ガンバレ健太!

手の離れた息子に叱咤されてるダメ親父の日記

健太らしく

2011年08月24日 22時18分18秒 | 息子
健太が将棋を習い始めた当初はノータッチの私だったが、
健太が将棋に夢中になるにつれ教室に付き合うようになった。

最初のうちは、健太が一生懸命指す姿、楽しそうに指すところを見たかったのだが、
健太が少しずつ強くなってくると、健太が勝つところを期待するようになった。

教室では健太の側に座り、対局が始まるとこちらの方が力が入ってしまい、
健太がよそ見やアクビでもしようものなら厳しい視線で睨みつけた。
勿論勝ち負けには厳しく、勝てるはずの相手に負けそうになると険しい顔をしていた。

健太はそんな私の表情に気づくと、負けると怒られると思い、
必死に考えて負けない手を指し続けた。

そんなんで勝つこともあり、私は心の中でガッツポーズをした。
「私が見てないと集中しなかったり油断したりするんだ」そう思ったときもあった。

そんな日が何ヶ月か続き、ある日道場の常連の方に
「健太くんの攻めに鋭さがなくなってる」と言われ、やっと気づいた。
自分のやっていることは息子を応援しているんじゃなく、足を引っ張っているだけだと。

私が厳しい視線で見ていれば、その将棋には勝つかもしれない。
でもそれだけ。それよりなにより、そんな視線の中で指していても楽しくないんじゃないか。
折角好きでやってる将棋も嫌いにさせてしまうんじゃないか。

定跡はこうでも違う風に指してみたいとか、負けるかもしれないが気になった手を指してみたいとか、
好奇心とか楽しい気持ちとかワクワク感だとか健太にとって大事なものを、応援しているつもりの私が無くしてしまっていることに気づいた。

それからは教室や道場には付き添わず送り迎えだけするようにした。
大会でもなるべく健太の対局は見ないようにした。

大事なのは目先の勝ち負けではなく、将来どれだけ伸びれるかってこと。
つまりはどれだけ将棋が好きになれるかってこと。
楽しくない1勝より楽しい1敗の方が、どれだけ次に繋がることだろうかと思えるようになった。



小学生名人戦決勝、後手の健太の2手目は3五歩だった。
今まで6年近く将棋をやってきて、居飛車党の健太が初めて大会で飛車を振った。この大事な一戦で。

この手を見て私は「負けた時、後悔しなければいいが・・」と思ったが、
すぐに健太が自分の気持ちの赴くまま指していることに嬉しく思った。

「健太らしい」


これからも長い長い将棋人生が続く。
いつまでも将棋を始めたあの頃のように、楽しい気持ちやワクワクした気持ちで、
自分のために自分の好きなように健太らしく将棋を指していってもらいたい。


いつまでもお前のこと応援しているから。


ガンバレ健太!




(小2の冬 教室の大会で  教室のご父兄の撮影)




長い間、ご愛読ありがとうございました。




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平成最強戦

2011年08月16日 12時37分13秒 | 将棋
土曜日は昼ごろ東京に車で着く予定で出発しようと思っていたのだが、
7月に健太が御徒町に行ったときにメアドを教えて頂いた小木ポールさんに前夜、
「明日御徒町に行きます。お暇なら教えてください」と送っていたメールの返信が夜の間に帰ってきていて
朝起きて見ると「平成最強戦に出るから早く負けたら行くよー」とあったので、

調べてみると健太も出れるようで「どうする?」と聞くと
「出たい!」だったので慌てて用意して出発した。

高速は愛知県は比較的順調だったが静岡県に入る頃には怪しくなり
静岡ICからは渋滞となっていて、とても間に合いそうになくなった。

健太に「どうしても出たいなら静岡駅に送っていくで新幹線で一人で行くか?」と聞くと
「お金かかるやろ!?」と言うので「せこい事言うな!行きたいか行きたくないかやわ」と言うと
「行きたい!」と即答したので、高速を降りて静岡駅へ送っていった。

8時過ぎの新幹線に乗り品川に9時少し過ぎに着き、開始の10時半までかなり余裕があったので、
1年ほど前に行って気に入った品川駅構内にある「ポール」と言うパン屋で朝食をとってから浜松町の会場に向かった(らしい)。

参加者は100人ほどで全国の有名強豪が多く集まっていたようだ。
健太の予選一局目の相手は何とポールさん(苦笑)で、モチ●。
二局目○で、三局目は超強豪相手に○(内容わからず)で決勝トーナメント進出。

