龍体力学覚え書き

中央競馬メインレース雑感・ジョギング日誌・夢日記・読書備忘録、アレルギー持ちのぼやき、その他諸々

「天孫皇統になりすましたユダヤ十支族」

2017-09-17 11:55:24 | book
「天孫皇統になりすましたユダヤ十支族」(落合莞爾著)を読了(平成29年43冊目)。

タイトルから直接連想できる内容よりも、弘法大師・空海に関する分析が面白かった。

歴史から消えていた時期のある空海さんだが、それをこれまでの「歴史」では山にでもこもって修行していたんでしょ?ということにしていたり、のちに唐に渡ってあっさり密教体系を伝授されるなど出来過ぎた話が多いのを、「天才だったから」で片付けて来たり・・・。

そのよくわからない部分だったり出来過ぎる部分に、弘法大師の家系のネットワークを考察することで、面白い解釈を成り立たせている。

空海さんの一ファンの自分でも、そういう解釈は嫌いじゃない。むしろ面白かった。「ブラタモリ」でちょうど高野山をやっているタイミングなのもオツ(今日のローズステークスで、1番人気の「高野」厩舎の馬は来るかな?、囮として飛ぶかな?)。


また、江戸時代に水戸の黄門さまが偽書と断定し、それが踏襲されてきたものを、戦後になってろくに科学的な考証もせずどさくさ紛れっぽく国宝認定させた「変な家系図」が、非常にいかがわしいものだという見立ても面白かった。

詳しく知らない人間にとって、単純に新たな発見だから別にいいんじゃないの?・・・と考えがちだが(自分もそう思ってきた)、「どさくさまぎれの構図」がいかがわしさを強調する。業界の重鎮とやらがそんな糞野郎だとめもあてられん。上意下達ですべて腐るのようなものだから。

学会の定説だったり、教科書に載っているからといって、単純に真に受けていられませんな・・・ということも、沢山あるのだろう・・・。

まあ正しい歴史がどれなのかはともかく、いろいろ解釈しがいのある長い歴史を持った国に生まれたことは、必ずしも悪いことでもないだろうし・・・と考えておきましょう。

この著者の近作も近々読みたい。

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