ニッキ-通信 ~盲導犬ニッキ-のお母さんより~

盲導犬ニッキ-と私の日常。要援護者・障害者の防災について紹介します。

ジャネットの夏バージョンのハウス

2018年05月05日 | 日記

ジャネット ハウスの衣替え

 昨年の秋からこの方冬バージョンだったジャネットのハウスを夏用に衣替え。
 その状況をじっと見ていたジャネットの目。この衣替えの意味が分かったであろうか。
 毎日のブラッシングで取れる毛の量もなかなかのもの。かと言っても一年中同じような温度の中で生活している盲導犬の抜け毛は日々変わらない。

 さて、今年の3月末の全国の盲導犬の数は昨年より更に10頭減って941頭であった。これは、今まで盲導犬ライフを送っていたユーザーの引退が新規ユーザーよりも多かったことに起因するとのこと。
 全国に11ある盲導犬協会の多くが新規ユーザーが一桁であった。中途で視覚障碍者となっても、社会復帰するための方法として独り歩きが自由に出来る盲導犬との歩行という方法があることを知らない人も多いとのこと。
 このため 新規ユーザーが増えない。
 昔は全盲でないと持てないと聞いていたが、今ではまだ見えるうちに将来に備えて盲導犬をもてるようになっている。

 網膜色素変性症という病気は日本人の4000人に一人くらいで多発している。
 この病気は色変と言われているが昔は夜盲と言われていたようだが、人生の良い所で目が見えなくなるという厄介な病気で難病に指定されている。
 おかあさんの周りに多くのこの病を持ったユーザーがいる。
 行動的な彼らの行動をサポートするのは盲導犬だろう。
 何しろ可愛い盲導犬は社会と自分を結びつける糊の役割も果たす。

 
 既に盲導犬ライフを有意義に活用しているユーザーが見えないで歩行に苦しんでいる見えない仲間に向かって、声をあげ、肩を叩いてあげるようにしなければならない。

 4月11日に講談社が出している吉川英治文化賞の授賞式があった。その賞ににっぽん盲導犬協会が団体として選ばれた。
 この文化賞とは聞きなれない名前だ。これは地道に社会貢献をしている個人や団体を表彰しようというもの。
 授賞式にはユーザー5人が代表して出席したようだが、最前列に座ったユーザーの前に行儀よくダウンしている盲導犬を見て、壇上で挨拶をした全ての人が、まず、盲導犬のすばらしさに感動したというコメントをしたそうだ。
 何しろ、日本に32万人もの視覚障碍者がいるのにたった941頭しか盲導犬がいないなんて...。
 他の補助犬も含めて補助犬の文化が育ってほしいとおかあさんは願う。

 ジャネットも広告塔の一助としてもっと歩かなければいけないね。
 とはいえ、これからの夏の暑さにどう対処するか。
 暑さ対策の衣類や靴の活用。もっと履かせやすくて脱げにくい靴はないかねーーーー。