がんに克つ

父のがんを治すためにがんを研究しました。がんは意外と簡単に治ることを知ってもらえたら、亡き父も喜んでくれると思います。

リウマチにかのこ草

2023-11-12 08:30:19 | 健康・病気

『新漢方療法』という本に掲載されている投稿記事から、生薬の意外な効果をご紹介しています。

今回は、養父のリウマチを「かのこ草」の入浴剤で治した山中久太郎さんの体験談です。

山中さんの養父は、若い時から非常に頑健で、かつて医薬の味を知らないといって、それを自慢にしていましたが、7~8年ばかり前(60歳頃?)に慢性リウマチにかかり、それからは常に膝関節と腰部の疼痛に悩まされていたそうです。

ことに冬になると、時々急性リウマチを併発して非常に苦しみ、いつも2~3日間は食事もとれず、長い夜を一睡もせず苦しみ明かすことさえ度々だったそうです。

そのため、医薬はもとより、温泉、灸、マッサージ、その他各種の民間療法など、およそ人のよいということはほとんど聞き洩らさず試みてみたのですが、何一つこれといって効果の認められたものはなかったのでした。

そんな折、山中さんが数年ぶりで実家に帰省した際、前年、母親が神経痛を病んで医師の注射を30数本も試みたのに、更に効果がなく当惑していた時、神奈川県から来ていた雇人が、郷里で栽培しているかのこ草は、煎じて入浴すると身体が温まるので、冷え性の人などに愛用されているから、神経痛のような冷えから起こる病気にはきくかも知れないと教えてくれたので、早速それを送ってもらい入浴したところ、ただの1回で驚く程疼痛が減退して、1週間ばかり続けた結果、全く快癒して、その効能の顕著なことに驚き喜んだということを聞きました。

幸い、まだ残りの薬草があったので、山中さんはそれをもらって帰ったのですが、ちょうどその翌朝、養父が起床の際、ちょっと足を踏み違えて膝関節を痛め、例の急性リウマチを起こし、歩行はおろか立ち上がることさえできなくなったので、早速その薬草を煎じ、醤油樽に入れて患部を浸したところ、間もなく痛みが薄らぎ歩行もそろそろできるようになったのだそうです。

それで、今度は風呂を立てて入浴させたところ、2週間ばかりのうちに、足掛け8年にもわたってあれ程執拗に悩まされた難病が奇跡的にもすっかり全治して、それ以来1回も再発したことはないのだそうです。

その後、山中さんはかのこ草を自宅で栽培して親類や知人に配り、実際に使用してもらったところ、いずれも効果は確実で、かのこ草の入浴剤が神経痛やリウマチに特効があることを確信したそうです。

さて、薬草の用法ですが、まず11月頃にかのこ草の根を堀り取り、よく洗って土を落とし、むしろのような物に広げて充分に乾燥させた上で貯えておきます。

そして、必要な時に取り出してこれを細かく刻み、およそ400gを布袋に入れ、4~5リットルの水を加えて半分の量になるまで煎じ詰めます。

この煎汁を風呂水に混ぜて入浴するのですが、入浴回数は1日4~5回、入浴時間は10分ないし15分が適当だそうです。

1回立てた風呂は2~3日間用いて新しいものと代え、1週間も連続して行なえば大抵の難症も根治することができるそうです。

なお、『薬用植物事典』(村越三千男:著、福村書店:1954年刊)という本によると、かのこ草は、生薬名が「纈草根」(きっそうこん)で、鎮痙薬として、特に一般神経衰弱、神経過敏、ヒステリー、不眠症等に賞用されたそうです。

ただし、これは内服薬として用いた場合の効能ですから、入浴剤としての効能は医学界には知られていないようです。

最後に、『内外植物原色大図鑑 第二巻』(村越三千男:編並画、植物原色大図鑑刊行会:1933年刊)という本にかのこ草の絵があったので、よかったら参考にしてください。

かのこ草
【かのこ草】(村越三千男:編並画『内外植物原色大図鑑 第二巻』より)

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