半農半X?土のある農的生活を求めて

「生きることは生活すること」をモットーに都会から田舎へ移り住み、農村の魅力を満喫しながら、日々、人生を楽しく耕しています

タケノコ三昧

2024年04月24日 | 朝取り野菜ボックスのお手紙

 子供の入学式からしばらく経って、学校にも慣れてきた頃かなと思っていたら、4月ももう終わりですね。25℃ぐらいの日があったと思ったらまた気温が下がったりと気温のアップダウンが続いているので、今年は春めいた日は貴重な気がします。

 それでも、晴れた日は青空と植物のお花や緑が映え、特に今週に入ってから藤が満開で美しいです。ツバメもやたら飛び始めて季節の変わり目を感じます

 さて、この時期と言えばタケノコでしょう

 先週、畑仕事の後に定食屋に入ったら味噌汁にタケノコが具として入っていました。さすが農村地帯の定食屋、タケノコはその辺でとってくれば良いので店側としては材料費は無料。お客さんは旬を食べられるので、双方良いこと尽くしですよね。

 また、先週開催した「食と命の教室」は野草採りで、フキ、ヨモギ、水辺ではセリやクレソンも採取しましたが、やっぱり一番人気はタケノコ。今の時代はなかなかご縁が無いと掘る場所も無くなって来ていますので、みなさん童心にかえって楽しそうに掘っていました。

 ニョキっと顔を出した感じが見ているだけで何だかワクワクしますし、上手に掘り上げると嬉しさも格別。そして穂先が黄色っぽく新鮮で形の良いものが採れると食べるのも楽しみになりますよね

 ちなみに、今年は参加者でアメリカ人の方がいるので、タケノコを英語で何と言うか聞いたら「bamboo shoots」とのこと。shootはシュート、つまり弾を撃つとかボールをシュートするという時に使う英単語ですが、植物にとってシュートは「新芽が出る」という意味だそう。タケノコが地面からボコっと頭を出すイメージを考えると、なるほどその通りだな~と思いました。面白いですね~

 また、教室の翌日、プライベートで息子と2人でタケノコを掘りに行ったら、東京のこども園さんがタケノコ掘りに来ていました。

 このこども園さんの歴史は長く、1947年に始めた青空保育が原点です。それから60年以上に渡って子供達の人として生きる力を育む事を目指し、給食は無農薬の野菜を仕入れて調理しています。今回掘ったタケノコも翌日の給食に出すとのことで張り切っていました。

 先生や調理師達が休みの日にタケノコを掘ってきて、それを調理したものを園児達が食べるなんて素敵ですよね。食育に力を入れている園で、今年は年長さんに田植えをやらせるとのこと。幼少時の自然とのふれあいは人間としての基盤になりますからね。こういった活動、全国の園で広がれば良いですよね

 そしてみなさん、タケノコが沢山手に入った時はどのように料理しますか?

 まずは土佐煮がシンプルで良いですよね。葉山椒を載せると見た目も香りも格段に上がります。次にお味噌汁や煮物の具、ホイル焼きなんかも良いですよね。

 ただ、大量にある場合はやはりメインのおかずになる料理にすると消費が早いです。息子はチンジャオロースを作っていましたが、私はメンマです

 メンマの材料として本当は麻竹のタケノコを使うのですが、普通の孟宗竹のタケノコでも十分に美味しいのです。その美味しさのあまりメインと同じ量のスピードで無くなっていきます。

 そのままでも十分美味しいのですが、豚肉や野菜と一緒に炒めたり、チャーハンやラーメンに使ったりとなかなか万能です。

 レシピは至って簡単で、ゴマ油で軽く炒めたら、鶏ガラスープ・みりん・砂糖・醤油で汁気が飛ぶまで煮込み、最後にラー油で仕上げて出来上がり。本当に簡単なのに美味しいんです

 タケノコが手に入ったら、是非、自家製メンマ、作ってみて下さいね

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野草採りと超デカかぶとむしの幼虫:食と命の教室

2024年04月20日 | 農的体験・生活
今日は「食と命の教室」。
 
今年の参加者は13名で、1名休みの日だったので12名。ここに昨年の振替えの方が4人参加されたので合計16名とギューギューでした。ただ、「野草採り」の人気の回だったので、みんなでワイワイ賑やかに収穫を楽しみました
 
自己紹介と高柳さんのお話の後、まずはタケノコ掘り。
タケノコを掘った事がある方も、まだ不慣れな方も、色々いますが、みんなやっぱりタケノコ掘るのは楽しいのですよね~。
 
