褐炭焚きプラントとして世界最高効率レベルの発電所を目指し,ポーランド Turow(トゥ-ルフ) (450MW(Net),262bar(a)/597℃/609℃)の建設が進んでいるでつ(2020 年4月運転開始(運開)予定)。
独自の褐炭焚きタワーボイラ技術と褐炭用ミル・ バーナの技術を有しており,これに USC(超々臨界圧)技術,ボイラ排ガス熱回収装置を適用す ることにより,高効率の褐炭焚きプラントを提供するでつ。
ポーランドでは,豊富な褐炭産出を背景に褐炭焚き火力発電所が多く建設されるでつ。
2014 年に,ポーランド エネルギー会社最大手の PGE 社(Polska Grupa Energetyczna)から Turow 発電所を受注し,2020 年4月の運開を目指して建設を進めているでつ。
同プラントには,独自の褐炭焚きタワーボイラ技術,褐炭用ミル・バーナ技術, USC技術及びボイラ排ガス熱回収装置を適用。
褐炭焚き発電所としては,世界最高効率レベル の発電所となる予定。
以下,Turow 発電所に適用した高効率技術について紹介するでつ。
Turow新ユニット建設プロジェクトは,PGE社がトゥ-ルフ炭鉱群近郊の自社発電プラントで建設 する超々臨界圧褐炭焚き火力発電所。
EPC(Engineering, Procurement and Construction)業者として MHPS を幹事会社とするコンソー シ ア ム ( MHPS Group ( MHPS , Mitsubishi Hitachi Power Systems Europe GmbH(以下, MHPS-EDE)コンソーシアムリーダー)),Technicas Reunidas(スペイン),Budimex SA(ポーラン ド)の3社構成)が 2014年7月に受注し,2014 年 12 月1日に工事を着工。
プラント建設期間は 65 ヶ月,運開は 2020 年4月末の予定。
EPC コンソーシアム内では,MHPS-EDE が,褐炭焚きタワーボイラを中心とするボイラ設備一 式及び環境設備(脱硝装置と電気集塵機を含む)を納入し,MHPS は,タービン・発電機プラント一式及び脱硫設備を納入。
電気設備,冷却塔手配,土建及び据付工事は Technicas Reunidas と Budimex SA の所掌。
図1にプラント外観,表1に Turow 発電所の主要諸元をそれぞれ示すでつ。
Turow 発電所では主燃料として褐炭を用いるでつが,褐炭の一般的な特徴として,水分含有量が 高く高温の石炭乾燥熱源が必要であること,揮発分が高く燃焼性が良好である一方で発火しや すいことが挙げられるでつ。
これら褐炭の特徴に対応して Turow 発電所では,瀝青炭,亜瀝青炭とは 異なった燃焼システムを採用。
図2にボイラ概略燃焼システム構成,表2にボイラ主要諸元を示すでつ。
(1) 石炭乾燥方式 高温の乾燥熱源が必要となることから,火炉出口から排ガスの一部を循環させて石炭乾燥 熱源としているでつ。
一方で,褐炭は揮発分が高く発火しやすいという特性を持つことから,火炉よ り抜き出した排ガスを電気集塵機(ESP)出口ガス及び熱空気と混合し,酸素濃度及び温度を 適切に調節することによって,
乾燥及び安全性を確保しているでつ。
(2) ファンミル ファンミルは,搬送と粉砕という一次通風機とミルの機能を兼ね備えた機器であり,NV(Nasskohlen Ventilator)ミルと DGS(Distributor Gebläse Schläger)の2つの型式を有してい るでつ。
NV ミルがビータホイール(翼板)のみで石炭を粉砕するのに対し,DGS ミルではビータホイ ールに加えてビータヘッド(槌)により石炭を粉砕することを特徴。
