遊爺雑記帳

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ソロモン諸島の最大州 中国との国交に反発独立へ

2020-09-09 01:23:56 | 中国 全般
 昨年(2019年)9月に中国と国交を樹立した南太平洋の島嶼国ソロモン諸島の国内最大州・マライタ州で、スイダニ州首相は、独立を問う住民投票の実施を宣言したのだそうです。
 マライタ州には台湾への一定の支持があり、スイダニ氏は非民主主義的な中国との国交に当時から批判的だったのだそうです。
 
中国との国交に反発、独立問う住民投票へ ソロモン諸島の最大州 - 産経ニュース 2020.9.8

 【シンガポール=森浩】南太平洋の島嶼(とうしょ)国ソロモン諸島の国内最大州が、台湾と断交して中国と国交を結んだ中央政府に反発し、独立を求める住民投票を実施する方針を発表した。中台対立が小さな島国に波及し、国内の亀裂を深めている形だ。太平洋の要衝にある島嶼国では、中国が経済支援をテコに台湾を押しのけるように浸透を図っており、米国やオーストラリアも警戒を強めている。

 
住民投票実施を表明したのは人口約65万人のソロモン諸島で最大の約14万人を抱えるマライタ州スイダニ州首相は1日、中央政府が「中国(との国交)を受け入れるよう継続的な圧力を(州に)かけている」と主張。「指導者が独裁的になりつつある国の一部であり続けるかどうかを見極める」と独立を問う住民投票の実施を宣言した。

 
ソロモン諸島は昨年9月に中国と国交を樹立した。だがマライタ州には台湾への一定の支持があり、スイダニ氏は非民主主義的な中国との国交に当時から批判的だった。今年6月には同州が独自に台湾から受け入れるはずの医療支援が中央政府に差し押さえられたとも伝えられた。同州には歴史的に首都ホニアラがあるガダルカナル島への反発がくすぶる事情もある。

 
中央政府のソガバレ政権は「州に住民投票を行う権限はない」と住民投票に反発。スイダニ氏は投票の日程などを示しておらず、住民投票の実施に向けては曲折も予想される。

 
中国は国交樹立後、ソロモン諸島への浸透を加速させ、2023年に開かれる太平洋島嶼国のスポーツ大会に向け大規模競技場を建設する予定。中国企業が、一部の島を75年間借り受ける契約を結んでいたことも明らかになり、国内で「軍事拠点化されるのではないか」との警戒が広まった

 一方、
米国はソロモン諸島をはじめ中国の太平洋島嶼国への進出に対抗する動きをみせる。エスパー米国防長官は8月末、パラオを訪問し、レメンゲサウ大統領と地域情勢をめぐり意見交換。パラオは米軍施設建設を求めた。米国はパラオとマーシャル諸島、ミクロネシア連邦の3カ国と「自由連合盟約」を結んでおり安全保障面で関係が深く、連携強化を図っている

 ロイター通信によると、
マライタ州でも、米国が州内に大型艦艇の停泊可能な深海港を開発する計画がある。豪州のモリソン首相は昨年、豪州首相として11年ぶりにソロモン諸島を訪問し経済支援を約束。中国傾斜にくぎを刺す構えを見せている。

中国と台湾、島嶼国めぐり争奪戦
 中国は近年、太平洋の島嶼(とうしょ)国に外交攻勢をかけ、台湾との外交関係の解消を図っている。ソロモン諸島とキリバスは2019年9月、相次ぎ台湾と「断交」した。台湾との外交関係を持つ国では、パラオの航空会社が18年夏、中国当局による団体旅行制限を受け、香港便の休止に追い込まれた。海面上昇で国土消失を恐れるツバルは19年、中国企業から4億ドル(約425億円)の対策支援を提案されていたことが判明した。

 一方、
中台の援助をてんびんにかける動きもあり、台湾と現在、外交関係のある4カ国のうち、マーシャル諸島は1998年、ナウルは2005年に中国から台湾に切り替えた。台湾は08年以降、公式には中国と外交関係の争奪戦は行わないとしている。

 スイダニ州首相は1日、中央政府が「中国(との国交)を受け入れるよう継続的な圧力を(州に)かけている」と主張。「指導者が独裁的になりつつある国の一部であり続けるかどうかを見極める」と独立を問う住民投票の実施を宣言したのだそうです。

 今年6月には同州が独自に台湾から受け入れるはずの医療支援が中央政府に差し押さえられたとも伝えられた。同州には歴史的に首都ホニアラがあるガダルカナル島への反発がくすぶる事情もあるのだと。

 中国は国交樹立後、ソロモン諸島への浸透を加速させていて、中国企業が、一部の島を75年間借り受ける契約を結んでいたことも明らかになり、国内で「軍事拠点化されるのではないか」との警戒が広まったのだそうです。

 米国はソロモン諸島をはじめ中国の太平洋島嶼国への進出に対抗する動きをみせていて、マライタ州でも、米国が州内に大型艦艇の停泊可能な深海港を開発する計画があるのだそうです。
 また、豪州のモリソン首相は昨年、豪州首相として11年ぶりにソロモン諸島を訪問し経済支援を約束。中国傾斜にくぎを刺す構えを見せているのですね。

 米・エスパー米国防長官は8月末、パラオを訪問し、レメンゲサウ大統領と地域情勢をめぐり意見交換。パラオは米軍施設建設を求めたのだそうで、米国はパラオとマーシャル諸島、ミクロネシア連邦の3カ国と「自由連合盟約」を結んでおり安全保障面で関係が深く、連携強化を図っているのですね。

 南太平洋の島嶼国では、中台の援助をてんびんにかける動きもあり、台湾と現在、外交関係のある4カ国のうち、マーシャル諸島は1998年、ナウルは2005年に中国から台湾に切り替えたのだそうです。

 日本は1997年以来、3年毎に「太平洋・島サミット(PALM9)」を主催していていることは諸兄がご承知の通りです。
 参加国は、日本,キリバス,クック諸島,サモア,ソロモン諸島,ツバル,トンガ,ナウル,ニュージーランド,ニウエ,バヌアツ,パプアニューギニア,パラオ,フィジー,マーシャル,ミクロネシア,オーストラリアの17カ国。
 「第9回太平洋・島サミット(PALM9)」が、2021年に三重県志摩市で開催される予定です。
 第9回太平洋・島サミットの開催地の決定|外務省

 中国は近年、太平洋の島嶼国に外交攻勢をかけ、台湾との外交関係の解消を図っていることは衆知のことですが、アフリカ等への支援や、「一帯一路」での支援で、"債務の罠"が露呈していて、警戒が強まっている傾向もあります。

 米中の「新冷戦時代」への突入で、中国の太平洋への覇権拡大で旧来の「第一列島線」「第二列島線」に加え、「第三列島線」の構築が進められています。
 第3列島線は、アリューシャン列島やハワイ、南太平洋の米領サモアを経てニュージーランドに至る線。遂に米国領土のハワイに達し、かつて習近平がオバマ大統領(当時)に迫った、太平洋二分割支配構想の具現化への具体的挑戦が始まったのですね。

 「中国艦隊、第3列島線に接近」ハワイ沖で訓練 台湾・国防部 - 産経ニュース



# 冒頭の画像は、太平洋の島嶼国に外交攻勢をかける中国の現状




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続 中国の海洋戦略
暴かれた中国の極秘戦略―2012年台湾乗っ取り、そして日本は…?




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