手元に40年前ヨドバシカメラで買ったSEKONIC MICRO-READERがあります。
当時映画監督を夢見て手に入れた16ミリカメラB&H 70DRでの撮影に使いました。モノクロのリバーサルで何本か撮ってフィルムは今も手元にあります。
捨てずにとっておいた露出計
この露出計はベストセラーらしく、今でも中古で市場に出回っていますが、ご多聞にもれず水銀電池の問題があります。当時の水銀電池は公称1.35V、これを今の1.5Vアルカリボタン電池で代用するのが一般的。寸法が違うのは灯油ポンプのパイプを輪切りにすれば解決します。これでCHECKボタンを押すと針が青いマークに合うのでOKと思っていました。
灯油ポンプから切り出したカラーに入れたLR44
先日、従兄弟からもらったZENZA BRONICAにFUJICHROME VELVIA 50を詰めてLR44を入れたこの露出計で入念に露出を決めてバッチリ撮った、つもりが現像から戻ったフィルムは悲惨な結果!どアンダーで晴天野外が夜景です。
露出計を分解したら、当たり前といえば当たり前で、配線を追うと精密な測定に使われるブリッジ回路ではなく単に受光素子のCDSと電池と制限抵抗とメーターが直列になっているだけです。これでは1.5Vのアルカリボタン電池では大幅にオーバーな値を示して撮影結果がアンダーになるわけです。
最新の露出計を手に入れるのがベターですが、それでは面白くありません。
初めに考えたのは、露出計のASAを低く設定する方法。フィルムがASA50ならASA25以下にすれば何もいじらないで使えるはずです。何か基準になるものが必要ですが幸いNIKON FEがあります。これで測定した値になる設定を見つければいいはずです。でもやってみるとASA設定値が半端になって使いにくそう。
次にやったのが受光部に減光フィルターをかぶせる方法。手元のメモ帳を破ってかぶせてみたら良さそうな感触。でも紙ではスマートでないので他に何かないかと引き出しを捜したら何かの付属で付いてきたアップルマークのシールが。これの台紙でやってみました。これでも良かったのですが...
他のことをやりながらふと目をやったパーツボックス。確か抵抗やコンデンサーの他にダイオードがあった気がします。ありました。テスターで当たると確かにダイオード、それもショットキダイオードのようです。電子回路には詳しくないのでネットで調べたらこいつは順方向の電圧降下が0.2V。これをかませればいけるかも。
パーツボックスにいろいろ
ショットキダイオード?
以前正規の水銀電池を入れていた名残でしょうか、緑青が出ているのできれいにしないと。矢印が電池のプラス側リード線。これを切ってダイオードを入れます。
露出計の内部
ダイオードを入れました。
順方向で使います
更に制限抵抗がこのままでは小さくて正しい値を指さないので直列に抵抗を足します。最初手元にあった330Ωで試したらまだ足りなくて460Ωにしました。
手元にあった460Ω
これだとCHECKボタンを押したとき針が青いエリアをオーバーするのでボタンと直列に入っている半固定抵抗を調整してぴったりにしました。(こんなことでいいのかな?)腑に落ちないのは改造前にCHECKボタンを押したときは正規の指示をしたこと。ま、むずかしいことは考えないことにしましょう。
以上、完了です。外へ出て適当な木の板を置いてNIKON FEで露出を計り、この露出計で測ると値はほぼ一致。ついでに青空に向けて測ってもほとんど同じでした。
ま、露出なんて絶対値があるわけじゃなくて目安。経験を積んで自分なりに設定すればいいわけで、これでOKでしょう。
世の中には水銀電池の変換アダプターなる物が出回っていますが電圧変換型は内部にショットキダイオードを組み込んであるのではないかと思います。それを買うのも手ですが今回は全く¥をかけないで済ませました。
6日後、EOS20Dをマニュアルモードにしてこの露出計で測った設定で撮ってみました。
露出計、EOS共ASA100にセット。露出計はEV14-15 シャッタースピード1/250secだとF8-11を指しました。EOSは1/250sec F10で撮影。
結果は御覧の通り、ネガフィルムで撮るなら全く問題ないでしょう。
ヒストグラムは車のボディ色が白とびしないでうまく収まっています。
後日談 今回は思いつきで LR44(アルカリ電池 1.5V)を入れましたが SR44(酸化銀電池 1.55V)にしたら1.55-0.2で正規の水銀電池と同じ1.35Vになる計算です。寸法は同じでぴったり収まります。これで試したらいけそうな感触です。CANON EOS20Dで今度改めて条件を色々変えてテストして結果を公開しましょう。
