カメラマサムネ

スピッツ・草野マサムネさんの詞からみつけた花・夕焼け・風・人・ぬけ道 撮ってみました

「おとっつぁん!」

2010-07-04 11:10:37 | 本本本(★★★★☆~)
マダム小林の優雅な生活 小林聡美著 2001年 ★★★★☆

面白い!!!!!!!

ヤミツキになり立て続けにあと3冊同じ著者のエッセイを借りてきてしまうくらい、面白い!

そしてその中ではこれがいちばん面白かった~
ちょうど自分にツボる話題だったからかな??
ひたすらテンポよく、程よく自虐的で、本当にね、楽しい人なんです。

あまりに面白いので、ダンナ様である三谷幸喜のエッセイも借りてきてみる。

。。。う~ん、そうでもない。
脚本家だものね、エッセイってまたちょっと別モノだわよね。

殺人・社会問題・心の闇・・・そういった題材に疲れを覚えている方、
軽やかに日常生活の中で笑いを見出したい方に超☆オススメです。

「声が聞こえてくるみたい」

2010-06-08 13:22:28 | 本本本(★★★★☆~)
バナタイム よしもとばなな著 ★★★★☆ 2002年

ガツンとやられました!!!

エッセイがこんなにもよかっただなんて~~


ちょっとした時に自分が感じていることを、こんな風に鋭く感じ取り
その感情のデドコロと因果関係をきちんと把握している。すごい。

自分の声にここまで耳を傾けられるんだな。
私ももっと自分の直感を信じて動こう。そう思った。

「高知のことなど」では電車の中で不覚にも涙しそうになった。

ばななさんの本にここまで感銘を受けたのは
中学生の時に読んだ「キッチン」ぶり。他のエッセイも探ってみよう。


日常の中に散りばめられている心を揺るがすエッセンスについて興味のある人。
世界的に有名な作家の日常生活に興味のある人にオススメです。


「嬉しい、楽しい、幸せ、愛してる、大好き、ありがとう、ついてる」

2010-05-19 19:45:49 | 本本本(★★★★☆~)
宇宙が応援する生き方 小林正観著 2008年 ★★★★☆ 

講演会の内容が分かりやすく書かれている。

友人から「この人いいよ~」とすすめられて図書館から借りてきた本。

まったく信じない人にはバカバカしい内容かもしれない。
眉唾もんかもしれない。

でも、私は信じてみようと思います!!!

「言霊」と一緒だね
その効果を信じて、前向きな言葉たちを使ってみる。

そして「人に喜ばれる存在になること」、夢を追いかけてもっともっと、となることではない、と。

大きな夢は人を育て、能力を引き出すと思う。
ただ自分に満足し人と比べて卑下したり見下したりせずにいることはとっても大事だね

最近
「損得なく人のために動ける人」

「人の嫌がる仕事を気持ちよく進んで出来る人」

その辺りがキーワードとしてでてきているうん、心がけと実行あるのみ

「お前は、その時計をとるのか」

2010-05-10 21:35:55 | 本本本(★★★★☆~)
秒読み 筒井康隆コレクション 筒井康隆著 2009年 ★★★★☆

長さまちまちの短編が14編。

どれも脳みそを刺激される!!!

斬新な設定。非日常のような日常のような。どこかがズレているような。
底からじわじわ怖い。空恐ろしい。なんだかイヤ~な感じ。

めまぐるしく自分の中の感情が動かされる。

先が読めずにハラハラする。

にやにやするのもある。これは笑わずにはいられないでしょ~って。

密度の濃い、スピーディーな展開の短編が好きな人。
気持ちを思いッきり揺さぶられて「あ~面白かった!」と思いたい人にオススメです。

「忘れてもいいよ」

2010-04-19 16:01:52 | 本本本(★★★★☆~)
その日の前に 重松清著 ★★★★☆

短編集からなる。かすかにリンクしている・・・と思ったら、最後に素敵に素敵にリンク。

短編を、一日ひとつづつ読んだ。
日が経つごとに涙の量が増えて、泣けてしょうがなかった。こんなに泣いた本は久しぶり。
私はどうも妻を送る夫視点の題材に弱いらしい。

誰にも必ず「その日」は来る。
その日の前にどんなことができるかな。
その日が来るまでどんな生き方ができるかな。

なるべく心がけている事を、強く強く意識した。
明日死ぬかもしれない。そう思って今日を生きるんだ。精一杯!!こころをこめて。

主人公たちのリアルな心情の描写に心えぐられる想いをしながら、自分たちの未来にも想いを馳せる。
思わず感情移入してしまう。そんな誠実な強さが、ある。

ありがちな設定だけれど、重松清が描くと本物の感動を味わえる。
あらためてスゴイ作家さんだ!!!!

