蛇口屋

リフォーム業界のあれこれ

ロータンクの昔話

2007-04-22 19:47:19 | Weblog
中学生の頃、勉強もしないで家の手伝いをしていた蛇口屋ですが、良くやっていた手伝いに、『ロータンクの組み立て』と言う物がありました。

トイレのタンクの中に色々な細かい部品を取り付ける役目です。
市営住宅とかの物ですから、数も相当ありました。

最近の設備屋さんなら、『おや?』っと思われるかもしれませんが、その昔、TOTOさんのロータンクは現場組み立てだったんですよ。ただの陶器のタンクと、部品箱に別れて現場に届くんです。

今のC-14の隅付きロータンクですから一つ見本を作ってもらって、右給水用、左給水用と延々と組み立てて、現場事務所の下の階のプレハブの小屋にしまって行きます。

当時は、陶器の部分と、ボールタップなどからなる内部金具に別れている、このタイプが当たり前でした。

そんなある日のこと、違う現場で、INAXのロータンクが届いているのをみたときに、既に工場出荷から、内部金具が取り付けられている事実を知って驚かされました。

こちらの方は、ただポンと付けるだけ。

作業的には非常に効率が良くて、工場内で組み立てられている分、製品としても安心感が高いと、現在の蛇口屋は思うのですが、当時の蛇口屋は、「え~、つまんない」とふて腐れたらしいです。

当時にしてみれば、普段はあまり触れない職人さんのモンキーレンチやモーターレンチなどの工具を使って、傷つくの防止するための毛布の上でコロコロとロータンクを転がして部品を組み上げて行くのは楽しくて仕方ありませんでした。

まあ、当時の人はそんな理由でINAXを使いたがりましたが、蛇口屋だけは、小生意気にTOTO派でしたね。

最近ではロータンクの給水方向の切り替えなんかしながら、そんな昔の話を思い出します。
ちなみに、右給水と左給水では左給水がTOTOさんの基本のようですが、たまにある右給水に対応するには、前もって給水方向を指定すれば、出荷時点で任意の給水方向で出してくれるそうです。

うちの営業は右左判らない人ばかりですからね。
その辺の教育から始めないと、駄目な会社なんですよね。

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