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JOY OF LIFE ~ in MIAMI ~

SAN DIEGO → 西三河 → MIAMI・・・流れ流れて・・・?

「おくりびと~DEPARTURES~」

2009-07-24 00:16:40 | TVや映画のはなし
素晴らしいこともあったもんだ。

ここフロリダの映画館で、日本映画を鑑賞できる機会がやってくるとは。

しかも、いわゆる「The Fast and the Furious: Tokyo Drift」みたいな
“日本を舞台にしたゆる~いハリウッド映画”とか、そんなのでは全然なく、
生粋の、ちゃんとした、質の高い日本映画を、である。

そう、あの「おくりびと」が全米公開中だったのだ。

説明するまでもないと思うが、前回のアカデミー賞で<外国語映画賞>を受賞し、
大変話題になった、本木雅弘主演のあの映画。

このだだっ広~い南フロリダで、たったの3箇所でしか上映していないという
状況の中、幸いにもマイアミエリアで観られることがわかった。

そりゃあ観に行くでしょう!
多少遠くても行きますよ!!

というわけで、行ってきましたよ。



アメリカでのタイトルは「DEPARTURES」。

吹き替えではなく、オリジナルに英語字幕をつけて上映していてホっとする。
山形弁のほっこりした温かさは、英語では絶対表現できまい。

この中で語られる「納棺士」という職業は、色んな意味ですごい。

映画では、チェロ奏者だった主人公が、何の予備知識も覚悟もなく、ひょんなこと
から納棺士の仕事についてしまうのだが、現実的にはそんな生半可な気持ちで
始められる仕事じゃあないだろう。
彼は初仕事でとんでもない経験をするが、あの衝撃(すごすぎて書けない)だって
普通はそうそう乗り越えられないと思う。

ただ、その序盤の彼の右往左往っぷりはかなりおかしくて笑える。
モっくんは困惑顔がよく似合うなー。
そして、彼の「鼻の穴」が実にいい演技をしていて、思い出すだけで笑いが。。。

そんだけ笑わしてもらった後は、予想どおり、ずーーーーーっと泣きっぱなしで
ラストまで。

「泣かせシーンへの伏線」はかなりわかりやすいので、正直途中で先の展開が
おぼろに見えちゃったりもする。
が、それを補ってあまりある素晴らしい演出。

個人的に一番気に入ったのは、「顔中キスマークだらけにされるじいちゃん」。
わずか10秒くらいのシークエンスだったけど、猛烈に感動してしまった私は、
あやうく鼻水まみれになるところであった。
危ない、危ない。

納棺士ってすごい、だけじゃなく、夫婦とか親子の絆についても深ぁーく考え
させられる映画だった。
わざわざ観にいってよかった!


同じ回を見ていたのは、私たち日本人女性4人の他に、アメリカ人らしきオバサマ
数人とスキンヘッドの大柄な男性ひとり。

アメリカの人がどんな感想を持つのか、実はものすごく聞いてみたかった私である。


ロゴボール、公開捜査へ

2009-07-15 12:59:59 | ゴルフのはなし
およそアメリカで「ゴルフは最低週1回たしなみます」とか言い切れるほどの
ゴルフナッツな赴任者であれば、その半数以上の人が集めているのではないかと
思われるもの。

それが、ロゴボールである。

我が家もサンディエゴ駐在時代よりせっせと買い集め、9×9段の大型ラックに
もはや到底収まらない量になっている。


(だいぶ前から満員御礼・・・)


マイアミに来てから購入したボールもだいぶたまってきてしまったので、
我が家のロゴボール担当である夫が、ヒマを見つけて新旧の入れ替え作業を
試みていた。

これはあるのどかな休日のことである。


別室にいた私の元に、ひとつのロゴボールを持った夫がトコトコやってきた。

「ねえ、このボールってどこのかなあ?」

そりゃあんた、「ロゴ」ボールっていうくらいなんだから、ロゴ見りゃわかる
だろうよ。

そんな風に軽く片づけようとした私が浅はかであった。


えーと・・・・・・まったく、わかりません。

その、ロゴボールにしては珍しく黒一色に染められた地味~なデザインのそいつは
肝心なゴルフ場の名前が、ぜんっぜん見当たらないのだ。
本来ならデカデカと印刷されていてしかるべきなんですよ。