特に、タケノコのポイントはそれほど無いのですが、出来るだけ穂先が黄色い方が日に当たっていないのでアクも少なく美味しいと言われています。写真では左のタケノコの穂が黄色くて良いやつです。この大きさで先が黄色いのはなかなかの上物です
 
タケノコの周辺でフキもあり収穫。アメリカの方はタケノコ掘ったことがあるけどフキは初めてで、英語でなんていうか聞いたら「wild herb」とそのままでした
 
さて、お昼ご飯はいつもの通り、野菜中心。
タケノコやセリも出てきましたよ
 
お昼休憩の後は、2月に種を蒔き、3月に鉢換えをしたミニトマトがすくすく育ってきたので畑へついに植え付けです
 
ミニトマト600本ぐらいずつ植えましたが、参加者と私と高柳さん、合計18名で植えるとあっという間
やっぱり農業は人手ですね。ということで、ついでにキュウリも600本植えました


こんな感じで野菜の苗の植え付けもしましたが、やっぱり今回の目玉は参加者にとっては野草した。
クレソンやセリ、ヨモギなど各自、沢山とって大満足
 
ただ、私にとってはカブトムシの幼虫が一番の収穫
というのも、近くの堆肥場を掘っていたらこんなにでかいのが出てきました。これほどの大きさは初めて見ました
 
カブトムシの大きさは幼虫時代に決まるので、これ、成虫にしたら相当でかくなるのでは?
ちなみにアメリカの方に聞いたら英語では「samurai beetle」と言うそう。角が侍の兜に見えるからsamuraiだって。面白いですね~

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減りゆく農家さん

2024年04月17日 | 朝取り野菜ボックスのお手紙

今週の「朝採り野菜ボックス」のお手紙です。

 4月後半に入り、田んぼが本格化しました。田んぼは早いとそろそろ田植えが始まるため、場所によっては代掻きが終わり水が張られ、田んぼが鏡面のように美しく空を映しています。

 畑の周辺ではキジのケーンケーンという鳴き声が聞こえますが、田んぼ近くはカエルのゲコゲコという鳴き声に包まれています。特に夜は辺りが静まりかえりカエルの大合唱が鳴り響きます。春の田んぼは昼も夜も美しく風景全体が映え、農村ののどかさと命の響きが感じられ、見ているこちらもとても気持ちが良くなります

 さて、今日は知り合いの農家さんのお見舞いに行ってきます。一昨年、軽度の脳梗塞でちょっとした手術をされた方なのですが、今度は胃の手術でした。年を重ねると気力体力の低下だけでなく、体のあちこちにガタが来ます。私の周りの農家さんのほとんどが70歳を超えていますが、私よりよっぽど体力があります。それでもやはり昔の通りと同じようには動けなくなってきていますし、病気なども増えてきます。

 もっとも、同年代の一般人に比べれば体力はあり、病気にかかる率が低いのは、やはり生涯現役だからなのでしょうね、とはいえ、やはり70代も半ば頃になってくると、長年仲間とやってきた有機農業を頑張るというよりは、自分の体や残りの人生を優先していこうと引退を考える人が増えてくるのは、当然なのかもしれません。

 また、暑い日には「大竹さんのトマトが食べたいな~」と思います。長いおつきあいのお客様は、数年前まで注文が出来た大竹さんのトマの味は覚えていらっしゃるかと思います。残念ながら成田空港の拡張工事でに引っかかってしまい、村全体で移転中です。

 地元農民に学生運動家がなだれ込んだ「空港反対運動」というのが昔はありましたが、ここ最近の拡張計画では村人のほとんどが農家ではなく会社員なので、「引っ越さなければいけないなら老後の住まいも考えなくてはいけないから早く決定してくれ」と村で陳情に行っていたそうです。村で唯一の現役専業農家だった大竹さんが「本当はここが好きなんだけど、しょうが無いよな」と寂しそうな言っていた顔が忘れられません。

 ちなみに工事を本格化する前に遺跡調査をするのですが、ここ2~3年の調査で、いわゆる旧石器時代、3.5万年前の遺跡が見つかっているそうです。有名な岩宿遺跡とほぼ同じ年代ですので、もし成田空港がなど無い超田舎であれば、観光地などにする事も出来たかもしれません。

 ちなみに、同じ村内にある福泉寺(「子ども電話相談室」などで有名だった無着成恭さんがいたお寺)の現住職のお話では、遺跡を残すなら土地の持ち主が個人で保護・保管しなければいなく、個人管理はとても無理なので結局は埋めてしまうそうです。

