波打ち際の考察

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波屋山人

■■■■研究所の■■■■博士は何者なのだろう

2012-09-14 23:28:10 | Weblog
「ロシア政治経済ジャーナル」というメルマガは、国際的な政治や経済について興味深い分析をしている。いつも楽しく読んでいる。
だけど、広告的な記事も多く、少し信頼性に疑問を持ってしまうときもある。
先日投資詐欺でつかまったバルチックカレーの広告記事も以前何度か掲載していた。

<参考>バルチックカレーの中国制覇プロジェクトについて
http://blog.goo.ne.jp/ambiguousworld/e/13b6605bc7a4551b13ef70dfd173e3b6

今日のメルマガの広告記事にも少しあやうさを感じた。
メルマガを発行している北野幸伯さんのメンターらしいのだが、そんなに信頼できる人なのだろうか。
速読や視力回復の業界で医学博士といえば、川■■■さんや中川和宏さんとか、ディプロマミルでニセ博士号を購入したと疑われている人が多い。

■■■■さんの博士号が正式のものなのかどうか疑いを持ってしまう人もいるだろう。
東北大学卒とは書いているけど、学部名は記載がない。大学院に進んだとも書いていない。
どこの大学で博士号を得たかということも触れられていない。

三笠書房や講談社やダイヤモンド社やソフトバンクパブリッシングなどから出した本の表紙には「医学博士 ■■■■」と書いてあるようだけど、担当編集者は肩書きが本当かどうか確認したのだろうか。
(■■■■さんのサイトでは、主要取引先に「ダイヤモンド社、三笠書房、日本実業出版社、河出書房新社、双葉社、徳間書店、PHP研究所出版、廣済堂出版社」とある。ニセ博士の本を出すことに躊躇しない出版社が多く含まれているのが気がかりだ)

もし、ニセの肩書きを前面に出して、書いた内容の信頼性が高いように見せているのであれば、誇大広告となるかもしれない。
法律に違反した行為であるという裁判所の判断があれば、ニセの肩書きの本をすべて回収する覚悟はあるのだろうか。
あるいは、ニセ博士号を肩書きにしている人の出版物に対して、誰かが発行差し止めを訴え出れば、各出版社の法務担当者はどう対応するのだろうか。

本を信頼している人は多い。
すぐれた才能のある人や、長年の研究に基づいて成果を出した人でないと本を出せないと思っている人もいる。
まさかうさんくさい人がもっともらしい顔をしていいかげんな話を書いているとは思いもよらない。
そういった人をだます行為は、法的に制約されてもいいのではないか。

■■■■さんのプロフィールには
「学校法人エール学園IMGS大学院大学教授」
とある。

それらしき学校のサイトを見てみると
「学校法人エール学園グループ
国際メンターシップグラジュエートスクール
(オランダI・O・Uから修士号を授けられる大学院大学)」
と掲載してある。
学校法人エール学園グループ内の任意団体だが、IOUという大学院大学?から修士号を得ることができる学校だから大学院大学を名乗ってもいいだろうという考えなのだろうか。

・国際メンターシップグラジュエートスクール
http://www.ehle.ac.jp/imgs/

だが、オランダのI・O・Uとは Intercultural Open University のことだろう。
非認定大学(ディプロマミル)として知られている。
専門学校(専門学校、予備校、日本語学校)を運営するエール学園は、海外のディプロマミルと交流を持っているようだ。
文部科学省から何か指導が入ったりはしないのだろうか。

・インターカルチュラル オッペン ユニバースティ(オランダ)
http://netsociety.exblog.jp/i35

北野幸伯さんは、自分のメルマガの読者を増やすために、■■■■さんのメルマガと相互紹介を行っただけなのかもしれない。
http://homepage3.nifty.com/■■■■e/025■■■■-page.html

それにしても、「心身健康・脳力開発分野の世界的研究者」「脳科学の専門家」と書くのは持ち上げすぎではないだろうか。

とても活力があり、おもしろい有能な人だとは思うけど、研究者とは言いにくい。
■■■■さんの所属している学会は、研究者でなくても入会できるものばかりだ。

・■■■■論文・随想集ブログ
http://homepage3.nifty.com/■■■■■■■■e/0506■■■■■■-mokuji.htm

上記の文章を見ると、科学的分析に興味のある大学の研究者というよりも、空想力豊かなトンデモ本作家を想像する人が多いかもしれない。

今後、北野幸伯さんは国際政治評論家として評価を高め、大学の先生になるかもしれない。
そういった人が、あやしげな非学術的な世界にからめとられてしまうことを阻止することこそ、「誤った方向に行かない」ことなのではないだろうか。
分析力のある優秀な人がどうしてディプロマミル業界周辺の魑魅魍魎の世界に疑問の目を向けないのか不思議だ。


追記 ついでに言うと、北野さんのメルマガでときどき取り上げられる小林正観さんも、Dr.コパやDr.中松と同じく、ニセ博士として有名だ。
http://degreemill.exblog.jp/9310905/


追記12/28 goo事務局の圧力により一部伏字にして対応。
追記1/7 goo事務局の検閲により研究所名も伏字にして対応。
追記4/9 goo事務局に問い合わせをしたが返答がないので伏字を復活。
追記5/20 goo事務局の検閲により一部伏字。


<参考>
> RPE Journal===================================================
>
>
>        ロシア政治経済ジャーナル 号外
>
>                          2010/8/26号
>
> =================================================================
> ★北野のメンター■■■■先生の、世界一簡単な能力開発法
> 全世界のRPE読者の皆さま、こんにちは!
> 北野です。
> 今回は、私もいろいろアドバイスをしていただいている、メンター
> ■■■■先生をご紹介します。
> すごいですよ。
> まず先生の経歴をごらんください。
> <1940年、山形市生まれ
> ■■■■研究所(旧称 株式会社 健康能率研究所) 所長、
> 医学博士、
> 東北大卒業後、武田薬品工業にてビタミンと脳科学の研究開発
> を経て現職。
> 日本綜合医学会常任理事、日本健康科学学会理事を夫々20年
> 務める。
> 学校法人エール学園IMGS大学院大学教授(メンター:指導者、
> 助言者養成校)を歴任。
> 著書:健康医学、脳力開発分野で42冊、累計82万部発刊
> 論文「西洋医学と東洋医学の調和・融合」で医学博士学位取得
> 心身健康・脳力開発分野の世界的研究者
> 脳科学の専門家として、テレビ出演、(みのもんた司会「脳細胞
> はぐんぐん若返る」など)
> 研修、講演実績:東京電力、JR東日本、東芝、NEC、富士フィル
> ム、住友化学、中部電力生産性本部、京都大学、JETRO(日本
> 貿易振興会)など大手企業、教育機関で研修講演実績>
> ↑すごいですね?。
> なんでテキトー・イイカゲンな私は、世界的研究者・■■先生を知
> っているのでしょうか?
> 実は、■■先生はRPEを読んでおられ、感想メールを送ってくださ
> ったのです。
> 以後、テキトーな私が誤った方向に行かないよう、さまざまなアド
> バイスをしてくださっています。
> 世界的に有名な先生ですが、えらぶるところが少しもありません。



2010-08-27 23:18:22 に掲載、2012年4月末に削除したテキストを再掲載。
(次エントリに補足説明あり)


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