ジーン・ウールの不思議な旅

ジーン・ウールは不思議な女性です。姿を変えて過去にも未来にも現れます。
もしかしたら貴方の友人や奥様かも知れません。

ウトナピシュティム 31

2006-09-11 10:39:03 | ウトナピシュティム
31.
そこにかの草があったのだ。
彼がその草を取ると、刺藪の根が彼の手を刺した。
(シュメールの「死と生命の秘密の草」は、旧約聖書の「命の木(エデンの園の中央に生えている)」で「DNAの樹」のことだと「古代史に秘められたDNA暗号」桂樹佑著・・が出ています。・・旧約聖書の創世記には・・「エデンの園には1本の川が流れていて、そこから4本の川となり、第1の川はピション、第2の川はギホンで、第3の川の名はチグリスで、アシュルの東の方を流れており、第4の川はユーフラテスであった」と書かれている。旧約聖書の舞台はまさにここシュメールなのです)

ギルガメシュが重い石を足からはずすと、彼は泡のように上へと昇っていった。
深淵の海は、彼を岸辺に投げ出した。

ギルガメシュは彼、ウルシャナビに語った。
「ウルシャナビよ、この草は危機を超えるための草だ。それによって人は生命を得る。
わたしはこれを囲いの町ウルクに持ち帰り、老人にそれを、試してみよう。その草の名は『老いたる人が若返る』わたしもそれを試し、若き時代に戻ろう」

20ベール行って、彼らはパンを割いた。
30ベール行って、夕べの休息をとった。
そこには冷たい水をたたえる泉があった。ギルガメシュは泉を見て、シャマシュに供犠を捧げようと下って行き、水で身体を清めていた。

一匹の蛇がその草の香りを嗅いで、音もなく忍び寄った。
蛇はギルガメシュが深淵から持ち帰った草を取り去った。そしてむしゃむしゃと食べてしまった。
蛇は戻って行くとき、古い皮を脱ぎ捨てた。【脱いだ皮は、この世の肉体だ。蛇が戻っていったのはあの世に他ならない。夢が現実で、この世が実は夢なのだ】

長い旅の末に得たもの「老いたるものが若返る」草は、消えてしまった。
その日、ギルガメシュは腰を落として泣いた。

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