「この、上のほうにミクロな文字でなんか書いてあるんだけど・・・」

困惑顔の夫が指摘したとおり、確かに何らかの文字が印刷されている。

なるほど、なにか書いてありますね、ボス。

呆れるほどちっこい字で。




その後、しばらくは肉眼でその文字を解読するべく頑張っていた私たちだが、
数分後には「とうてい無理」という決断が下された。
しかし、そこであきらめるような夫ではない。

彼は、ボールのロゴ部分を撮影して、パソコン画面上で拡大表示という作戦に
打って出たのだ。
ナイスアイデアですよ、ボス!

そこまで拡大してもらえれば、あとは私におまかせ・・・・


・・・完全につぶれてますね、字が。


もはや決定的な証拠は得られまい。
残るは状況証拠だけである。


以下は、その後の私たちの会話(刑事部屋風に脚色)。

「そもそもこのボールは、ラックの上から2段目で発見されている」
「・・・てことは、かなり前に購入したもの・・・サンディエゴ時代ですね!」
「いや、そうとはかぎらない。なにしろ引越しの際に一旦は完全撤去されている」
「確かに・・・」
「マイアミに来てからラックにボールを陳列したのは・・・」
「私です、ボス」
「どんな順番で並べたんだ?」
「・・・・適当です」
「・・・・・・・・」

「しかし、解せないのはあまりにも見覚えがないことだ」
「そうですね、しかもこの地味すぎるデザイン・・・もしや日本のどこかの!」
「いや違う。デザインのこの部分、確実にアメリカ大陸だろう」
「あ、そうですね、アメリカ大陸&鷲ですね・・・・絶対アメリカですね」

「ちくしょう、この文字さえ判読できれば・・・」
「うーん・・・・読めませんね、まったく」
「この最初の字、よぉーく見るとFじゃないか?フロリダのFじゃないか??」
「そう言われてみれば、そうかも・・・いや、そうですよ、きっと!」
「マイアミに来てからのゴルフ場、すべてを洗い出してロゴボールと照合だ!」

「ボス!Miami Springsのロゴボールだけが発見できません!」
「そうすると、やつはMiami Springsの!!!」
「・・・・あ、だめです、ボス」
「どうしたっ」
「レシート確認の結果、このゴルフ場ではプレイフィーしか支払ってません」
「ロゴボールを買った証拠がつかめないということか!」
「はい・・・・無念です」
「くっそぅ・・・」

「ボス・・・・これってそもそも必要な捜査なんでしょうか」

「ははは・・・俺もそれを考え始めたところさ、山さん」


かくして、このロゴボール殺人事件(え?)は、公開捜査にふみきります。

このロゴにピンときたら、ぜひボスか山さんまで。

GO WEST!(貝殻拾い!)

2009-07-09 22:59:32 | 旅のはなし
独立記念日の三連休、今度はちょいと西を目指してみた。

西海岸。 

といっても「フロリダ半島の」西海岸である。
ガイドブックなどではほんのちょっとしか取り上げられていないが、
なんでも、けっこういいカンジのリゾート地らしいのだ。

まあためしにいっぺん行ってみようや、近いし、
という気軽な1泊旅行である。


マイアミからはI75でひたすら西へ西へと走る。
右を見ても左を見ても、ひたすら広大な湿地帯がうっそうと続く。
カーナビをいくら眺めていても、画面には何の変化も起こらない。
故障したわけではない。 
ただただ、なーんにもないだけなのだ。(ただし、時々カメ横断注意)

そんな単調なドライブを続けること2時間あまり、
本日の目的地サニベル島に到着。
フォートマイヤースから橋を渡って行く小さな小さな島だ。

私がこの島に行きたかった理由はただひとつ。

「世界で3番目に貝殻が多いビーチってどんなよ?」

それが知りたかったからです。

なんでも、サニベル島のビーチはそれで大変有名らしいのだ。



こんなでした。

世界で3番目と言われても・・・・・・ややビミョーですか?


