6月28日の記事「宅配便が届きました」で書いたブツ、満を持して、きょう、開梱しました。
出てきたのは、こちら
山口晃画伯の原画による浮世絵版画「新東都名所 東海道中 日本橋 改」です
この作品は、解説文を引用しますと、
本作は、特別展「日本橋一描かれたランドマークの400年」 (2012年5月26日~7月16日/江戸東京博物館・朝日新聞社主催)の開催に合わせ企画・制作いたしました。同展は、江戸東京の象徴として人々に愛されてきた日本橋の歴史を絵画資料を中心にたどる構成で、江戸時代から昭和まで、数多くの浮世絵・木版画を展元しています。これら浮世絵・木版画の世界は、世相をとらえながら常に変化をすることで多くの人々を楽しませて来ました。そして明治以降は日本文化を代表するものとして定着し、今なお世界で高い評価を受けています。ここに脈々と受け継がれてきた伝統木版の技術を用い、現代の日本橋、そして日本の魅力を人々に広く楽しんでいただくために制作したのが本作です。日本橋400年の歴史に新たな一ページを加える記念すべき現代の浮世絵''を描く絵師は、人気実力共に業界トップの現代画家・山口晃氏にお引き受け頂きました。
というもので、特別展「日本橋一描かれたランドマークの400年」 のために制作された作品です。
美術ネタの多いこのブログの中でも、ベン・シャーン、歌川広重と並んで登場回数の多い山口晃さんが、この展覧会のために浮世絵版画の原画を描いたことは、事前に朝日新聞デジタルのこちらの記事で察知しておりまして、「日本橋」展を観に行った時(記事はこちら)は大変に楽しみにしていました。
ところが、「日本橋」展の会場を巡ると、かっちりと流れ(構成)ができていて、なんだか「新東都名所 東海道中 日本橋 改」が分け入る余地がありません。途中、見本として置かれていた図録を見ても載っていないし、どうなっているのだろうかと思いつつ、気がつくと、もう会場の出口…。
あれっと思ったところで、、おぉ、出たぁ~
会場の出口の外、グッズ販売コーナーの冒頭に「新東都名所 東海道中 日本橋 改」が展示されていました。
アクリル板に挟み込んだシンプルな展示で、浮世絵版画をこんな風に飾るのもなかなかいいかも…
しばらく見入った後、グッズ販売コーナーをツラツラ眺めていると、反対側のアダチ版画の即売所にも「新東都名所 東海道中 日本橋 改」が展示されていました。こちらでは商品として
限定150部、山口さんの署名入り
結構、値は張るけれど、欲しい…
でも、さすがにその場で注文するほど懐に余裕があるわけもなく、後ろ髪を引かれる思いで即売所を後にして、江戸東京博物館の常設展示を見に行きました。
そして、常設展示を観終わったあと、きびすを返して、再び「日本橋」展のグッズ販売コーナーへ行き、もう一度「新東都名所 東海道中 日本橋 改」をしげしげと鑑賞。
ところが、この時も踏ん切りがつかず、また、この場で注文しなくても、買おうと思ったら買えるだろうしと思い、結局、そのまま江戸東京博物館を出たのでありました。
ところがところが、日本橋の現物を鑑賞し、山口さんが「緑青」に見立てた首都高速の橋桁の緑色を見ているうち、
欲しい という思いがドンドン高まってきて、その日の夜、ネットを介して注文してしまったのでした。
で、届いた「新東都名所 東海道中 日本橋 改」を玄関口に飾りました。
できることなら、もっと明るい場所に飾りたかったのですが、浮世絵版画は紫外線が大の苦手
私の家で、日光や蛍光灯のあかりが届きづらく、かつ、ある程度の明るさがある場所といえば、この玄関口か、トイレか、湿気が危惧される洗面所くらいのもの。
そんなわけで、玄関口に並べていた絵・版画・ポスター・写真を並べ替えて、この場所に飾った次第です。
ちなみに「新東都名所 東海道中 日本橋 改」の左隣の絵、こちらの写真では手前に写っていますが、約10年前に北京で買った「農民画」です。
「陳■渓」さん(■は読み取れず)の「家院」という作品で、買値は120元でしたから、当時のレートで1,800円
この絵を丸めて持ち帰り、伊東屋でフレームを誂えたら、約10,000円かかりましたとさ
それでも、かなりコストパフォーマンスの高い自慢のコレクションです
さて、これで、出勤前、帰宅時には必ず「新東都名所 東海道中 日本橋 改」を観てにんまりできることになりました
おっと、この記事のタイトル「衝動買いで失敗したことがないという自負」について、触れておかねばならないでしょう。
今回、山口さんの作品を衝動買いしてしまったわけですが、私、ある程度以上のお値段のものを衝動買いして、後悔したことがありません。
クルマにしても、マンションにしても、熟慮の末というよりも衝動買いに近い買い方をしながら、それでいて「良い買い物をした」と思えるのが常なんです
一方、「安物買いの銭失い」は結構あったりして…
今回の結構高い買い物について、数年後の私はどんな評価を下すのでありましょうや