家族、友だち、その間に必ずやってくる別れの時に想像を巡らせてみたいひと。
失恋ではない要素で思いっきり泣きたい人。
愛のある家族の、温かなそしてギリギリの心の交流を垣間見たい人にオススメです。

「轟動(どよ)めいてーいやがるねぇ」

2010-03-21 15:32:28 | 本本本(★★★★☆~)

 嗤う伊右衛門 京極夏彦著 1997年 ★★★★☆

話題作で気になっていたもの。
のっけから日本語の美しさに息を呑む。

鋭い表現。
疾走感。
底にじわりと滲む恐怖。。。

四ツ谷怪談のお岩さんってどんな話だったっけ~?って全然忘れていたので
とても新鮮なキモチで読みました。
人間の純粋な部分、どうしようもなく汚い部分が描ききられている。
寝る前に布団で読んだら寝つきが悪かった。ひたひたとまとわりつくこわさ(笑)ひー!


ホラーっぽいものやミステリーが好きな人。
江戸の暗い一面も垣間見たい、大人の切ない恋愛が見たい人にオススメです。

「今の弱さや不安を忘れないようにしよう」

2010-01-07 19:34:13 | 本本本(★★★★☆~)
4teen 石田衣良著 2003年 ★★★★☆

私が今住んでいる町が舞台。
そこに出てくるマックも病院も公園も「わ~知ってる知ってる!!」と
かすかな興奮を覚えながら読み進めた。
知っている所が舞台だと脳内映像がかなりはっきりしていて
人物の顔くらいだね、空想に頼るのは~。

主人公は14歳の中学生男子たち。
拒食症、酒乱、援助交際…いろいろな社会問題を絡めながら
短編が進むごとに少年たちが成長してゆく。季節が移ろってゆく。
そのたびに、4人の友情が、絆が、深まってゆく。
物語を見つめる視線はあくまでも穏やか。
こんなに素直な中学生たち、いいなあ。仲間っていいなあ。

甘酸っぱさがいっぱいの14歳の頃を思い出したい人、
男の子たちの熱い友情や真剣な想いに触れたい人におすすめです。

「ツキコさんは、いい子ですね」

2009-12-28 23:05:20 | 本本本(★★★★☆~)
センセイの鞄 川上弘美著 ★★★★★

最近ことに涙もろいのだけれど、もう、この本はヤバい~!!!
途中から泣きどおし。
こころに染み入る優しい空気。包み込むような温かな目線。

センセイと月子さんのお話。と言っても卒業してから20年近く経っていて
センセイはもうすぐ70歳にお年が掛かろうか、とゆう立派な年齢。

すっと芯がとおっていて遊び心があり、多少のことでは動じない頼もしいセンセイ。
地味ながらに自分のちからで健気に生きている月子さん。
その2人が近所の呑みやさんで再会するところからすべての物語が始まる。

月子さんも30後半の設定なのだけど、小さな嫉妬や期待がいじらしくて可愛らしい。
恋をする女性ってのはいくつになっても変わらないんだろうなあ。

後半からは泣き通し。こころの琴線に触れたみたい。

たまにセンセイの台詞がしっくりこない部分もあったけれど
こうゆう純愛が好きです!だいすきです!きっぱり。

寝たの浮気したの不倫たの病気だの、そういった大袈裟な恋愛物語に疲れ気味な人、
しみじみと熱燗をカウンターで傾けたい、そういった気分の人におすすめです。



「つぐない」

2009-12-10 07:10:12 | 本本本(★★★★☆~)
ポーの話 いしいしんじ著 2005年 ★★★★☆

時代も国も分からない、どこかのおはなし。大人のための御伽噺。寓話。そんな感じ。

あっとゆうまに穏やかでやさしく、自然の厳しさも混じる「いしいワールド」へ。
独特の語り口から目が離せない。この先どうなってゆくんだろう。
明るい太陽の下で、ではなく 夕暮れ時から夜にかけてじっくり読みたい。
なにもかも呑み込んで流れる河のように、ポーも物語も流れてゆきます。

ところどころ示唆的な会話がなされ、それが作者の伝えたいことなのは分かるのだけど
時にストレートに何度も表されすぎて鼻白むことも。
さりげなく散りばめられているのが好き。とはいえ大事なことを幾つも教えてくれる。

いびつだけれど美しい。欠点も多いけれど、愛おしい。切なさがどこかに漂っている。
そんな、スピッツに通じなくもない世界感と言えてしまうかもしれない。

つぐないとは何か、この世に生を受けて生きてゆくとはなんなのか。
幻想的な世界の物語にどっぷりと浸りたい人におすすめです。

「お巡りさんに、なります」

2009-11-30 15:45:41 | 本本本(★★★★☆~)
陽気なギャングが世界を回す 伊坂幸太郎著 2003年 ★★★★★


面白かった~!!!!
伊坂さんの力量、お見事です!軽快かつ爽快感のある、極上エンタテイメント。

題名のとおり、陽気なギャングたちのお話。
世界を回すかは分からないけれど、とにかく陽気に喋りまくる。セリフいっぱい。
固有名詞満載の語り口はときたま饒舌すぎるけれど
いやはや、このユーモアのスゴさよ!と膝を叩きたくなるくらいの面白さ。

もちろん伏線もい~っぱい貼られていて、無駄なエピソードなし。

ひさしぶりに読みながら道を歩いてしまいました
(電車移動中に読んでて、自分の駅に来たときにちょうどいい所だったの~)


ギャングー・・・銀行強盗犯に興味がある人、伏線いっぱいのお話好きな人、
教訓とかいらない!本は楽しんで読むもの!陽気なものを!という人におすすめです。