 高齢化や空港による移転、あるいは相場が崩れないサツマイモへの転換などで、この辺の有機農家はどんどん減っていっています。

 最近は農に関心を持つ若者が急激に増えていますが、論外の子が多いのです。10年ほど前も2~3年で立ち去る子が多かったのですが、それでも大地に根を下ろして頑張って行きたいという熱意がある子が多かった気がします。一方、今の子は農が格好良いという軽いイメージで乗り込んできて、口は上手いのですが畑を全くわかっていない、というか家庭菜園レベルさえ出来ない子が多いのです。

 今の価格で今の品質の無農薬野菜を継続して出荷が出来るみみずの会のような存在は、もう日本ではこれからは新たには生まれないのかもしれません。

 ますます国産の無農薬野菜の価値・値段が上がっていくのかもしれませんが、それはそれで自然の流れ。後継者がやっていきたいと思える農業になるなら、良い一面なのかも知れません。

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入学式でのお話

2024年04月10日 | 朝取り野菜ボックスのお手紙

今週の「朝採り野菜ボックス」のお手紙です。

 春爛漫ですね~。しばらくパッとしない天気が続いていて気温も上がらず、夏野菜の育苗がいつもより遅れていましたが、今日は久々の晴天。洗濯機も3回転させベランダは沢山の衣類が気持ち良さそうにお日様を浴びています。

 畑では菜花が満開。春草もドッと増えてきてハコベなどが種を持ち始めました。今まで畑が湿っていて思うような作業をやれなかったのですが、そろそろ本格的に草を処理しなければ、と思っています。

 さて、昨日は大変な風雨な中で息子の入学式でした。遠方から来た親子は、あの雨の中ではさぞ大変だったと思います。我が家は高校まで徒歩10分以内なのでかなりましだったと思うのですが、それでも帰りはちょうど風雨のピークに当たり、傘が飛ばされないよう必死に握りながら、靴やズボンをぐちょぐちょにして帰宅しました

 桜もドンドン散っていて、せっかく初めて制服を着た子供達にとっては残念な天気だったな~と思います。それでも無事に入学式を迎えられたわけで、あちこちから集まって知らない顔ばかりで不安もあるでしょうが、みんなに良い出会い、良い高校生活になることを願っています
 
 そして校長先生のお話がなかなか面白かったので紹介します。うちの息子が通う高校は「国際」という名前が入っていて、国際科、つまり英語科があるのですが、普通科も含めて全体的に英語に力を入れています。そのため短期留学やホームステイなどの制度もあったり異文化交流に力を入れており、実際、日本以外で6カ国から新入生を迎えているそうです。そんな学校ですので最初の校長の祝辞がなんと英語なのです。その後に日本語でもう少し詳しく説明があるのですが、その祝辞のキャッチフレーズが「千(ち)・葉(ば)・県(けん)」でした。

 ち:違いを認める。6カ国の海外留学生はもちろん、同じ人は1人もいない。違いがあるのが当たり前。その違いを理解し認め合う事で実りある高校生活を送りましょう。


 ば:場数を踏む。勉強、部活、対人関係など、上手く行かない事も多々あるうでしょう。そういった場数、経験を踏んで行く事で人間として成長していこう。

 けん:健康。何よりも大切な事。肉体的にも精神的にも健康第一で過ごしていこう。

 こんなお話だったのですが、なかなか良くないですか?。中学校では「夢を叶えるために」とか「計画的に」という話が多かったのですが、夢を明確に持っていたり計画的に物事を進められる子はそんなにいませんよね?。大人だってそんな人は多くは無いのですから。そんな中で「夢を叶えるためにしっかり勉強しよう」と言っても、なかなか子供達の心には響かない気がしています。一方で、「違いを認め、とにかく場数を踏もうよ、あと健康が一番大事だよ」というのはとてもシンプルでわかりやすいと思ったのです。

 若い頃は場数を踏む。みんなの前のスピーチで緊張して失敗してしまう。友達や先輩とちょっとしたコミュニケーションミスで気まずい関係になってしまう。部活の大会でミスをしてみんなに迷惑をかける。そういったことを繰り返していく事が大事なんだよ、どんどん場数を踏もうよ、というのは、社会人1年生や新しい部署異動になった大人にも当てはまりますよね。

