Angels Landing。
なにやら乙女チックな名前がついているが、だまされてはいけない。
この頂を目指すトレイルは、ハイキングガイドによると「難易度:Strenuous」。
辞書で調べてみたら「かなりの努力を要する」という意味だそうだ。
かなりの努力・・・。
本来なら、一番元気な朝のうちにトライするべきであったろう。
それが本日3本目のトレイル、しかも最高に暑い時間帯の出発である。
・・・・大丈夫か?
「まあダメそうだったら引き返せばいいさ」
「そうだよね、ダメだと思ったらそこでやめよう」
歩き始めてしばらくは、緩やかな上り坂がだらだらと続く。
まだ体力もあるので快調に歩けるのだが、いかんせん日差しが暑くてたまらない。
時々木陰で小休止したりしつつ、ひたすら上を目指す。

こんなサボテンの花を撮影する余裕もまだあった。
30分も登った頃からだろうか。
登り坂の傾斜がどんどんキツくなってきて、完全に息があがってきた。
心臓もバクバクいっている。
数分ごとに「ちょっと休憩・・・」と木陰にヘタりこみ、水分補給をしないと
いられない状態である。
炎天下の中、テニスを1時間やり続けたくらいの疲労感。
水だけではヤバそうな気がしたので、休憩の際は持ってきていたプリングスを
2~3枚ずつ食べて塩分補給も心がけた。
今思えば、あのプリングルス補給がなかったら、最後まで頑張れなかったかも
しれない。
特に、Scout's Lookoutと呼ばれる中継地点(舗装された道はここまで)の直前
にある<心臓破りのつづら折り地獄>には参った。
ものすごく急な上り坂がジグザグジグザグと永遠に続くのだ。
正直、10回くらい「もうダメです」と座り込みそうになったが、夫の励ましと
プリングルスのおかげで何とか前に進み続け、それでも「いや今度こそダメ」と
思った瞬間にScout's Lookoutに到着。
やった・・・着いた~・・・。
思わずへたり込む私。
そこは涼しい風が吹き抜け、眼下には蛇行するVirgin Riverを望む絶景が広がる。

が、勘違いしてはいけない。
ここはまだ中継地点なのだ。
更に上を目指す人々が向かう先を見て「あたしゃ無理かも・・・」と思った私だが、
「せっかくだから行ってみよう」という夫の言葉に、覚悟を決めて立ち上がった。

そう、ここまでのトレイルはほんのお遊び。
ここから頂上までは、鎖を頼りに岩場をよじ登り、足をすべらせたら即お陀仏の
地獄の1時間となる。
確かに鎖はある。
しかし、恐ろしいことに、この鎖場は双方向通行なのだ。
つまり、私たちが下から登っていくと同時に、上からもどんどん人が下りてくる。
両側は崖で命綱は鎖のみ、という状況の中、どうしてもどちらかが道を譲らなくては
ならない。
一度など、上から来る人を通そうと、鎖を離して崖っぷちに待機してた私の足元に
下りてきたオッサンが足をすべらせてキックをかませてきやがった。
その時ほど他人に対して「殺す気かっっ!?」と本気で思った瞬間はあるまい。
夫もそうとう恐ろしい思いをしたようで、彼が撮影していたビデオカメラの映像を
今見ると、
「えー・・・ここは落ちたら絶対死にます」とか
「ほんとうに怖いです」とか
「なんなんでしょうこれは」とか
ヤバそうなコメントばかりが彼のか細い声で録音されており、夫の味わった恐怖が
ひしひしと伝わってくる。

確実に死と隣り合わせの鎖道。 高所恐怖症の方なら失神間違いなしでしょう。
そんな恐ろしい1時間を経て、ようやく頂上に辿り着いた時の嬉しさといったら・・・。
他に人がいなければ
「やってやったぞコンチクショー!かかってこいやーーっ!おりゃーーっ!」
くらいは叫んでいただろう。
そのくらいの喜び(?)と安堵感で胸がいっぱいであった。
問題は、この頂上にいること自体がものすごい怖いということだ。
目も眩むような高さにあるやたら狭い空間から望む360°のパノラマビュー。
しかも絶えず吹きすさぶ強風。
どう考えても長時間リラックスして余韻にひたれるものではない。
2時間もかけて登ってきたというのに勿体ないことだが、私たちもものの数分で
この頂上を後にした。

こんな写真を撮るのがせいいっぱい。 あー、今思い出してもゾッとする。。。
登っている時には
「こりゃー、もしかしたら下りのほうが怖いかも・・・」
と思っていた私たちだが、慣れというのはすごいもので、何故かさほど恐怖を
感じずに、かなりのスピードで鎖場を下ってこれた。
よくわからないが、恐怖を感じる神経がマヒしてしまったのかもしれない。
おかげであっというまに中継地点まで下山。
その後はただひたすら疲労でガクガクする膝をかばいながら<つづら折り地獄>を
耐え忍び、やっとこさっとこ下界に辿り着いた。
Angels Landingを下から見上げると「まあよくもてっぺんまで登ったもんだねしかし」
とつくづく思う。
下山後、夫と顔を見合わせ「お互い無事に生還できてよかったね・・・」としみじみ
生きていることの素晴らしさを感じた次第だ。
というわけで。
Zion National Parkは、本当に素晴らしかったですよ。
そして、確かにトレッキングをしてこそ真の醍醐味を味わえる国立公園だったと思う。
機会があれば、今度は紅葉の素晴らしい季節にもう一度訪れたい。
Angels Landingはさすがにもう登ることはないでしょうけどね。
ええ、絶対に。
なにやら乙女チックな名前がついているが、だまされてはいけない。
この頂を目指すトレイルは、ハイキングガイドによると「難易度:Strenuous」。
辞書で調べてみたら「かなりの努力を要する」という意味だそうだ。
かなりの努力・・・。
本来なら、一番元気な朝のうちにトライするべきであったろう。
それが本日3本目のトレイル、しかも最高に暑い時間帯の出発である。
・・・・大丈夫か?
「まあダメそうだったら引き返せばいいさ」
「そうだよね、ダメだと思ったらそこでやめよう」
歩き始めてしばらくは、緩やかな上り坂がだらだらと続く。
まだ体力もあるので快調に歩けるのだが、いかんせん日差しが暑くてたまらない。
時々木陰で小休止したりしつつ、ひたすら上を目指す。

