象の背中 秋元 康著 2007年 ★★☆☆☆
末期ガンで余命半年と告知された、中年サラリーマンが主人公。
すべてが「俺は…」と一人称で語られる場面で構成されてるから、
ひとりで廻してるビデオ(独白つき)を見ているような気分で読んだ。
ところどころに出てくる主人公の「男」としての身勝手さにひくひく!
それが無ければ死を目前にして生きる主人公の心に迫る葛藤や気持ちが
すーーっと胸に入ってきた気がする、残念
ぐっと涙がこらえきらない場面も途中途中あるのに、
肝心の手紙や最後のページで泣けなかったのが如実にその辺を物語ってます。
個人的には本編の後ろに載っている「秋元康×児玉清」の対談が面白かった
余命半年と自分や身の周りの人が宣告されたら?延命治療を断るって?
人生の期限を知らされた時に生きる時間を大切にする想いを味わいたい人にオススメ。
実際、私の母が余命3ヶ月と宣告されて
死を受け止めて、残りの日々を悔いのないように
生きていた姿を見ていたので、興味深いです。
一人称で語られてるようなので、
男と女の違いはあるけれど、
母は、どう思ってたのかなーとか
母側の気持ちが少し理解出来るかなと。
居なくなっても、母の偉大さが
日を追うごとに実感出来ます。
だからこそ、会えなくなるって
本当に寂しいですよね。
お母さま、とっても強く聡明な方だったんですね。
死の恐怖や先立つ淋しさに負けず
精一杯日々を過ごしていたのかなぁ。。。と
文章から伝わってきました。
かなり女性関係がメインの構成になっていたので
期待しすぎるとガックリくるかもしれませんが
映画になったり絵本になったり、と
話題のようなのでお時間があったら図書館などで
借りてくるのもよいかもしれません。
じゃあ、思ってるのと違うかな。。
でも、現実だってキレイごとじゃ片付けられないし。
どの家族でも、いろんなこと乗り越えて来てるのが普通ですもんね。
だから、結婚とか家族ってスゴイなーって本当思います。
いろいろあっても、最期に「ありがとう」って言える関係でいたいな。
アドバイスを参考に、小説はやめて、映画でサラっと見てみます(笑)
若干ネタバレになっちゃうのですが
愛人がいて、妻がいて、とゆう方が主人公なので
どうしてもそこがメインになってました。
もちろん親子や親戚との絡みもありますよん。
ちょっと理想的すぎる「絵に描いたような」家族像ではありますが…
あれ、ぜんぜんオススメできてないですね?笑
ほんと、家族の絆ってゆうものを
もっともっと大切に、最期に「ありがとう」の気持ちで
日々を過ごしていたら、歪んだ日本も少しいい方向へ向かう気がします。