当時映画監督を夢見て手に入れた16ミリカメラB&H 70DRでの撮影に使いました。モノクロのリバーサルで何本か撮ってフィルムは今も手元にあります。
捨てずにとっておいた露出計
この露出計はベストセラーらしく、今でも中古で市場に出回っていますが、ご多聞にもれず水銀電池の問題があります。当時の水銀電池は公称1.35V、これを今の1.5Vアルカリボタン電池で代用するのが一般的。寸法が違うのは灯油ポンプのパイプを輪切りにすれば解決します。これでCHECKボタンを押すと針が青いマークに合うのでOKと思っていました。
灯油ポンプから切り出したカラーに入れたLR44
先日、従兄弟からもらったZENZA BRONICAにFUJICHROME VELVIA 50を詰めてLR44を入れたこの露出計で入念に露出を決めてバッチリ撮った、つもりが現像から戻ったフィルムは悲惨な結果!どアンダーで晴天野外が夜景です。
露出計を分解したら、当たり前といえば当たり前で、配線を追うと精密な測定に使われるブリッジ回路ではなく単に受光素子のCDSと電池と制限抵抗とメーターが直列になっているだけです。これでは1.5Vのアルカリボタン電池では大幅にオーバーな値を示して撮影結果がアンダーになるわけです。
最新の露出計を手に入れるのがベターですが、それでは面白くありません。
初めに考えたのは、露出計のASAを低く設定する方法。フィルムがASA50ならASA25以下にすれば何もいじらないで使えるはずです。何か基準になるものが必要ですが幸いNIKON FEがあります。これで測定した値になる設定を見つければいいはずです。でもやってみるとASA設定値が半端になって使いにくそう。
次にやったのが受光部に減光フィルターをかぶせる方法。手元のメモ帳を破ってかぶせてみたら良さそうな感触。でも紙ではスマートでないので他に何かないかと引き出しを捜したら何かの付属で付いてきたアップルマークのシールが。これの台紙でやってみました。これでも良かったのですが...
他のことをやりながらふと目をやったパーツボックス。確か抵抗やコンデンサーの他にダイオードがあった気がします。ありました。テスターで当たると確かにダイオード、それもショットキダイオードのようです。電子回路には詳しくないのでネットで調べたらこいつは順方向の電圧降下が0.2V。これをかませればいけるかも。
パーツボックスにいろいろ
ショットキダイオード?
以前正規の水銀電池を入れていた名残でしょうか、緑青が出ているのできれいにしないと。矢印が電池のプラス側リード線。これを切ってダイオードを入れます。
露出計の内部
ダイオードを入れました。
順方向で使います
更に制限抵抗がこのままでは小さくて正しい値を指さないので直列に抵抗を足します。最初手元にあった330Ωで試したらまだ足りなくて460Ωにしました。
手元にあった460Ω
これだとCHECKボタンを押したとき針が青いエリアをオーバーするのでボタンと直列に入っている半固定抵抗を調整してぴったりにしました。(こんなことでいいのかな?)腑に落ちないのは改造前にCHECKボタンを押したときは正規の指示をしたこと。ま、むずかしいことは考えないことにしましょう。
以上、完了です。外へ出て適当な木の板を置いてNIKON FEで露出を計り、この露出計で測ると値はほぼ一致。ついでに青空に向けて測ってもほとんど同じでした。
ま、露出なんて絶対値があるわけじゃなくて目安。経験を積んで自分なりに設定すればいいわけで、これでOKでしょう。
世の中には水銀電池の変換アダプターなる物が出回っていますが電圧変換型は内部にショットキダイオードを組み込んであるのではないかと思います。それを買うのも手ですが今回は全く¥をかけないで済ませました。
6日後、EOS20Dをマニュアルモードにしてこの露出計で測った設定で撮ってみました。
露出計、EOS共ASA100にセット。露出計はEV14-15 シャッタースピード1/250secだとF8-11を指しました。EOSは1/250sec F10で撮影。
結果は御覧の通り、ネガフィルムで撮るなら全く問題ないでしょう。
ヒストグラムは車のボディ色が白とびしないでうまく収まっています。
後日談 今回は思いつきで LR44(アルカリ電池 1.5V)を入れましたが SR44(酸化銀電池 1.55V)にしたら1.55-0.2で正規の水銀電池と同じ1.35Vになる計算です。寸法は同じでぴったり収まります。これで試したらいけそうな感触です。CANON EOS20Dで今度改めて条件を色々変えてテストして結果を公開しましょう。