がんに克つ

父のがんを治すためにがんを研究しました。がんは意外と簡単に治ることを知ってもらえたら、亡き父も喜んでくれると思います。

肺がん

2011-04-30 14:55:55 | 健康・病気

厚生労働省が発表した人口動態統計によると、2009年の肺がん死亡者数は、6万7583人(男性:4万9035人、女性:1万8548人)でした。

一方、国立がん研究センターのホームページを見ると、肺がん死亡者のうち、男性の70%、女性の20%は喫煙が原因だと推定されるそうです。

これを基に計算すると、喫煙が原因の肺がん死亡者数は、約3万8千人となります。

つまり、世の中にタバコというものが存在しなければ、肺がん死亡者数は3万人以下になる計算ですから、国がタバコを規制しようとするのも無理はありません。

ところで、昨年2月には、タバコを吸わない男性では、イソフラボンの摂取量が多い人が肺がんになるリスクは、摂取量が少ない人の半分以下だという厚生労働省研究班の発表がありました。

イソフラボンとは、フラボノイド(植物の黄色い色素)系のポリフェノールで、大豆やその加工食品(豆腐、納豆、味噌、きな粉、豆乳など)に多く含まれています。

したがって、男性の場合、禁煙して伝統的な日本食を食べることによって、肺がんになるリスクをかなり抑えることができそうです。

ただし、厚生労働省は、サプリメントなどでイソフラボンを過剰に摂取しないよう警告しています。

イソフラボンは食品から摂取するのが安全なようですので、ご注意ください。

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がんの部位別死亡者数

2011-04-29 22:29:20 | 健康・病気

厚生労働省の統計によると、1950年にがんで死亡した人は、6万4428人(全死亡者数の約7%)でしたが、2009年には、34万4105人(全死亡者数の約30%)に達しました。

このように、がん死亡者数は年々増加しているわけですが、その傾向を詳しく知るため、がんを部位別に分けて、死亡者数が1950年からどのように変化してきたか、グラフにしてみました。

その結果、肺がんが直線的に増加しているのに対して、胃がんは横ばいであり、ひょっとしたら2020年頃には大腸がんに抜かれるかもしれない状況だということが分かりました。

がんの部位別死亡者数グラフ(2009年)

なお、大腸がん死亡者数は、結腸がん死亡者数と直腸がん死亡者数を合計したものです。

また、肝臓がん死亡者数が減少に転じたのは、注射器の使い回しをやめて、C型肝炎に感染する人が減ったためだと思われます。

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亜硝酸塩にご注意

2011-04-28 18:02:36 | 健康・病気

食品添加物の害は、最近広く知られるようになってきましたが、特にがんとの関係で問題があるのは亜硝酸塩です。

防腐剤や発色剤として食品に添加される亜硝酸塩は、長期間にわたって摂取するとがんになることが知られていますが、これは、亜硝酸塩が体内でニトロソアミンという強力な発がん物質に変化するためです。

肉や魚の焦げたものにも発がん性があることが判明していて、しかも、亜硝酸塩と同時に摂取するとニトロソアミンが生じる確率が高くなるそうです。

ハムやソーセージなどには、発色剤として亜硝酸塩が添加されているものが多いので(「亜硝酸Na」や「亜硝酸K」という表示があるので見分けられます)、そういうものは避けたほうが賢明ですし、もし食べる場合は、調理の際に焦がさないように注意したほうがよさそうです。

また、焼き魚や焼き鳥などは、少し焦げている方がおいしいと思いますし、少量であれば焦げていても問題ありませんが、さすがに真っ黒に焦げたものは食べないほうがよさそうです。

気になるのは、化学肥料で育てられた野菜には硝酸塩が多いという点で、この硝酸塩を食べると、体内で還元されて亜硝酸塩になるそうです。

東京都は、1976年から野菜の硝酸塩濃度を測定していて、それによると、都内で流通しているチンゲンサイ、小松菜、ほうれん草などには、EUの安全基準値を超えるものもあるようです。

したがって、経済的に余裕のある方には、信頼できる自然食品の店で有機野菜を買うことをお薦めします。

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【訂正】 2024年4月1日

動物性堆肥を使っている有機野菜でも、肥料過多で硝酸塩濃度が高くなることがあるので、化学肥料だけを問題視するのは間違っているそうです。

よって、最後の行は削除させていただきます。

また、WHOは、野菜に含まれる硝酸塩が発がん性に結びつくことはないと結論しているそうです。

なお、ハムやソーセージなどの発がん性については、本ブログの「加工肉に関する報道について」を参考にしてください。

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お酒はほどほどに

2011-04-27 22:45:49 | 健康・病気

お酒は、昔から百薬の長といわれているように、適量であれば健康を増進する効果がありますが、飲みすぎると、短期的には急性アルコール中毒、長期的には肝臓障害を引き起こすことがあります。

それでは、飲酒とがんの関係はどうなっているのでしょうか?

国立がん研究センターのホームページを見ると、「国際がん研究機構」は、アルコール飲料がヒトに対して発がん性があると認めているそうです。

アルコール飲料の発がん性については、世界中から報告があるそうですが、日本における研究でも、飲酒したことがある人では、ない人に比べて食道がんリスクが3.3倍高いという調査結果が得られているそうです。

このように、お酒を飲みすぎると食道がんになるリスクが高まるのは確実なようですが、それ以外にも、胃がん、大腸がん、乳がん、子宮がんのリスクが高まるという報告もあるようです。

やはり、お酒はほどほどに、適量を守って楽しく飲むのがいいようです。

なお、適量というのはお酒を飲む人の体重や体質によって異なりますが、ビールだと大瓶1本、日本酒だと1合を目安にするといいようです。

また、休肝日を設けることもお忘れなく!

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受動喫煙の害

2011-04-26 15:42:37 | 健康・病気

タバコは嗜好品ですから、タバコを吸う本人が喫煙の害を納得していれば、喫煙すること自体に問題はないように思われますが、現実には、喫煙者の近くにいる人もかなりの害を被っているようです。

というのも、タバコは、タバコを吸っている本人が吸い込む主流煙よりも、タバコの先から立ち上る副流煙の方が有毒だからで、室内でタバコを吸っている人がいれば、本人がタバコを吸っていなくても肺がんや心筋梗塞を発症する危険が高まるそうです。

それでは、受動喫煙の害はどれくらいあるのでしょうか?

2010年に発表された厚生労働省・研究班の推計によると、日本では毎年6800人が受動喫煙によって死亡しているそうです。

警察庁が発表した2010年の交通事故による死亡者数は4863人だったので、受動喫煙の害がいかに深刻なものか理解できると思います。

また、喫煙による死者が毎年44万3千人と推計されるアメリカでは、受動喫煙による死者はそのうちの4万9400人に上ると推計されているそうです。

さらに、世界保健機関(WHO)の2010年の発表によると、世界で受動喫煙によって死亡した人の数は推計で年間約60万人に上るそうです。

この数字を見ると、公共の場での禁煙が世界的に広まっているのも無理のないことですね。

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