今回は、私が体験した干しブドウ(レーズン)の効能に関するお話です。
私は、2015年の秋ごろから、老眼のため、小さな文字が見えにくくなってしまいました。そこで、何か老眼に効く方法がないか図書館で調べたところ、『目がぐんぐん若返るNo.1自力療法』(マキノ出版:2014年刊)という本を見つけました。
この本に、「一晩で作れすぐ飲める「干しブドウ酒」」という記事があり、これなら楽しく続けられそうな感じがしたので、2015年10月10日に干しブドウ酒を作り、翌日から飲み始めました。
干しブドウ酒の作り方は簡単で、容器に干しブドウを100g入れ、ホワイトリカーを1リットル注いで一度湯煎し、冷暗所で保存するだけです。「干しブドウ酒」で検索すると、詳しい作り方を掲載しているサイトもあるので、参考にしてください。
なお、この本には、翌日から飲めると書かれていますが、私の好みを言わせてもらうと、3日間以上寝かせた方がおいしく飲めると思います。
この干しブドウ酒20ccを、毎日夕食前に、ぬるま湯で約10倍に割って飲むようにしたところ、しばらくすると視力がかなり回復し、老眼鏡がなくても日常生活に不自由しなくなりました。
さらに、うれしい副作用として、腸の調子が良くなりました。実は、同じ年の夏ごろから、お腹がやや緩くなって、どうしたものかと思っていたのですが、干しブドウ酒のおかげで、トイレットペーパーの使用量が激減するという効果も得られました。
ところで、老眼が改善するということは、干しブドウには若返り効果があるということだと思いますが、アーユルベーダで強力な若返りのハーブとされるニンニクは、アメリカの「デザイナーフーズ計画」で、がん予防効果が最も高いと評価されています。
このことから類推して、若返り効果がある干しブドウにも抗がん作用があるのではないかと思い、少し調べてみました。
すると、『FFIジャーナル』(Foods & food ingredients journal of Japan、No.172-1997)という論文誌に、「レーズンについて」(内田迪夫:著)という論文が掲載されていて、そのなかに干しブドウの抗がん作用に関する記述がありました。
それによると、ワインやレーズンは、酸化防止作用を有するフェノール化合物を豊富に含み、心臓病やがんの予防に効果があるのですが、特にレーズンが効果的なのだそうです。
なぜなら、レーズンは、食物繊維と酒石酸を多く含んでいて、酒石酸は、途中で消化されずに大腸まで達することができ、食物繊維も、大腸でバクテリアに分解されて有機酸となり、これらが腸内を弱酸性にすることによって、結腸がんのリスクを減少させるのだそうです。
したがって、老眼に効果があったのは「フェノール化合物」、いわゆるポリフェノールだったようで、腸に効果があったのは「酒石酸」だったようです。いずれも抗がん作用があるというのはうれしいですね。
干しブドウは、非常に安価で、しかも手軽に食べられますから、ぜひ皆さんもお試しください。
また、干しブドウの有効成分がアルコールで抽出できるのなら、ゆでても同じかもしれません。今後は、大さじ一杯(約10g)のゆでた干しブドウで、同様の効果があるかどうか実験してみようと思います。