山上俊夫・日本と世界あちこち

大阪・日本・世界をきままに横断、食べもの・教育・文化・政治・歴史をふらふら渡りあるく・・・

商道徳をわきまえないドン・キホーテのやり方

2016年09月18日 21時39分41秒 | Weblog
前々から、ドン・キホーテの商売の仕方に違和感を覚えていた。それは何かというと、ドン・キホーテは安い、近隣のどのスーパーよりも安いという宣伝の仕方にある。どこよりも安いという範囲では問題はない。わたしが問題だと思うのは、ドン・キホーテが店内いたるところに、完全調査済みだといって、これこれの商品は関西スーパー様より何円安い、この商品はイオン様より何円安い、このティッシュはコーナン様より安いなどというステッカーを貼りめぐらしていることだ。
 問題だと思うのは、他店の名前を宣伝に勝手に利用していることだ。まさか関西スーパーやイオンやコーナンに承諾を取っていることはないだろう。承諾を取ったうえで名前の使用料を払っていることはないだろう。自分の宣伝のために、他社の名前を勝手に使っているのだ。こんな宣伝は他に例を知らない。政治宣伝で政権党を批判することは民主主義の原理として認められている。批判なしに民主主義は成り立たない。でも商取引の世界ではどうなのか。少なくとも批判には反批判の権利が保障されなければならない。
 ドン・キホーテの全ての商品が他のすべてのスーパーより安いということはないだろう。商品には価格だけでなく品質が大切だ。わたしはドン・キホーテがやや遠いのでごくまれにしか行かないが、こんな記憶がある。鶏のレバーと心臓のパックは確かに関西スーパーより安かったが、ドンキのそれはちゃんと仕事をしていない、脂肪などを取り除いていないものだった。だから商品の比較を値段だけに単純化することには慎重にしなければならない。
 昨日、久しぶりにドン・キホーテに行った。あれっと思ったのが、サンデイの品よりも安いというステッカーが3枚あったことだ。以前は、サンデイ以外のスーパーをやり玉に挙げて宣伝していたのに、サンデイより安いとはいわなかった。ところがサンデイあったのでビックリした。たしかにサンデイは安い。開店10分前からお年寄りが列を作るのだ。さすがのドン・キホーテも対抗できなかったのに、3商品だけは勝ったと自慢げに宣伝していた。
 どこよりも安いと自慢していたのに、本当はそうでもなかった。サンデイよりも少し安いものが見つかったのでこれ見よがしに貼りだした。比較の方法は新聞折り込みのチラシによるらしい。価格競争はやってくれたらいい。
 でも他店をやり玉に挙げて、その名前を宣伝に利用するのは商道徳に反すると思う。利用するのだったら、了解を取ったうえで、名前の使用料を払うべきだ。それが資本主義の原則だろう。
 
コメント (4)
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