 違いを認めることも大切。自分の言いたい事ばかり、やりたいことばかりでは無く、相手の立場にも立ってみようよ、というのは良い人間関係を構築するのに大切な事です。

 そして何より健康第一。我が長男は毎日、甘いグミを噛みながら夜更かししてスマホやゲームばかりしていますが、みんな、ああなっちゃダメですよ

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今年は子供達と春の房総旅行

2024年04月04日 | 素敵な家族・子供との時間

春の内房旅行

去年、みんなが沖縄に行っている裏で私は一人で回った内房。そこで初めて訪れた鋸山に偉く感動して、「毎年春に来よう」と思っていたのですが、今年は暇をしている次男が来てくれたのでガイド役で案内しました

鋸山や内房の金谷港近くにある標高300mぐらいの岩山。関東初の勅願所という日本寺があり、奈良・京都が日本の都だった時代に関東で天皇の指示で開かれた場所なのです。

そこには空海が掘った仏像や「※源頼朝が植えたソテツ」など、沢山のスポットがあるのですが、何故か知られていないのです。

※源頼朝は平家に追われた時に房総に逃げてきたので、源頼朝の隠れ家となったスポットが結構あるのです。

一般的には「凄い山」というだけで、例えば、1500ぐらいの羅漢石像があるのですが、その半分以上が頭が無いのです。入り口に「明治の廃仏毀釈の影響で」とちゃんと書かれているのですが、道行く人がみんな「なんで頭がないんだろうね?」なんて歩いているのを聞くと、「みんなちゃんと読んでないな~」と思ってしまうわけです。

他にも江戸時代の石碑はゴロゴロあちこちに捨ててあるようにあって、昨年の初めての山巡りで「おいおい、こりゃ国宝級の山寺じゃないの?」と思うぐらい、凄いと感銘を私は受けたのです。

今年は 「学生が廃仏毀釈の石像の頭を土産に持って帰ったら、親族一同に病気・災難が続いた」なんていう石碑など、新たな発見が色々ありました

そして鋸山にある日本寺は1300年続く寺ですが、火事で大半が焼けてしまったのです。しかし長年の改修工事を続け、なんと来年は新しい本堂などがお披露目される年とのこと。みんな、是非、行きましょう

さて、午前の鋸山巡りが終わったのが14時過ぎで、大体の目を付けていたお店のランチタイムが終わっていました

夕食はたっぷり旅館で出る事も知っていたので、ここでがっつり食べない方が良いという判断で、カップラーメンと塩むすびを1つずつ買って、砂浜で息子と2人で分けて腹を少し満たしました

そして、海岸、砂浜などでちょい投げ釣りをしたのですが、これが全く釣れない

地元のおじさんが「魚が今日はいねぇから釣れないよ。それよりゴミが山からきて凄いな」と言う言葉通り、海草以上に落ち葉など山からのゴミが砂浜には溢れていました。

まあ、やはり釣りは魚がいるところで釣るべきですね

それでも久々の釣りで、たまにピチャンと飛び跳ねる魚も見えたりしたので、まあまあ楽しめたかな。


日が暮れて寒くなったので諦めて旅館へゴー

実は、いつもはそっけない長男が旅館のご飯に興味を示し、電車で遅れて合流することになっていたのです。

予定より早めに着いたのそうで、長男は先に旅館入り。「暇つぶしに海で一曲歌ってきた」とのこと

昨年、泊った旅館にまたお世話になり、食いしん坊の息子達も大喜び

超久々に一緒のお風呂にも入ったのは、父としては嬉しかった

さて、翌日は内房で有名な竹岡ラーメンを食べた後、初の釣り船にチャレンジ

ところが船酔いでノックダウン。

私はピースボートで世界一周したこともありますし、今までの人生で船酔いしたことは一度も無かったのですが、釣り船はそうは甘く無かったです。絡まった糸をほどくなど、揺れる釣り船の上で何かをじーっと見ていると、うぷっと吐き気が、、、

3人全員船酔いになり、特に私と長男は身動きがとれませんでしたが、次男は途中で立ち直り、でかい鯖2匹、黄金アジ4匹ぐらい釣ってました。

長男はカサゴとアジ1匹ずつ、私は鯖とアジ1匹ずつで、2人とも釣り開始30分で船酔いでギブアップ。残りの数時間はひたすら遠くの島を眺めて酔いに耐えていました

でも、優しい船長が「午前の人が持ち帰れないといって置いていったから」と生きている黄金アジを10匹以上くれたので、クーラーボックスはパンパン 

夜、大量のアジを釣れて帰宅しました。

翌日、仕事が終わって夜に帰宅した後、ひたすら釣った黄金アジの下処理。技術力は経験量と性格にも比例するのか、息子の方が圧倒的に上手で、厳しいご指導を受けながら頑張りました


