モノ作り・自分作り

東横線 元住吉 にある 絵画教室 アトリエ・ミオス の授業をご紹介します。
美術スタッフが、徒然に日記を書いています。

森の賢者の視線

2017-09-29 21:31:15 | 大人 日本画

武田  日本画、絹本

大竹です。
今回ご紹介させて頂くのはチケット制の武田さんの作品です。武田さん、小原先生の作品が絹に描かれていることから「ぜひ真似してみたい!」と、今回初めて絹本(けんぽん‐と読みます)に挑戦されました!
絵を傾けると絹が光を反射しキラキラと小さく輝きます。絹の織り目が効いたマチエールと滲みを活かしながら、時間を掛けて仕上げたので羽根のやわらかさが自然に感じますね。触った時の羽のフワリとした感触が見て感じ取れます。
凛々しい顔と落ち着いた佇まいとは裏腹に、ガッシリとした足からは力強さが感じられ、猛禽類の魅力が存分に引き出されていますね!濃い橙色の瞳の視線は、鑑賞する人によって、何を見つめ、何を思っているのかを想像させてくれます。(ネガテイブ思考気味の私は、眼を合わせるとやましい考えを見透かされてしまうようで、少しドキドキしてしまいまた…!)
いつもブログの画像だと細かいところが潰れてしまいがちですが、その潰れてしまっている状態からでも羽根の模様が一つ一つ細かく描かれているのがよく分かります…作品に込められた時間と熱意がヒシヒシと伝わってきますね。
背景の緑も最後まで手を抜かず、様々な色を使用して工夫されていました。明るい部分と暗い部分を作ることにより、単調になりすぎず、うるさくなりすぎずちょうど良いバランスでメインの梟を引き立てていますね。

キャンバスや紙とも違う初めて扱う素材である絹で、ここまでのクオリティに仕上げられた武田さんの技術と制作に対する熱意、素晴らしいです!次回作も、そのパワーで素敵な作品が生み出されるのを楽しみにお待ちしております!

コメント
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