光年
 離れた場所で、それぞれ太陽の29倍と36倍の質量を持つ二つの
 ブラックホールが合体した際に生じた重力波と判断し公表された。

4.KAGRA(LCGT)は岐阜県神岡の地下サイトに一辺3km、全長6kmのL字型
 巨大レーザー干渉計を建設し、宇宙からの重力波を検出しようとする
 プロジェクトです。KAGRAは1辺が3KmでLIGOの4Kmと比較して短いが
 極低温で観測するので感度としてはLIGOの装置と同程度であると
 言われていました。


上の写真は2016年3月から試験観測、さらに2017年から本格稼働する
KAGRAの装置です。

イタリアのVIRGOの装置での観測も含めて多点で観測することで
ブラックホールの位置の特定など今後の成果が期待される。













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