それにしても本当に黄金なんだな~。眼もきれい

大きいのは20㎝超で干物にして食べたいぐらい

そして息子がうちの使えない包丁で刺身となめろうを作ってくれました

なめろうはフワフワのトロトロで草履ぐらいの量をほとんど息子1人で食べたぐらい美味でした

今日はアジフライを作る予定。しばらくアジ祭りだ

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桜の咲く4月

2024年04月03日 | 朝取り野菜ボックスのお手紙

今週の「朝採り野菜ボックス」のお手紙です。

 桜咲く4月がやってきました。いや~、例年より嬉しさがこみ上げて来るのは私だけでしょうか?。桜と言えば入学式というのは昔の事となり、3月に咲くのが当たり前の年が続いていたので、4月の桜は何か特別な気がします

 今年も暖冬と言われ、特に2月に20℃ぐらいの日がありましたよね。昨年も2月がとても暖かかったのを覚えていますが、今年は「2月に20℃になる事があるなんて、、、」と更にびっくりしたのを覚えています。2月というのは本来、1年で最も寒い月です。

 例えば、石井さんのイチゴは1~2月は寒さで凍らないようボイラーを焚いてギリギリの生育温度で育てるので、自身が凍らないようイチゴちゃん達は糖度を上げるので、絶対に美味しい時期だったのです。ところが気温が20℃ぐらいになった頃のイチゴは「普通の味のイチゴ」になってしまいました。

 石井さんも「味も落ちちゃったね。もう寒くならないと思うから、このままかな」と言っていましたが、3月は気温が低い日も多く、少し味も持ち直しましたよね。

 そういった不安定な冬、そして肌寒い3月を乗り越えようやくの開花です

 桜が咲く季節、4月は年度初めということもあり日本では特別な時期です。

 この前やっと歩き始めたと思う子が幼稚園・保育園に通い始めたり、ようやく園に慣れてきてお話も上手になってきてかけっこも早くなってきたと思ったらもう卒園で今度は小学生、という時期です。

  小学生は中学生に、高校生、大学生、中には社会人になる子もいます。会社勤めの大人であれば単身赴任が決まったり転勤、あるいは部署が異動になる人もいます。

 1人の変化が家族全体のライフスタイルにも大きな変化に繋がる事もあるので不安が募る時期でもありますが、そんな時期が寒空の冬や葉が散っていく秋ではなく、桜が咲き、日がどんどん伸び空が高く青くなっていく春であることで、少し勇気づけられたり心がワクワクする事もありますよね。

 いずれにしろ新しい生活が始まる時に桜が咲くのは、日本人にとって特別な思いを抱かせますよね

 そんな春ですが、我が家で言えば中学を卒業した次男はゲーム三昧です。まあ、そういった時期もあっても良いと思いますし、上手に高校生活に慣れる事を願うばかりです。

 長男は高3になりますが今の受験勉強は一般的には2年生後半までにいは始めないと間に合わないようで、「冬休みは勉強する」と言ってましたが結局しませんでした。「春休みからはさすがにやらないとまずいから、ゲームを隠す」と言いながら相変わらずゲームをしており、「もう受験勉強はしない」と言う日もあれば「やっぱりやるか」と言ったりです。

 まだ部活もあり一番楽しい時期に勉強をしたくない気持ちもわかります。まあ、いずれ自分で道を決めて進んでいかなければいけないわけですから任せていますが、後から無茶な追い込み勉強で苦しまなければいいな~と思います

 最後にPTA会報の教頭先生のメッセージ欄にこんな引用がありました。

 「ハーバード大学成人発達研究調査で約700名を84年間、『人間の幸福度』の追跡調査を行った結果、学歴・職業・年収などではなく、『人間の幸福度』と直接関係するのは『人間関係』であり、友人の人数に関係無く、『たった1人でも心から信頼出来る人がいるか』が重要だった」

 そうかもしれませんね。新たな門出は新たな出会いがある季節です。友人、気の合う仲間、あるいは先輩や先生など、誰か1人でも「この人に出会えて良かった」と思える、そんな春になるといいですね~

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不安定で大変な春野菜

2024年03月27日 | 朝取り野菜ボックスのお手紙

今週の「朝採り野菜ボックス」のお手紙です。

 冬野菜がほぼ終わりに近づき、今は春野菜がボチボチ出てきていますね。寒さの中でギュッと体を引き締めながら育った冬野菜に比べ、春野菜は生命がほとばしる暖かい時期にすくすく育つので、瑞々しくて美味しいですよね