こんなサボテンの花を撮影する余裕もまだあった。
30分も登った頃からだろうか。
登り坂の傾斜がどんどんキツくなってきて、完全に息があがってきた。
心臓もバクバクいっている。
数分ごとに「ちょっと休憩・・・」と木陰にヘタりこみ、水分補給をしないと
いられない状態である。
炎天下の中、テニスを1時間やり続けたくらいの疲労感。
水だけではヤバそうな気がしたので、休憩の際は持ってきていたプリングスを
2~3枚ずつ食べて塩分補給も心がけた。
今思えば、あのプリングルス補給がなかったら、最後まで頑張れなかったかも
しれない。
特に、Scout's Lookoutと呼ばれる中継地点(舗装された道はここまで)の直前
にある<心臓破りのつづら折り地獄>には参った。
ものすごく急な上り坂がジグザグジグザグと永遠に続くのだ。
正直、10回くらい「もうダメです」と座り込みそうになったが、夫の励ましと
プリングルスのおかげで何とか前に進み続け、それでも「いや今度こそダメ」と
思った瞬間にScout's Lookoutに到着。
やった・・・着いた~・・・。
思わずへたり込む私。
そこは涼しい風が吹き抜け、眼下には蛇行するVirgin Riverを望む絶景が広がる。

が、勘違いしてはいけない。
ここはまだ中継地点なのだ。
更に上を目指す人々が向かう先を見て「あたしゃ無理かも・・・」と思った私だが、
「せっかくだから行ってみよう」という夫の言葉に、覚悟を決めて立ち上がった。

そう、ここまでのトレイルはほんのお遊び。
ここから頂上までは、鎖を頼りに岩場をよじ登り、足をすべらせたら即お陀仏の
地獄の1時間となる。
確かに鎖はある。
しかし、恐ろしいことに、この鎖場は双方向通行なのだ。
つまり、私たちが下から登っていくと同時に、上からもどんどん人が下りてくる。
両側は崖で命綱は鎖のみ、という状況の中、どうしてもどちらかが道を譲らなくては
ならない。
一度など、上から来る人を通そうと、鎖を離して崖っぷちに待機してた私の足元に
下りてきたオッサンが足をすべらせてキックをかませてきやがった。
その時ほど他人に対して「殺す気かっっ!?」と本気で思った瞬間はあるまい。
夫もそうとう恐ろしい思いをしたようで、彼が撮影していたビデオカメラの映像を
今見ると、
「えー・・・ここは落ちたら絶対死にます」とか
「ほんとうに怖いです」とか
「なんなんでしょうこれは」とか
ヤバそうなコメントばかりが彼のか細い声で録音されており、夫の味わった恐怖が
ひしひしと伝わってくる。

確実に死と隣り合わせの鎖道。 高所恐怖症の方なら失神間違いなしでしょう。
そんな恐ろしい1時間を経て、ようやく頂上に辿り着いた時の嬉しさといったら・・・。
他に人がいなければ
「やってやったぞコンチクショー!かかってこいやーーっ!おりゃーーっ!」
くらいは叫んでいただろう。
そのくらいの喜び(?)と安堵感で胸がいっぱいであった。
問題は、この頂上にいること自体がものすごい怖いということだ。
目も眩むような高さにあるやたら狭い空間から望む360°のパノラマビュー。
しかも絶えず吹きすさぶ強風。
どう考えても長時間リラックスして余韻にひたれるものではない。
2時間もかけて登ってきたというのに勿体ないことだが、私たちもものの数分で
この頂上を後にした。

こんな写真を撮るのがせいいっぱい。 あー、今思い出してもゾッとする。。。
登っている時には
「こりゃー、もしかしたら下りのほうが怖いかも・・・」
と思っていた私たちだが、慣れというのはすごいもので、何故かさほど恐怖を
感じずに、かなりのスピードで鎖場を下ってこれた。
よくわからないが、恐怖を感じる神経がマヒしてしまったのかもしれない。
おかげであっというまに中継地点まで下山。
その後はただひたすら疲労でガクガクする膝をかばいながら<つづら折り地獄>を
耐え忍び、やっとこさっとこ下界に辿り着いた。
Angels Landingを下から見上げると「まあよくもてっぺんまで登ったもんだねしかし」
とつくづく思う。
下山後、夫と顔を見合わせ「お互い無事に生還できてよかったね・・・」としみじみ
生きていることの素晴らしさを感じた次第だ。
というわけで。
Zion National Parkは、本当に素晴らしかったですよ。
そして、確かにトレッキングをしてこそ真の醍醐味を味わえる国立公園だったと思う。
機会があれば、今度は紅葉の素晴らしい季節にもう一度訪れたい。
Angels Landingはさすがにもう登ることはないでしょうけどね。
ええ、絶対に。