使用する石炭の性状 によってどちらの型式を採用するか決定、Turow 発電所で使用される石炭は,褐炭の中 では比較的,難粉砕性に分類されるため,DGS ミルを採用。
(3) バーナ 褐炭用バーナとして開発された RS(Rund Strahl)バーナを採用し,高燃焼性及び低 NOx を 実現した。バーナは火炉壁の全周に設置。
1台のミルからバーナ3本を火炉壁の垂直方向に 直線状に配置。
(4) バーンアウトグレート 炉底にバーンアウトグレートと呼ばれる設備を設置し,灰中未燃分を燃焼させて,ボイラ効率 の向上を図っているでつ。
褐炭は発熱量が低く,水分量が多い石炭。
そのため褐炭焚きボイラは同出力帯の瀝青 炭焚きボイラと比べ,燃焼ガス流量及び排ガス流量が多く,その体格も大きい。
通常,排ガス熱量 は燃焼用空気に熱回収してプラント効率向上に利用。
だけど,褐炭焚きボイラの場合,排ガス 熱量が燃焼用空気加熱に必要な熱量を上回るため,燃焼空気で回収しきれない余剰排ガス熱は煙道から大気へ放出されるでつ。
Turow 発電所では,従来の褐炭焚きボイラで利用できな かったこの余剰排ガス熱量をタービンプラント給水・復水で回収するボイラ排ガス熱回収設備を 設置し,発電サイクル内に取り込むことで,
プラント効率の向上を図っているでつ。
以下,系統構成及び,運用方法の概要を説明するでつ。
図3に,Turow 発電所で採用したボイラ排ガス熱回収設備の概略系統構成を示すでつ。
ボイラ排ガ ス熱回収設備は,
1) 高圧熱回収系統:ボイラ給水ポンプ出口給水の一部を分岐してボイラ排ガスと熱交換
2) 低圧熱回収系統:最終低圧給水加熱器出口復水の一部を分岐してボイラ排ガスと熱交換 の2つの熱回収系統から成り立っているでつ。
ボイラ排ガス熱量を給水・復水加熱サイクルに回収することで,プラント効率を向上させるでつ。。
(1) 高圧熱回収系統(水側) 高圧熱回収加熱器は,高圧給水加熱器及びドライヒータと並列に設置されるでつ。
3方流量調節 弁でボイラ給水ポンプ出口給水の一部を分岐し,高圧熱回収加熱器を経て給水系統へ戻す 構成。
(2) 低圧熱回収系統(水側) 低圧熱回収加熱器は,最終低圧給水加熱器後の復水系統と並列に設置。
最終低圧 給水加熱器出口復水の一部を分岐後,昇圧ポンプ(低圧熱回収加熱器出口復水のフラッシュ を防止),低圧熱回収加熱器,流量調節弁を経て脱気器へ戻す構成。
また,ボイラ 排ガスとの熱交換で温められた低圧熱回収加熱器出口復水の一部を入口に戻す循環ポンプ を設置することで,ボイラ排ガス温度の低下に伴う SO2析出を防止。
(3) 高圧/低圧熱回収系統(ガス側) 高圧/低圧熱回収加熱器は,節炭器下流の排ガス系統に空気予熱器と並列に設置。
ボイラ排ガスの一部を分岐し,高圧熱回収加熱器,低圧熱回収加熱器の順にタービン給水・ 復水と熱交換させる。熱交換後,空気予熱器を通過した排ガスと合流させ,電気集塵機へと導く構成。
(1) 高圧熱回収系統(水側) 高圧熱回収加熱器は,高圧給水加熱器及びドライヒータと並列に設置。
3方流量調節 弁でボイラ給水ポンプ出口給水の一部を分岐し,高圧熱回収加熱器を経て給水系統へ戻す構成。
(2) 低圧熱回収系統(水側) 低圧熱回収加熱器は,最終低圧給水加熱器後の復水系統と並列に設置。
最終低圧 給水加熱器出口復水の一部を分岐後,昇圧ポンプ(低圧熱回収加熱器出口復水のフラッシュ を防止),低圧熱回収加熱器,流量調節弁を経て脱気器へ戻す構成。
また,ボイラ 排ガスとの熱交換で温められた低圧熱回収加熱器出口復水の一部を入口に戻す循環ポンプ を設置することで,ボイラ排ガス温度の低下に伴う SO2析出を防止。
