新・徒然煙草の咄嗟日記

つれづれなるまゝに日くらしPCにむかひて心に移りゆくよしなし事をそこはかとなく紫煙に託せばあやしうこそものぐるほしけれ

「ビバ初め」札幌旅行記 #2-2

2017-01-22 10:42:51 | 旅行記/美術館・博物館・アート

「『ビバ初め』札幌旅行記 #2-1」のつづきです。

北海道博物館の受付で、200円お得北海道博物館北海道開拓の村共通入場券(1200円)を購入して、観覧開始

北海道博物館のレイアウトは下図のようになっていまして、まず最初は、「北海道120万年物語」
「120万年とは、大きく来ましたなぁ~、 さすがは北海道

だいたい、自治体立の総合博物館の常設展示は、旧石器時代縄文時代石器土器地味ぃ~な展示から始まるものですが、北海道博物館はちょいと違っていまして、いや、かなり違っていまして、相当なインパクト

なにせ、二体巨大復元模型が並んでお出迎えしてくれるのですから

まずは、1969年に忠類村(現・幕別町)から出土した化石をもとに復元されたナウマンゾウ

そして、北海道各地で数点の化石が発見されたというマンモスゾウの復元模型。

リンクを張ったWikipediaの記述によれば、

日本では13点の化石が発見されている。そのうち12点が北海道で発見され、残り1点は島根県日本海の海底約200メートルから引き揚げられた標本である。加速器分析計による放射性炭素年代測定が行われ、8点が測定可能で、得られた結果は約4万8000年前 - 2万年前までであった。これらの結果から約4万年前より古い化石と約3万年前より新しい年代を示す化石に分けられ、約3万5000年前あたりを示す化石はなかった。マンモスに替わってナウマンゾウが生息していた時代ではないかと推測されている。

私、恥ずかしながら、ナウマンゾウマンモスゾウの違いを意識したことがありませんでしたが、復元模型とはいえ、実物大の骨格標本を見ると、その違いが判りました。
まず、マンモス象の方が一回りくらい大きいし、牙の形がだいぶ違います。また、頭骨の形がずいぶんと異なります。

それにしても、こんな巨大な動物が闊歩していたなんて、想像するとワクワクします。

ちなみに、現在の北海道に生息する最大陸上動物は、もちろん、、、

ヒグマです。 
これはぬいぐるみですけど…

ヒグマついでに、総合展示室の最後にあったこちらアンケートのことを書いておきましょう。

あなたの家の近くにヒグマが現れたら、どうしたらいいと思いますか?

という質問に対して、来館者が「①退治してもらいたい」「②退治しなくていい」「③どちらでもない(わからない)」3色の紙にコメントを書く、というコーナーです。
2017年1月7日時点での投票結果は、総数16,175票のうち、「①退治してもらいたい」3,865票、「②退治しなくていい」9,816票だそうですが、吉村昭「羆嵐」を読んでから回答を考えたら、かなり結果が変わりそうな気がします。 

   

話は、時代を一気に遡って縄文時代
北海道縄文時代といえば、、、、

出たぁ~国宝中空土偶 

んん? 中空土偶って、函館にあるんじゃなかったっけ? と思ったら、案の上、レプリカでした。
説明板でのタイトルは「縄文文化後期で一番大きい土偶」となっていまして、オリジナルは、函館市の著保内野遺跡から出土した4,000~3,000年前の土偶で、高さは41.5cm
ちなみに、山形県舟形町西ノ前遺跡から出土した国宝・縄文の女神こちらの記事をご参照方)は高さ45cmですが、こちらは縄文時代中期(4,500年前)の土偶です。

こちらの土偶(レプリカ)もいいなぁ



根室市初田牛20遺跡から出土したもので、日本で一番東で発見された土偶だそうです。
もっとも、根室といったら、島嶼を除けば、もともと日本最東端ですから、ほとんどが「日本で一番東で…」となるわけですが…

それはともかく、縄文文化後期のこの土偶、踊るような手と足の様子がcute です。

それと、こちらの土器(これまたレプリカ)も素晴らしい作品だ

北斗市茂辺地遺跡から出土した縄文文化後期の土器で「人形装飾異形注口土器(ひとがたそうしょくいけいちゅうこうどき)」で、オリジナルは文化庁が所蔵しているそうです。

   

日本史の授業では、縄文時代紀元前500年頃に終わると弥生時代が始まったと習いましたが、北海道は状況が違うんだそうな。

縄文文化に続くのは「続縄文文化」で、その次は「オホーツク文化」「擦文文化」に繋がっていったらしいのですが、本土の人間にとってはイメージがわきません。

と、先週行ってきた東京国立博物館に判りやすい時代区分表が展示されていました。

これを見ると、北海道沖縄は、日本本土3島とは別の時代(時間)が流れていたのだとつくづく思いますな。

説明板での時代表記が、「縄文後期」ではなく「縄文文化後期」となっていることに違和感を覚えていましたが、これで納得です。

きょう最後に紹介するのは、これまたレプリカなんですが、鹿の角を加工したスプーン

伊達市有珠モシリ遺跡から出土したもので、続縄文文化(2,300~1,400年前)のもの。
オリジナルは文化庁所蔵で、国指定重要文化財だとか。

全体の素朴な印象と異なって、クマの彫刻が精緻 というか、デッサン力が感じられて、お見事

これ、うまくアレンジしたら商品になりますぜ

来週末大阪遠征なんですが、旅行記・見聞録はかどりません

ヘタしたら、4つのシリーズを並行させることになるかもしれませぬ。 

つづき:2017/01/31 「ビバ初め」札幌旅行記 #2-3

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