波打ち際を歩くと、とにかくたっくさんの貝殻たち。
裸足にはかなり痛い。

が、しゃがみこんで本格的に探し出すと、これが思いのほか楽しいのだ。
色のキレイなやつとか、デカイやつとか、「お!巻貝発見!」とか、気がつくと
時がたつのも忘れて貝殻探しにのめりこむ私。

しかも、じーーーっと眺めていると、生きてるやつもたくさんいて、波が引く
ごとにウニョウニョ動いてたりする。
ちっちゃなカニとかちっちゃなエビとかもクチクチ歩いている。

た、楽しいーーーーっっっ!!!
チョー楽しいじゃん、ここ!!


これまであまり他人に話したことはないが、味噌汁用に買ってきたアサリを
砂抜きする際、平気で20分くらい彼らの動きをじーっと観察できる私である。

変人ですかね?

そんな私がサニベル島のビーチに出会ったのはまさに僥倖といえよう。
いまや自分の中では「世界で3番目くらいに楽しいビーチ」だ。


ふと気づくと、カップルはみなメキシコ湾を眺めながら波打ち際をのんびり
手をつないで散歩してたりする。
かたや私ときたら、夫もほっぽりぱなしで貝殻拾いと生き物観察に没頭・・・。

ごめんよ、夫。

でも、思う存分遊ばせてくれてありがとう!




実はこの日は私の誕生日。
何歳になったのかは、あえて聞かないでほしい。

てことで、夜はホテルのレストランで豪勢なシーフードディナーざんす。
このスナッパー、ものすごい巨大でビックリしたけどものすごい美味かった!

いやいや、幸せな週末でございました。

思いたったがメキシコ(3)

2009-07-05 11:37:28 | 旅のはなし
さて。

念願のセルビン焼きを大人買いし、大満足の私。
その道中、かなり長時間のドライブだったので、Y子ちゃんと思う存分だらだらと
しゃべくりたおすことができた。
修学旅行中の女子高生かと思うくらい語り合った気がする。
ある意味すごい。


最終日は近場でのーんびり過ごすことに決めていたので、朝からマニスを連れて
大きな公園に散歩に出かける。

メキシコシティは、私が予想していたよりもずーっと都会で、ずーっとお洒落で
ずーっと緑が多かったのだ。
しかも、今は雨季のせいか空気も澄んでいるようで、大変気持ちがよい。
大きな公園がそこかしこにあって、お行儀のいい犬たちが集っているのも楽しい。


そして、この最終日、なによりも私を感動させたもの。

なんとチャプルテペック公園の中にある動物園である。

入園無料と聞いて、岡崎の東公園動物園みたいな物悲しい雰囲気を想像していた
私の度肝を抜いたのが、この「Parque Zoologico」。

なにしろ規模がすごい。
なんでも250種類2000頭(匹?)の動物たちがいらっしゃるらしい。
全部見ようと思ったら、何時間かかるであろうか。

これが無料なんですよ、奥さん。

しかも、パンダが2頭もいるのに無料なんですよ!

平日とはいえ、広ーいパンダエリアの前は私たち以外誰もいない。
パンダたちも思いっきりくつろいでいる様子で、ぐでーっと昼寝をしている。
同じように、トラもレオパードも黒豹も、家猫のようにくつろぎまくっており、
サルたちは好奇心のおもむくままに駆けずりまわっている。

どうやら動物たちにとっても、ストレスの少ない良い環境のようだ。
素晴らしい・・・。

サンディエゴ時代、動物園の年間パスをフル活用し、
「一人でも動物園に行く女」として恐れられていた(?)私である。

その私を感動させるとは、やってくれるじゃないか、メキシコシティの動物園!
また絶対来るぞ!(疲れちゃって全部回りきれなかったから)


最後に。

食べましたよ、本場のタコス。



これがシンプルでほんっとに美味しかった! 
アメリカで食べるタコスとは、まずトルティーヤからして全然違う。
今回はビーフ2種類を試して満腹になってしまったが、次回はぜひ豚肉も食べて
みたい。
それに、ものすごく安くてビックリ。


次はいつ行こうかなー、メキシコ!
マイアミから近いし、まだまだ見所はたっくさんあるし、絶対再訪するぞー!