一回戦はこれまた有名強豪だったが○、二回戦も東大OBの強豪に○でベスト16に。
次勝つとベスト8になり、ベスト8からは翌日となるので小学生名人戦と重なるため心配したが(笑)、
相手は武田俊平さんで「心配無用」となった。(←一応かけてるんですけど・・)

もし俊平さんに勝っていれば、次の相手は清水上さんに勝ってきた遠藤さんだった。
帰りに俊平さんから「明日頑張って!」との温かいお言葉をかけてもらって五反田のホテルに帰ってきた。

私と妻に今日の報告をし、「遠藤さんとやりたかった!」と悔しそうに言う健太に
「もし勝っとたら、小学生名人戦と遠藤さんとどっち選んだ?」と聞くと
「そりゃ、遠藤さんでしょ!遠藤さんと指せることなんて滅多にないから」と答えた。(勿論、そんな訳ないけど)
そう答えた息子に「そうやな、優勝15万やもんな!」と煽るアホ父(汗)。

健太は「新幹線代浮いたね」とベスト16の賞金5千円を差し出した。
そんな息子に「せこい事言うなって言っとるやろ!」と叱りながら、
妻が見てないことを確認しながら、コッソリ自分のポケットに忍ばす父であった(笑)。



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夢の途中

2011年08月15日 20時25分06秒 | 将棋
小学生名人戦、優勝しました。

息子は水曜日からの一門の合宿に参加するため岐阜に戻らず、
昨日から師匠のアパートに泊り込み道場に出向いているようです。

まだまだ夢の途中。

息子が努力を続ける限り全力で応援していきます。



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母親としての仕事(倉敷編)

2011年08月08日 16時18分12秒 | 
息子が大会で活躍できるように


ここのヤキトリ屋が美味いとか





カキ氷なら、ここが有名だとか





事前に忙しくチェックしておく。




その分、息子の対局中は





爆睡(笑)




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戦う前から決まっている

2011年08月06日 22時49分06秒 | 将棋
倉敷王将戦全国大会。
結果は○○○○○●だった。

昔から健太に言っていたのは、
大会で優勝するのは、その日1番頑張った子ではなくその日までに1番頑張ってきた子、
実は結果は戦う前から決まっているのだ、と。

今日悔しい思いして良かったと思えるのは、次回対局して勝てた時。
その時までに、勝てるだけの努力を続けていけるかどうか。
今日の負けを糧とするかただの負けにしてしまうかは明日からの健太次第。


悠聖君、優勝おめでとう!



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熱い男

2011年08月04日 20時46分42秒 | 野球
裏のおっさんは慶応まで出て、子供に野球を教えている奇特で熱い男(笑)。
学生時代は高橋由伸ともチームメイトだったようで、実力は折り紙つきだが、
それだけでは弱小校を甲子園に連れて行くことはできないはずだ。

一般的に言われる野球理論や情熱だけでなく、生徒との信頼関係や独自の指導法もあるのではないか?

健太が少年野球チームに入っていた時は、私はよくチームの指導方針に疑問を持っていた。
たとえば、練習試合でも下位打線に出すサインはいつも「待て!(振るな)」だった。
どうせ打てないのだから四球狙いで2ストライクとられるまではバットを振るなというものだった。

打つのが下手なのだから下位打線なのであって、その下手クソにバットを振るチャンスを1回しか与えないとは
打てない者を身内がもっと打てなく足を引っ張っているようなものだ。
少年野球の経験者なら分かると思うが、低学年になればなるほどストライクゾーンがバカ広い。

ボールと思って見逃せば「ストライク」と言われ、監督コーチから「何で振らんのや」と責められ
振れば振ったで「何でそんなボール球振るんや」とこれまた叱られるのだ。

そもそも練習試合で1度も振らず四球で塁に出ることにどれほどの価値や意味があるだろうか?
下手な下位打線には初球から自分の好きな球をドンドン振らせる事。
3回振れば1回ぐらいは当たるかもしれないし、当たればそれで嬉しいし
それがヒットにでもなれば、もっともっと野球が楽しく好きになる。

将棋もそうだけれど、親や指導者が一番大事なことは「もっともっと好きにさせてあげること」。
自分も含めてだけれど、子供の足を引っ張る親や指導者は結構いるように思う(汗)。

初球からクソボールを空振りする子に

「いいぞ!ナイススイングや!」

と言えるような熱い男にならなあかんな。


コメント (2)
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