 一方で農家側からすると、春野菜は特に手間がかかる時期の野菜とも言えます。というのも防寒しながら育てるためです。

 例えば大根も露地のままだと真冬の朝晩は凍結し昼に溶け出して、というのを繰り返す事で細胞壁が壊れ、スポンジのようになってしまいます。キャベツも寒さに強い品種を使いますが、あまりに寒さが強いと中が凍って腐ってしまう、という事もあります。

 そのため、この辺りでは防寒のためビニールトンネルやビニールハウス内で防寒しながら育てるのが必須です。それがとても手間なのです。

 秋冬野菜は種を播けば常温で育ちますし、何より草退治をしなくて良いので手間がかかりません。一方、春野菜は地温の確保と草を抑制するためにマルチを張り、種を蒔いた後に防寒のために不織布をかけ、その上にビニールトンネルを張り、更に風で飛ばないようマイカ線で縛りつけます。

 そこに種を蒔くわけですが、やはり気温が低い冬は発芽も生育も本当にゆっくりです。

 ところが節分を過ぎた辺りからトンネル内の気温は急上昇し春草が増え始め、3月に入ると一気に繁茂します。そのため草取りが必要なのですが、普通の草取りと違って、風で飛ばないようにギューギューに張っているトンネルをヨイショと半分開け、膝を地面について上半身をつっこんで草を抜くので非常にやりにくいのです。終わったらまたトンネルを閉める、という工程で、普通の3倍ぐらい時間がかかるのです

 草抜きだけでなく、実は間引きという作業もあります。

 大根など種を播く時は発芽率や生育不良の事も考慮して1箇所に3~5粒ぐらいが播かれます。それが順調に育つと過密になるので、間引いて1本にするのです。それが数千箇所もあるのです(1週間で1,500本出荷するとしたら4週間で6,000本分)。

 先日、みみずの会の菅澤さんの大根の間引きのお手伝いをしましたが、ちょっと大きくなってしまったところは小指ほどの大きさになっていて抜くのも一苦労。それを何百箇所もやっていると握力が無くなってきます

 しかし、気温がどんどん上がる春は人間の都合はお構いなしです。大根だけでなくちょうど人参も間引きと草取りの時期で、更に玉ネギのトンネルの片付けも重なるのです。田んぼをやっている人は種籾を播く時期で、もう、とんでもない忙しさなのです

 こんな手間をかけても春の気温は気まぐれ。1週間に1,500本ずつ出せるよう種まき時期を何回も分けたのに、寒さが続くと生育が進まず野菜不足。逆に気温が高い日が続いて生育が進んでしまうと、来週出すはずだった野菜が今週分と一緒に出せるようになり野菜余り、と同時に来週分が無くなるという事態に。

 といったように、どうしても予定通りにはいかないのが春野菜の特徴なのです。

 ということで、農家さんは多少は廃棄前提で多めに種を蒔きます。

 そのような手間と苦労がある中で、秋冬野菜が無くなり春夏野菜が出そろうまでの端境期(はざかいき)は、どうしても野菜の種類が不足します。

 手間だけの事を考えれば、春野菜はやらない方が楽なのですが、お客さんに健康な野菜を年を通して届けていくために、真冬に種を蒔き手間をかけて春野菜を揃えています。

 同じような野菜が続く事もありますが、どうぞご理解頂き有り難く頂戴しましょうね

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あな健料理教室へ

2024年03月21日 | 素敵な空間・イベント

火曜日、下北沢に夕方から用事があるので、久々に電車で上京しました

う~ん、大都会東京。もう田舎暮らしの身としては、観光する場所になってしまいました

さて、下北沢の近くには「あなたと健康(通称・あな健)」があります。

「食と命の教室」に2006年頃だったからかに、あな健の修了生でお料理教室を主宰している方が来てから、月刊誌をとるようになりました。

そのご縁で、夫婦関係やら体の問題など、色々なんとかやってきたのは、あな健のおかげでした。

そして、昨年もあな健のスタッフの方が参加して顔見知りになっていたので、下北沢の用事の前に顔を出しにいくと伝えたら、なんと、お料理教室に招かれてしまったのです

自然療法を学ぶ人は誰もが通るのが「あな健」ですが、特にガン患者などで西洋医学に限界を感じた人が来るのも多いです。

そして、今の大黒柱はお料理教室の米澤先生。そのお話がむちくちゃ面白かった

米澤先生はステージ4のガンだったそうですが、「検査なんかしなかったわよ。だってあれは統計でしょ。私は気にしなかったわ。くよくよしたって病気は治らないし、私は大丈夫と言い聞かせてたは」と今を生きることに集中することにしたそうです。

雑誌「至知」は知ってますか?