思いたったがメキシコ(2)

2009-07-02 13:24:19 | 旅のはなし
翌日は、いよいよメインイベントの<セルビンさんの工房を訪ねる旅>だ。

メキシコシティから車で3時間くらいかかるというので、朝早めに出発。
Y子ちゃんによると、その工房はそうとうな田舎にあるらしい。

そもそも、ハビエル・セルビン氏の陶器を知ったのは、つい最近のことだ。

マイアミで仲良くしている友人のお宅に招かれた際、「メキシコで買ってきた
セルビン焼きよ」と見せてもらった陶器にひと目ボレ。

「なにこれっ!チョー素敵なんですけどーーっ!」

焼き物好きな私にとって、それは衝撃の出会いだった。


車に揺られること3時間弱、途中からはまさに「田舎」としか表現できないような
単調な風景の中を走りに走り、とうとう<CERAMICA Javier Servin>という看板を
見つけた。

細長いエントランスから先に続く2部屋ほどが店舗で、その奥が工房のようだ。
味のある田舎の一軒家といった雰囲気の外観に違わず、店内もとても可愛らしい。


(なんてフォトジェニックなお店でしょう。。。うっとり。。。)

ところ狭しと並べられた商品に、もはや私の頭の中を占めるのは
「なにをどれだけ買って、どうやって持って帰ろうか」
ということのみである。

さんざんっぱら店内をウロウロした挙句、最終的に購入を決定したのはお手頃価格
だったこのシリーズの食器。



セルビン焼きは、模様が繊細なら繊細なほどお値段がはるのだが、私はむしろ
このくらいの素朴なデザインのほうに魅かれたのだ。

・コーヒーカップ&ソーサー 4点セット
・シリアルボウル 4点
・テキーラボトル&おちょこ(?)の7点セット
・ナプキンスタンド 1点

と、思い切って大人買いですよ。
帰りのフライト、手荷物で持ち込めるギリギリの量ですよ。

いやー、満足っ!!!

顔中ホックホクにしながら車に乗り込む私に、Y子ちゃんも「遠くまで連れてきた
甲斐があったのう。。。」と思ってくれたことであろう。

ね?


さて、決して広くはないセルビン氏の店に1時間半も滞在した私たちは、
やや空腹をおぼえつつ、次の目的地サンミゲル・デ・アジェンデを目指した。

いやー、そこまでもまた遠かった!
出発前に地図でチラ見した際には「隣り町」くらいに見えたのに、まったくもって
メキシコの国土の広さを侮ってました、私。

到着したのは3時半くらいだっただろうか。
空腹の絶頂で垣間見たマクドナルドの看板がどれほど魅力的に見えたことか・・。
もう少しで「お願い、マック寄ってけれ」と頼んでしまうところであった。
危ない危ない。

遅ランチはサンミゲル・デ・アジェンデの町外れに建つ美術学校にて。

どうやらここは芸術家が集う町らしく、言われてみればそこかしこに美術品を売る
おシャレな店が並び、町並みもムチャクチャ風情があって素敵なのである。

が、空腹を抱える私たちはそんな素敵な景色を完全スルーし、目指すレストランに
一目散だった。
町を愛でる余裕を持てたのは食後のことだ。




この小さな町のランドマーク、サンミゲル教区教会はピンクの外観が独特の美しい
教会だ。
この教会のデザインもそうだが、ちまちました町並みの雰囲気もヨーロッパ的で、
昔旅行で訪れたスペインのコルドバという町にとてもよく似ている気がした。

こじんまりした可愛い店が軒を連ねて、散策していてホントに飽きない。

遠かったけど、連れてきてもらってよかった!



(大変美味しくて泣きそうになったQuesadilla・・・もちろん完食)