(3) 高圧/低圧熱回収系統(ガス側) 高圧/低圧熱回収加熱器は,節炭器下流の排ガス系統に空気予熱器と並列に設置。
ボイラ排ガスの一部を分岐し,高圧熱回収加熱器,低圧熱回収加熱器の順にタービン給水・ 復水と熱交換。
熱交換後,空気予熱器を通過した排ガスと合流させ,電気集塵機へと導 く構成。
(1) 高圧熱回収系統 高圧熱回収加熱器通水流量は,プラント負荷に依存した関数で制御目標値を設定し,ボイラ給水ポンプ出口に設置した3方流量調節弁で制御。
(2) 低圧熱回収系統 低圧熱回収加熱器通水流量は,低圧熱回収加熱器通水温度が制御目標値になるように制御。
熱回収後,ボイラ排ガスは温度が低下。
酸露点以下になると排ガス中の SO2 が 析出して,下流のダクト,電気集塵機に腐食を発生させるおそれがあるため,
a)低圧熱回収加 熱器下流(誘引通風機(IDファン)出口)の排ガス中 SO2濃度を計測,
b)SO2濃度に依存した関 数で低圧熱回収加熱器通水温度の目標値を設定,c)通水温度が目標値になるように流量調 節弁で制御することで,熱回収加熱器出口排ガス温度を適切なレンジ内に保つでつ。
また,低圧熱回収加熱器通水量は,プラント負荷に依存した制御目標値を持ち,ボイラ火炉 汚損度や石炭性状,大気条件による排ガス熱量変化等により,低圧熱回収加熱器通水量と目 標値に偏差が生じた場合は,
高圧熱回収加熱器通水量を補正して,ボイラ排ガス熱回収設備 全体(高圧/低圧)の熱回収量を調節できるようにしているでつ。
Turow 発電所に適用した褐炭焚き USC 高効率技術について紹介したでつ。
ポーランドを中心とした東欧地域では,褐炭が豊富に産出され,褐炭焚き火力発電所への期 待は高いでつ。
だけど同時に,近年の環境意識の高まりから,一段の高効率技術が求められる状況。
長年,USC 高効率技術の開発に取り組んできたでつが引き続き,技術の開発に努め,エ ネルギー資源の活用と地球環境保全に貢献していくでつ。
独自の褐炭焚きタワーボイラ技術と褐炭用ミル・ バーナの技術を有しており,これに USC(超々臨界圧)技術,ボイラ排ガス熱回収装置を適用す ることにより,高効率の褐炭焚きプラントを提供するでつ。
ポーランドでは,豊富な褐炭産出を背景に褐炭焚き火力発電所が多く建設されるでつ。
2014 年に,ポーランド エネルギー会社最大手の PGE 社(Polska Grupa Energetyczna)から Turow 発電所を受注し,2020 年4月の運開を目指して建設を進めているでつ。
同プラントには,独自の褐炭焚きタワーボイラ技術,褐炭用ミル・バーナ技術, USC技術及びボイラ排ガス熱回収装置を適用。
褐炭焚き発電所としては,世界最高効率レベル の発電所となる予定。
以下,Turow 発電所に適用した高効率技術について紹介するでつ。
Turow新ユニット建設プロジェクトは,PGE社がトゥ-ルフ炭鉱群近郊の自社発電プラントで建設 する超々臨界圧褐炭焚き火力発電所。
EPC(Engineering, Procurement and Construction)業者として MHPS を幹事会社とするコンソー シ ア ム ( MHPS Group ( MHPS , Mitsubishi Hitachi Power Systems Europe GmbH(以下, MHPS-EDE)コンソーシアムリーダー)),Technicas Reunidas(スペイン),Budimex SA(ポーラン ド)の3社構成)が 2014年7月に受注し,2014 年 12 月1日に工事を着工。
プラント建設期間は 65 ヶ月,運開は 2020 年4月末の予定。