私はいわゆる徳仁がある方が載る雑誌という認識ですが、その「至知」に米澤先生が載ったそうです。しかも、その記事を読んで料理教室に申込んだ方もいました。

ちなみに、中には西伊豆から通っている方も

すごいですね〜。

 

で、米澤先生の話ですが、よく高柳さんにも出てくる栄養学の故・川島四郎先生に4年間師事したそうです。そのエピソードも面白かったです。

「いつもポッケに煮干しと昆布を入れていたわね。何かあると、ほら、食べるか?といって渡されて、ポリポリ食べていたわ。NHKの人が取材に来るという時があって、スタッフに、ご馳走してやるからお腹をすかせてきなさい、と川島先生が言ったの。で、いざ来たら、煮干しと昆布をポッケから渡したのよ。それじゃあお腹はいっぱいにならないわよね(笑)」

「アフリカでマラリアになって帰国したらすぐに青菜と煮干しを食べていたのよ。青菜は血液をきれいにするから大事なのよ。女性は特に青菜をとらないと貧血になりやすいのよ」

「でも、真面目なのはダメよ、てきとーも大事よ。完璧なんてないんだから」などなど、まじめな話も漫才のような口調で笑いが絶えない時間でした

頭でっかちで理屈は知っていても体が動かない、あるいは料理が大変と思っている人は、米澤先生に会うとピッタリだな、と思いました。

お料理も美味しかった

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土や命に触れる経験を

2024年03月20日 | 朝取り野菜ボックスのお手紙

今週の「朝採り野菜ボックス」のお手紙です。

 3月も半ばを過ぎ三寒四温の春っぽい季節になってきましたね

 私は人参を作っているのですが、今がちょうど芽が動き出してしまうギリギリの掘り上げ時期なので、中学を卒業して暇な息子を連れて、1年ぶり以上に畑に行って来ました

 久々に畑に来た息子とまずはキジ探し。私の畑の周りでは春は人間よりキジに会う事が多く、最近良く見かけるようになったのです。ところが結局見つからず。まだケーンケーンという鳴き声は聞こえて来ていないのでまだ繁殖期前だったからでしょう。

 代わりといっては何ですが、道端に10個ぐらいの穴が集落のように集まったアリの巣を見つけたので、2人でアリの観察。大きくて運びずらそうにしていた虫の死骸を巣穴近くまで持って行ったり、ちょっと穴の周りの土をひっくり返してみたり。「今度生まれ変わったらアリになってアリの巣がどうなっているか見て見たいな」なんて発言もする息子にほっこり。こちらもアリの動きをじっと見つめるのは数年ぶりだったので、久々に童心に返りました

 さて、その後は人参掘り。1時間ぐらい仕事をしたのですが、最初は「何か静かでいいね」と言っていた息子が終わりの頃には「なんか誰もいないから1人でいたら逆に怖いね」と。それに対し「この辺りに住んでいる小中学生はこれが普通だからね。こういうところで育った子供と街中で育った子供は感性も育ちも違うよね」と言ったら「なるほど」と納得していました。

 そんな事があった数日後に開催した「食と命の教室」の参加者の1人がモンテッソーリ教育の先生で、「中高生時代は大地の世代と言われて一番土に触れたり自然に触れたりするべき世代なんです」と言っていました。

 私は詳しくは無いのですが、一般的な教育とは違った流れでシュタイナーと同様にモンテッソーリの名は良く聞きます。今回お会いした方のお子さんは、この秋からアメリカの中学校に行くそうですが、そこでは自分達で畑をやり、家畜も飼い、殺して食べ、経営にも携わるそうです。

 「思春期と言われる大きな変化が起きる時期こそ、大地に触れる必要があると考えられているんです」とのこと。

 確かにホルモンバランスが変わり心や体が大きく変容する時期には、座学ばかりさせられるとより不安定になるかもしれません。逆に体を動かしながら自然の大きさや命に触れる体験を沢山する事が大切な気がします。

 今回の教室でも、テーマはちょうど「土」でした。

 土の中にはミミズだけでなく、さらに小さいトビムシやダニやなどもいます。そこには小さい物が大きな物に食われ、その糞尿や死骸はさらに小さいカビ、酵母、バクテリアなどが分解し、目に見えない分子レベルの最終物が植物の栄養源になるという生態系があります。

