裏が白いチラシを集めて切り揃え、メモ帳を作るのが20年ぐらい前のマイブームだった私。でも余りにも熱心に作り過ぎて、10数冊が積み上げられた時からさすがにこれ以上は必要ないと作るのをやめました。
ところが先日衣装ケースに貼るラベルとしてそのメモ帳の紙を使おうと引き出しを探したのですが、出て来たのは自作のイラストの表紙を付けた4冊だけ。これは思い入れがあるのでそう簡単には使えず、普通仕上げのメモ帳を探すのですが出てきません。
私は確かに散かし屋ですが、それは室内の表面に事で引き出しや箱の中は割とキチンと整理整頓する方なので「どうしてこんな物がこんな所に?」と言った混乱はあまりありません。
ということはつまり、あれだけあったメモ帳を知らないうちにコツコツ消費して、ついに使い切ってしまったのです。そうと分かると何だか心の底からジワ~ッとした喜びと深い満足感が湧き上がってきました。
丁度その日の夕方にはいつも作り溜めているエコたわし用の黄色い極太のアクリル毛糸も最後の一枚を編み上げて使い切ったところでした。この毛糸は何と長女の出産祝いに頂いた物で42年前の物でした。当時の私にとってはアクリル毛糸はわざわざ手編みする程の価値がない毛糸だったので、ベビー用品としては使い物にはならない嵩張る邪魔な物として天袋に放り込んだまま忘れていました。。
でも、数年前にアクリルたわしの事を知って試しに一枚天袋から出して編んでみたらなかなか使い心地が良くて、以来この死蔵された毛糸を生かそうとせっせと編んでは消費してきました。新しい間は食器用として使い、古くなったら鍋の底やシンク用として、最後は五徳などをごしごし磨いてお役目終了としていました。
その毛糸をついに使い切ってしまったら何とも言えない寂しさと満足感とそれを贈って下さった方(もう誰から頂いた物かも覚えていない薄情な私)に心から感謝する気持ちが湧き上がりました。
物を捨てられずに物があふれた汚家に悩む人、すっきりと断舎利に励む人、人生いろいろですが、物を使い切る事がどんなに深い喜びを与えてくれるのかを知ったよい一日でした。