EPC コンソーシアム内では,MHPS-EDE が,褐炭焚きタワーボイラを中心とするボイラ設備一 式及び環境設備(脱硝装置と電気集塵機を含む)を納入し,MHPS は,タービン・発電機プラント一式及び脱硫設備を納入。
電気設備,冷却塔手配,土建及び据付工事は Technicas Reunidas と Budimex SA の所掌。
図1にプラント外観,表1に Turow 発電所の主要諸元をそれぞれ示すでつ。
Turow 発電所では主燃料として褐炭を用いるでつが,褐炭の一般的な特徴として,水分含有量が 高く高温の石炭乾燥熱源が必要であること,揮発分が高く燃焼性が良好である一方で発火しや すいことが挙げられるでつ。
これら褐炭の特徴に対応して Turow 発電所では,瀝青炭,亜瀝青炭とは 異なった燃焼システムを採用。
図2にボイラ概略燃焼システム構成,表2にボイラ主要諸元を示すでつ。
(1) 石炭乾燥方式 高温の乾燥熱源が必要となることから,火炉出口から排ガスの一部を循環させて石炭乾燥 熱源としているでつ。
一方で,褐炭は揮発分が高く発火しやすいという特性を持つことから,火炉よ り抜き出した排ガスを電気集塵機(ESP)出口ガス及び熱空気と混合し,酸素濃度及び温度を 適切に調節することによって,
乾燥及び安全性を確保しているでつ。
(2) ファンミル ファンミルは,搬送と粉砕という一次通風機とミルの機能を兼ね備えた機器であり,NV(Nasskohlen Ventilator)ミルと DGS(Distributor Gebläse Schläger)の2つの型式を有してい るでつ。
NV ミルがビータホイール(翼板)のみで石炭を粉砕するのに対し,DGS ミルではビータホイ ールに加えてビータヘッド(槌)により石炭を粉砕することを特徴。
使用する石炭の性状 によってどちらの型式を採用するか決定、Turow 発電所で使用される石炭は,褐炭の中 では比較的,難粉砕性に分類されるため,DGS ミルを採用。
(3) バーナ 褐炭用バーナとして開発された RS(Rund Strahl)バーナを採用し,高燃焼性及び低 NOx を 実現した。バーナは火炉壁の全周に設置。
1台のミルからバーナ3本を火炉壁の垂直方向に 直線状に配置。
(4) バーンアウトグレート 炉底にバーンアウトグレートと呼ばれる設備を設置し,灰中未燃分を燃焼させて,ボイラ効率 の向上を図っているでつ。
褐炭は発熱量が低く,水分量が多い石炭。
そのため褐炭焚きボイラは同出力帯の瀝青 炭焚きボイラと比べ,燃焼ガス流量及び排ガス流量が多く,その体格も大きい。
通常,排ガス熱量 は燃焼用空気に熱回収してプラント効率向上に利用。
だけど,褐炭焚きボイラの場合,排ガス 熱量が燃焼用空気加熱に必要な熱量を上回るため,燃焼空気で回収しきれない余剰排ガス熱は煙道から大気へ放出されるでつ。
Turow 発電所では,従来の褐炭焚きボイラで利用できな かったこの余剰排ガス熱量をタービンプラント給水・復水で回収するボイラ排ガス熱回収設備を 設置し,発電サイクル内に取り込むことで,
プラント効率の向上を図っているでつ。
以下,系統構成及び,運用方法の概要を説明するでつ。
図3に,Turow 発電所で採用したボイラ排ガス熱回収設備の概略系統構成を示すでつ。
ボイラ排ガ ス熱回収設備は,
1) 高圧熱回収系統:ボイラ給水ポンプ出口給水の一部を分岐してボイラ排ガスと熱交換
2) 低圧熱回収系統:最終低圧給水加熱器出口復水の一部を分岐してボイラ排ガスと熱交換 の2つの熱回収系統から成り立っているでつ。
ボイラ排ガス熱量を給水・復水加熱サイクルに回収することで,プラント効率を向上させるでつ。。
(1) 高圧熱回収系統(水側) 高圧熱回収加熱器は,高圧給水加熱器及びドライヒータと並列に設置されるでつ。