 多くの生き物とその死骸が混然した命溢れる土には、たった1CCで1億以上の生き物がいるというのだから驚きです

 そのミクロの世界の詳細を映したDVDを観た後、実際に野ざらしにした草が何年もかけて土になったものを触ったり匂いを嗅いだところ、参加者全員が「土が出来上がるシステムや凄さを体験出来ました」と驚きと感嘆の言葉を発していました。

 と同時に「こういった事を子供達にも学んでもらえたら」という意見も。

 確かに1年を通して畑に携わる学科があっても良いですよね。

 昔は当たり前にあった鶏やウサギを飼う生き物係は今は無くなり、命に関わる体験は小さなプランターで植物を育てるぐらいです。でも、命や自然について沢山触れる経験を積んで置くことが、後に大きな心の支えになったり、地球環境や他者の命を考える土台となる気がします

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土の世界を学ぶ「食と命の教室」

2024年03月16日 | 農的体験・生活

今年2回目の「食と命の教室」。ポカポカ陽気の中で、また今回は欠席も多かったので8人だけでしたが、その分、のんびりゆっくりとコミュニケーションを取りながら過ごしました

また、前回お休みしたので今回初参加の方は、モンテッソーリ教育の方で、お子さんが自分で家畜も飼って自分で殺してご飯に自分で学校の経営に携わるというアメリカの中学校へ、といったように「へ~」と思うようなお話を沢山聞けました。

さて、教室は先月に種を蒔いたミニトマトが本葉を出して根も回ってきたので、鉢替えになります。

まず、先月同様にピートモスを崩して細かくします。

そこに鹿沼土を混ぜて、育苗用の培土を作ります。

この混ぜ方のポイントは、下から上に土を盛り上げて少しずつ端から端へ切り返して行くこと。コンクリートを作る際もこんなやり方で4回やれば大体きっちり混ざるそうです。

混ぜ上げた土をポットに移して、水を撒いて水分を含ませたら移植先のポットは整ったことになります。

そして、こちらが先月種を蒔いたミニトマト。セルトレイは小さいため、もう根が回って本葉も重なってきたので、移し替える必要があります。

引っこ抜くと切れてしまうこともあるので、底をつまんで押し出すようにしてから引き抜くのがコツです。

これをポットに移植すれば、あと1ヶ月で畑に植えられます。

500鉢以上を10人で力を合わせることで1時間ぐらいで出来ました。ハウスは暑かったので少し疲れましたが、美味しいお昼です

みなさん、お待ちかねのお昼

今回もお野菜だけですが、美味しい

特に、大根の醤油漬けは一番人気

また、高柳さんが銚子の知り合いから頂いたという「生醤油」は美味しかった

お昼が終わった後は、今回の目玉の「土の世界を電子顕微鏡で覗いた『根の國』」を視聴。

土の中にはミミズやゾウリムシなどいるわけですが、さらに小さいトビムシやダニ、ヒメミミズなど小さい虫もいます。さらにそれより小さい虫が植物の死骸を食べ、生態系が出来上がっています。それらの食物連鎖の中で、最終分泌物、つまり、虫の死骸や糞・尿などが植物の栄養源になっているわけです。

たった1CCで1億の生き物がいるというのだから驚きです

といったことを、ただ言葉で聞いても良くわからないのですが、それを映像で見れるのがこの「根の國」というDVDの凄いところ。参加者のみなさんが驚きと感嘆の言葉を発していました。

そして、映像が終わった後、ひょいと現われたお兄さんがいました。

実は、明日はお隣の神崎町でコロナ禍空けで4年ぶりの「蔵祭り」があり、高柳さんが所属するバンドも久々に出演するということで、機材をとりにきたそうです。

そのお仲間と高柳さんが、1曲練習も兼ねたセッションを観ることが出来ました

1曲やった後、「こんな時間も良いでしょ(笑)。さあ、音楽の時間は終わりで外に行こう」という事で、野ざらし堆肥の見学へレッツ・ゴー

野ざらし堆肥とは、屋根などが無い地面にそのまま置きっ放しで風雨を浴びながら、雑草が風化され、最終的に土になったものです。積まれた枯れ草が1/10ぐらいの堆積になると土になるのです。

これがさっき見た「根の國」の実物なわけで、みなさん堆肥を掘ったり臭いを嗅いだりしながら土の世界を実感していました。

その後、サニーレタスも取り放題、聖護院大根のお土産でみんな大喜び

夕方はみんなで意見を出し合い、楽しくも深い学び合いの時間を過ごしました。

2回目にしてみんなアットホームに自分の思う疑問を色々発していました。

大人の寺子屋としてやってきて12年目、今年も良い教室だな~

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