山上俊夫・日本と世界あちこち

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安倍昭恵さんはじめ関係者は、土俵で証言すべきだ。でなければ反論は信用できない

2017年03月24日 10時27分17秒 | Weblog
● 菅官房長官や24日の安倍首相の国会答弁は、安倍昭恵夫人が100万円の寄付を渡した件について、「二人だけの密室で渡したというのは証明しようがないじゃないですか」などといっている。昭恵氏も昨日夜、初めてコメントを出した。いままで知らんぷりをしていたこと自体無責任だ。コメントでは、「私は、籠池さんに100万円の寄付金をお渡ししたことも、講演料を頂いたこともありません。籠池さんは、平成27年9月5日に塚本幼稚園を訪問した際、私が、秘書に『席を外すように言った』とおっしゃいました。そのようなことを行なっていない旨、秘書2名にも確認しました」と全面否定している。
 だが、これらはすべて、嘘をついてもとがめられない場所からのいわば「放言」にすぎない。ほんとにそう主張するなら、昭恵氏は国会に証人として出てきて、偽証罪のリスクを背に負って、言うべきだ。菅・安倍両氏も昭恵氏を証人喚問すべきだ。土俵に上がった籠池氏と、テレビを見ていてヤジを飛ばしている観客とでは発言の信用性に雲泥の差がある。判定は公正でなければならない。
 昭恵氏が、人払いをしたうえで、「ひとりに(小学校建設を)させてすみません」といいながら手渡した、その様子は作り話では思いつかない真実味がある。籠池氏は感激したがゆえに鮮明に記憶しているといえる。裁判では証言の信用性はこういう微妙なところを見て評価する。菅・安倍氏のように切って捨てることのできない中身がある。また昭恵氏がタクシーに乗った後、内緒にしておいてくださいとの電話をしてきたことも真実味がある。
● 昭恵氏のコメントで、彼女は「秘書二人に確認」と谷査恵子氏らを秘書として扱っていることに注目した。入省十数年の官僚を秘書として従えている人物は、どう考えても公人だ。大臣並みの扱いではないか。谷査恵子氏は、経産省から内閣府に出向し、首相夫人付を3年勤め、現在は中小企業庁在職。
● 昨日の尋問で最もどよめいたのは、籠池氏が昭恵氏を通じ谷氏が財務省に働きかけをしたことだった。2015年10月、老人施設だと借地契約が50年の扱いもあると知った籠池氏が、もっと長くならないかと昭恵氏に電話をしたが海外出張中で留守電に入れた。これが秘書の谷氏にふられ、谷氏は国有財産審議室長へ働きかけ、11月15日付けで返答をファクスした。昭恵氏にも伝えた。
 昭恵氏はコメントで、「土地の契約に関する(留守電は)、まったくお聞きしていません」「その内容について、私は関与しておりません」と述べている。これも全面否定だが、安全な場所からの発言であり、信用することはできない。みずから証人喚問を希望し、出てくるべきだ。籠池氏から谷氏へ手紙も出されているが、昭恵氏への電話と手紙の両方で推進力と内容伝達の要件が満たされたと考えるのが適切だ。
 返答ファクス2枚目には「撤去に要した費用は、第6条に基づいて買受の際に考慮される」というくだりがある。これは10年借地で8年を目処に買受をする契約のことを指している。その際考慮すると約束しているのだ。4か月後に、借地契約から買取契約に変更する際に、新たなごみが出ているのだから、考慮するという文言の実行が求められることになる。8億円値引きの伏線が4か月前にひかれていた。
 同じファクスの最後に、立て替え払いの汚染除去費用について、「平成28年度での予算措置を行なう方向で調整中」との回答がある。実際、2016年4月6日という年度開始後の最も早い時期に1億3176万円支払いがある。これは成果だ。 
● 近畿財務局が、籠池氏から強い要望で当該国有地の売買価格を非公表にしたことについて。籠池氏は、近畿財務局から公開非公開どうしましょうかと問い合わせがあり、どちらでもよかったが、とりあえず非公開でと返答したと述べた。公開原則の国有地売買価格をなぜ親切にお伺い立てるのか。なぜ特別扱いしたのか。安倍昭恵様の特別案件だからだろう。
● 籠池氏は、2016年3月から、急に状況が変わった、見えない神風が吹いたと思ったと証言した。この神風の実態はこれから暴かなければならない。しかしヒントは示されている。2015年11月に、内閣府出向の安倍昭恵付き官僚が財務省の国有財産審議室長に安倍昭恵案件の働きかけをしたその4か月後に、新たなごみ発覚を理由にした買取話しがでた。ここで安倍昭恵旋風が吹くことは容易に理解できる。ああ、あの安倍昭恵さんの案件だ、貸し付けから買い取りへとあらたな枠組みをつくるとなると、これは気合を入れてやらないといけない(自分の出世にもかかわる?)となる。谷査恵子さんのファクスには、「現状ではご希望に沿うことはできないようでございますが、引き続き、当方としても見守ってまいりたいと思います」と書いてある。谷さんのがんばる宣言であり、当方には国有財産審議室長も含まれるかもしれない。森友学園への国有地売却は、安倍昭恵様の特別な案件であることが本丸である国有財産審議室長には十二分にわかっており、神風の条件はそろっている。
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