3方流量調節 弁でボイラ給水ポンプ出口給水の一部を分岐し,高圧熱回収加熱器を経て給水系統へ戻す 構成。
(2) 低圧熱回収系統(水側) 低圧熱回収加熱器は,最終低圧給水加熱器後の復水系統と並列に設置。
最終低圧 給水加熱器出口復水の一部を分岐後,昇圧ポンプ(低圧熱回収加熱器出口復水のフラッシュ を防止),低圧熱回収加熱器,流量調節弁を経て脱気器へ戻す構成。
また,ボイラ 排ガスとの熱交換で温められた低圧熱回収加熱器出口復水の一部を入口に戻す循環ポンプ を設置することで,ボイラ排ガス温度の低下に伴う SO2析出を防止。
(3) 高圧/低圧熱回収系統(ガス側) 高圧/低圧熱回収加熱器は,節炭器下流の排ガス系統に空気予熱器と並列に設置。
ボイラ排ガスの一部を分岐し,高圧熱回収加熱器,低圧熱回収加熱器の順にタービン給水・ 復水と熱交換させる。熱交換後,空気予熱器を通過した排ガスと合流させ,電気集塵機へと導く構成。
(1) 高圧熱回収系統(水側) 高圧熱回収加熱器は,高圧給水加熱器及びドライヒータと並列に設置。
3方流量調節 弁でボイラ給水ポンプ出口給水の一部を分岐し,高圧熱回収加熱器を経て給水系統へ戻す構成。
(2) 低圧熱回収系統(水側) 低圧熱回収加熱器は,最終低圧給水加熱器後の復水系統と並列に設置。
最終低圧 給水加熱器出口復水の一部を分岐後,昇圧ポンプ(低圧熱回収加熱器出口復水のフラッシュ を防止),低圧熱回収加熱器,流量調節弁を経て脱気器へ戻す構成。
また,ボイラ 排ガスとの熱交換で温められた低圧熱回収加熱器出口復水の一部を入口に戻す循環ポンプ を設置することで,ボイラ排ガス温度の低下に伴う SO2析出を防止。
(3) 高圧/低圧熱回収系統(ガス側) 高圧/低圧熱回収加熱器は,節炭器下流の排ガス系統に空気予熱器と並列に設置。
ボイラ排ガスの一部を分岐し,高圧熱回収加熱器,低圧熱回収加熱器の順にタービン給水・ 復水と熱交換。
熱交換後,空気予熱器を通過した排ガスと合流させ,電気集塵機へと導 く構成。
(1) 高圧熱回収系統 高圧熱回収加熱器通水流量は,プラント負荷に依存した関数で制御目標値を設定し,ボイラ給水ポンプ出口に設置した3方流量調節弁で制御。
(2) 低圧熱回収系統 低圧熱回収加熱器通水流量は,低圧熱回収加熱器通水温度が制御目標値になるように制御。
熱回収後,ボイラ排ガスは温度が低下。
酸露点以下になると排ガス中の SO2 が 析出して,下流のダクト,電気集塵機に腐食を発生させるおそれがあるため,
a)低圧熱回収加 熱器下流(誘引通風機(IDファン)出口)の排ガス中 SO2濃度を計測,
b)SO2濃度に依存した関 数で低圧熱回収加熱器通水温度の目標値を設定,c)通水温度が目標値になるように流量調 節弁で制御することで,熱回収加熱器出口排ガス温度を適切なレンジ内に保つでつ。
また,低圧熱回収加熱器通水量は,プラント負荷に依存した制御目標値を持ち,ボイラ火炉 汚損度や石炭性状,大気条件による排ガス熱量変化等により,低圧熱回収加熱器通水量と目 標値に偏差が生じた場合は,
高圧熱回収加熱器通水量を補正して,ボイラ排ガス熱回収設備 全体(高圧/低圧)の熱回収量を調節できるようにしているでつ。
Turow 発電所に適用した褐炭焚き USC 高効率技術について紹介したでつ。
ポーランドを中心とした東欧地域では,褐炭が豊富に産出され,褐炭焚き火力発電所への期 待は高いでつ。
だけど同時に,近年の環境意識の高まりから,一段の高効率技術が求められる状況。
長年,USC 高効率技術の開発に取り組んできたでつが引き続き,技術の開発に努め,エ ネルギー資源の活用と地球環境保全に貢献していくでつ。