日本酒の製造方法には蔵元の思いから様々な研究がなされて、味わいや芳香、高い品質の確保がなされています。
今日の一杯は塩沢の巻機山の麓に蔵を構える高千代酒造さんの「高千代辛口純米酒 19」。
ラベルを見ると「完全発酵素濾過火入」とあります。
これはお酒の造り方を表したもので蔵元の強い思いが示されているのだと思います。
完全発酵することで超辛口を目指しているのですが、巻機山の伏流水は超軟水なのでお酒に柔らかさも持たせています。
ちなみに「19」は日本酒度で超辛口であることを示しています。
素濾過とは活性炭を投入しない濾過方法のこと。
濾過の方法で味わいや品質にメリットも有ればデメリットもあります。
このお酒が目指す最大限のメリットを考えた方法を採用しているのだと思います。
ラベルには書いていませんが、更に「扁平精米」という技術も取り入れているんです。
一般的な精米は球状にまん丸くなるように仕上げていますが、実は無駄が多くコストアップの要因になってしまいます。
これに対して扁平精米はお米の形のまま細長く精米することで大切な部分を削り落とさずに済む技術です。
つまり、精米歩合が一般的なお酒でも吟醸酒や大吟醸酒に近い味わいを醸し出すことができるのです。
ちょっと堅い話になってしまいましたが蔵人さんたちのたゆまぬ努力と崇高な思いをいただいているんだと感じます。
今夜は今シーズン初物の天然山うどをキンピラにしてお酒のお供にしてみました(^^)