夢地蔵

田舎の映像作家の備忘録

ARRIFLEX16STのバッテリーユニット製作

2018-01-30 13:25:07 | Weblog
昔やりかけた16ミリ映画にもう一度挑戦しようとBOLEXと共に手に入れた「本物」のシネカメラ。
入手したのはカメラ本体と9.5-95mmショートズームレンズ。
このカメラでお決まりのパワーコード欠品はすでに自作して解決したのですが、駆動モーターはDC8.4V仕様なので電源は工夫が必要です。
手元に業務用/放送用のBP95Sバッテリーがあるのでこれを活用しようというわけです。
BP90は12Vなので秋月の降圧コンバーターで8.4Vに変換します。
実はバッテリーユニットは前にも作ったのですがもっとコンパクトにしたくて改めて作ることにしたんです。

材料はホームセンターで手に入る木材です。

大体形になったところでセリアの水性塗料で塗装。

下に置いてあるのがBP95Sバッテリーです。
弁当箱みたいなケースに単一サイズのNiCd電池が10本入っています。公称12V5.3AHと容量は充分。

蓋の裏に取り付けたのが降圧コンバーター。お馴染み秋月のキットです。
放熱器は付属の物では大きくてこれが前回小型化する上でネックだったので代用品です。
16ミリフィルムの撮影は1カット数秒、100フィート回しきっても3分弱ですから熱をもつことはないだろうと考えました。

配線はBP95Sの受け側ジャックからスイッチ経由でコンバーターのINに入れてOUTからXLR4pジャックにつなぐだけです。

スイッチの切り忘れ防止のためLEDのパイロットランプも付けました。

BP95Sの受け側は考えた末に合板でこんな具合。BPの天地方向の押さえも兼ねます。
狭いところの半田付けは苦手なので老眼鏡をかけて悪戦苦闘して完成。

配線を確認、BP95Sを入れてプラグを挿入。

細かいところを見ると仕上げの荒さが目立ちますが売り物じゃないのでこれで結構。

蓋の合わせ目の渋いロック金具はダイソーで見つけた物。
肩掛けベルトが使えるようにリングも取り付け。
水性塗料で塗ったままではセンスがないので車のワックスで仕上げました。

コンバーター基板の可変抵抗で電圧は自由に設定できますが前に作ったときに合わせた8.4Vが生きていました。

電圧は正確に8.4Vにしないとダメってわけじゃなくて8Vでも9Vでもかまいません。
8.4VというのはNiCd電池を7本直列(1.2V×7)の理屈の上の電圧値です。
バッテリーの公称電圧なんて曖昧なもので「12V」のBP95Sバッテリーは完全充電すると14V近くに達します。
12Vまで下がったら要充電です。

これはあらかじめ作っておいたパワーケーブルです。

このケーブルについて詳しくはhttp://www.yumejizo.com/studio_4.htm で公開しています。

念のためARRIを出してきてテスト。

これはカメラを回している状態です。
16ミリカメラは一見取っ付きにくい姿形ですが、放送用ビデオカメラと比べると操作自体は非常に簡単です。

約25コマ/秒で元気に回っています。

実際に撮影するときはモーターの後ろの可変抵抗器で24コマに合わせます。

なんで今の時代に16ミリをやろうとしているのか、それを書き出すときりがないのでいずれまた。
コメント
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