ゆらゆら生活

2012年に始まったゆらゆらとした生活の中、絵を描くことの魅力に。

三人吉三万歳*(^o^)/*

2014-06-12 | 歌舞伎・観劇ほか

昨日、コクーン歌舞伎を観に行っていきた。

あいにくの雨、低気圧のための不調の中、午後は家で出来るだけエネルギーを蓄えて、夜の部観劇。私にとって、今年これまで最大のイベント!途中何度か鳥肌がたった

コクーン歌舞伎での上演は3回目となる「三人吉三」。河竹黙阿弥作の世話物、三人の憎めない盗賊にまるわる演目だ。百両のお金と名刀「庚申丸」を巡るテンポのいい展開が単純に面白い。

始めて「三人吉三」を観た時に、「こいつは春から縁起がいいわー」に、へ~ここのセリフだっただあ~と思ったことがなつかしく思い出された。

今回、何と言っても圧巻だったのは、お嬢吉三を演じた七之助さん。勘三郎さんが喜んで見えるだろうと思う気持ちを通り越して、ただ、ただ、魅入った。美しいだけでなく、何ともいえない気迫があって、ドスが聞いた言い回しでは、兄勘九郎さんとはちょっと違った形で、お父さんの血を引き継がれていることを実感した。しっかり思い出せる妖艶な指の動きも見事だった。

勘三郎さん亡き後初のコクーン歌舞伎、稽古に根を詰め過ぎて、勘九郎さん七之助さん兄弟が自らを追い詰めてしまわなかと心配していたが、そんな心配はいらなかった。新しいコクーン歌舞伎の始まり、その舞台を生で観れたことを誇りに思えた。

もうひとつ、とびきり嬉しかったのは鶴松くん。歌舞伎のお家に生まれていない彼が、ここまで安定感のある演技をしかも10代のうちにできるのは、如何に歌舞伎が好きで、如何に日頃の稽古を積み重ねてきたかのその賜物だと思う。パンフレットの中で彼が、運命的な出会いは?の質問に"のりパパ"と答え、勘三郎さんのことを挙げていた。今回の演技は、これまでの勘三郎さんの熱血指導に彼が全身全霊を賭けて答えた結果だと思った。ちょっと母目線(≧∇≦)相手役、双子の兄十三郎役の新悟さんも新しい一面が見れてよかった。これからが一段と楽しみな新悟さんだ。父、彌十郎さんもお喜びのことと。

後回しになってしまったが、一番好きな亀蔵さんの出番も多くて、いろんな声が聞けて大満足だった。もはや与九兵衞役は、亀蔵さん以外は考えられない。笹野さんの存在感も多大で、舞台上で出演者全員を見守っているようなオーラを感じた。演技ではなく、笹野さんそのままが伝吉さんだった感じ。伝吉が殺された後、別の役で現れると、亡くなったのはお芝居で良かった、と思ってしまった。

串田さんの舞台美術もこれまでに増して独特の雰囲気があって、特に吉祥院の場では、時空を越えて何処かに引き込まれるようだった。

お座布団に座る平場席、かなり疲れたけれど、手を伸ばせば役者さんに手が届く席で目を♥にしながらの観劇だった。このコクーン歌舞伎の充実感を持ってすれば、来月のニューヨーク公演も大成功することと思う。追っかけが叶わなくて残念だけれども、8月納涼歌舞伎でその姿演目を楽しみに待ちたい。コクーン歌舞伎で蓄えた力が他の歌舞伎舞台でも活かされること心強い期待が(^-^)/



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。