![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/round_o.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/round_o.gif)
鹿児島で偶然入った文学館。そこでこの作者が取り上げられていて。
主人公が屋久島を目指す・・・その部分にどっきり。自分ジャン。
作者の一番有名な作品「放浪記」はさておきまずこちらを。
女と男の心模様を、これでもかってくらい、浮き彫りにした作品。
特に「腐れ縁」って言葉を身をもって体験したことのある人には痛いんじゃないかな。
とにかく、くさくさして、虚無感いっぱいで、投げやりで、鬱陶しくて、
もう明日のことなどどーでもなってしまえ。そんな雰囲気が満ち満ちている。
少なくとも梅雨の季節には読まなくてよかった。気分が塞ぎこみそう。
ただ、「真実」がいたる処に散らばっている。それがまた突き刺さるんだなぁ。
男と女の間に横たわる情熱や誤解、腐れ縁といった物をまじまじと味わいたい人、
戦中・戦後の日本の雰囲気に興味がある人におすすめです。