最近オープンした築50年の古民家カフェに行ってみました。オシャレな若い女性の方は雑貨を、そのお母さんは自分の畑で採れた新鮮な野菜を使ったランチを、と家の中を半分に仕切っておしゃれなお店が出来ていました。古民家はおばあちゃんから受け継いだもので自分たちであちこちお手入れしたり壁塗りもやったそうです。
私はどちらかというとカフェや雑貨店よりも築50年という家の方に興味津々で、玄関前の和風の小さなお庭も可愛らしくまとまっていているのがいい感じでした。
ここはすぐ近くにお気に入りの野菜を買うお店があるのでよく来ていて、このカフェは少し高台にあってよく見えるのですが、その前を通る道はまだ歩いたことがなかったので少し散歩してみました。
細い道だけれど大きな通りより数メートル高く並行して走っていて車はほとんど通らないし、遠くに山陽本線の線路や踏切も見えて時々3両編成の列車やコンテナをたくさん積んだ長~い貨物車が行きかう様子を眺めながら歩くのはとても楽しい。この道に沿って数軒の家がポツンぽつんと並んでいますが、そのすぐ後ろは山で、そこからは何が下りてくるのだろうかと考えるとちょっと怖い気もします。
でも、眼下に広がる畑への畔にはいろいろな雑草に交じって、植えられたのか捨てられたのか、園芸植物が勝手に元気に増えて花が咲いていて歩くのがとても楽しい道になっています。
私に住む地域にはこんな所が多く、都市周辺でよく見かける大きな看板の代わりに、あちこちに遺跡の説明板が立っていたりして、郷土に対する誇りを感じて好ましく、つい写真を撮ってみたりしたくなります。
それに比べると元いた町は都市郊外型の団地が続き、その合間に工場や商店がゴチャ混ぜになりながらいつまでもだらだらと続くという見苦しい風景が多く、とうてい散歩を楽しむような道ではありませんでした。ここに住んでみてそれまでの散歩が楽しくなかったのは単に健康を維持に必要な義務でしかなかったからだと、よくわかりました。
新しく見つけたこの散歩道、またお買い物のついでに歩きたいと思っています。