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峰野裕二郎ブログ

私の在り方を問う

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悲愴感が私たちを救う

2008年09月02日 | 暮らし
昨朝、朝食をとりながらいつものように何気なくテレビを見ていたら『悲愴感』という音楽ユニットが紹介されていた。今、若者の間で大人気だそうだ。

私は、まったく知らなかった。まぁ、「若者」ではないから知らなくても仕方ないか・・・。
女房どのはどうだろうと、新学期初日の仕事から帰宅早々のところを尋ねると「知ってるよ」との答。ということは、女房どのは「若者」かぁ。

メンバーは「お笑い」・ロバートの山本さん、ドランクドラゴンの鈴木さん、そしてアンガールズの田中さんの3人で、バラエティ番組の中から生まれたユニットだという。
どうやら、ただ今人気絶頂のあの『羞恥心』のパロディらしい。もっとも『羞恥心』そのものが『少年隊』あるいは『しぶがき隊』のパロディのようだから柳の下に、もう1匹ドジョウがいたようだ。

「お笑い」仲間がノリで思いつき、ウケそうだということから始まったことのようだが流行【はや】るにはそれなりの理由が必ずある。

『羞恥心』が誕生したきっかけはメンバー3人のクイズ番組での正答率の低さにあったという。しかも、その回答のとんちんかんさが受けたらしい。

ある頃までテレビには、カッコよくて、美人で、頭がよくて、お芝居が上手で、歌が上手くてというようなどちらかと言えば超人的な人間が主に登場していた。庶民は彼らに羨望【せんぼう】の眼差しを向け、憧【あこが】れを抱いた。
しかし、そこにはウソがあり、つくり上げられたものであることが次第に透けて見えてくるようになった。そして、いつの頃からか私たちはそういうものに辟易【へきえき】してきていた。
なるほど『羞恥心』のメンバーを見ると何となくホッとする。

社会を覆【おお】う閉塞感【へいそくかん】、未来に希望が見出せない絶望感、打ちひしがれた私たちに今、必要なのは頑張りすぎないこと。勝ち負けにこだわらないこと。人を出し抜こうなんて思わないこと。欲張りすぎないこと。他者を羨【うらや】まないこと。
つまり、私たちが天の声のように聞いてきた言葉とまったく逆の言葉が、私たちを救うキーワードなのだ。
私たちは、もう少し楽に生きられるはずだ。

若者は、『悲愴感』の3人にそれを見ている。

『羞恥心』、『悲愴感』ときた。さぁて、お次は何だろう。柳の下にドジョウは3匹までいるという。

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