北海道昆虫同好会ブログ

北海道昆虫同好会は北海道の昆虫を中心に近隣諸国および世界の昆虫を対象に活動しています。

仁頃川支流隈川でムカシトンボ採集

2015-06-21 22:06:56 | トンボ
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仁頃川支流隈川でムカシトンボ採集


2015-6-21 (日) 晴れ

この日、蝶の撮影目的で同地を訪れたが目的の北海道特産の蝶類は、ほとんどみられず、ムカシトンボのみが各所にみられ、11頭を確認。いったんネットしたムカシトンボは撮影・観察後 リリースした。
ここはムカシトンボの記録はなく初めての報告とおもう。


隈川上流で採集されたムカシトンボ。



隈川下流でみた毛替わり中の母親キタキツネ。



その子供のキタキツネ。


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エゾシロチョウの交尾48時間

2015-06-20 07:07:11 | エゾシロチョウ 
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エゾシロチョウの交尾48時間

処女状態で飛翔中のエゾシロチョウ♀が、寄り添ってきた♂と仲良くランデブーしながら、お互い心を許し合い、その後晴れて交尾にいたるといった感じのラブロマンスは一切無い。






エゾシロチョウの交尾は、発生樹木の上で、♀の羽化直後に待ちかまえていた♂により、あっと言う間に実に強引に行われる。交尾後の♂は急におとなしくなりもっぱら♀にぶらさがった形で♀とともに移動し、場所が定まればじっとして交尾状態を継続する。♀は交尾した♂をぶら下げながら、ゆっくり柔らかい羽根を伸ばし、時間をかけて乾かしてゆく。この間、交尾できなかった♂たちが絶え間なく割り込み交尾をねらうように飛来し、激しく羽根をばたつかせてせまるが、当然無駄なことである。なぜ♂たちは、このような不毛の交尾をせまる行動をえんえんと続けるのだろうか?。


今回、我が家の庭の赤ボケに発生したエゾシロ個体群では、2015年の5月下旬から6月上旬にかけて♀の羽化にあわせて連日交尾が行われた。交尾時間はさまざまだが、数時間におよぶものが多い。驚くべき観察結果として気温がグンと下がった時には実際飛び立つことが出来ない状態になるせいか、少なくとも48時間以上ものあいだ交尾していたペアも4組観察した。


このペアは交尾後、北見付近に寒気団がきて霜注意報がでるなど急激に気温が下がり、そのためか少なくとも48時間以上こうして交尾状態を継続した。

交尾後, 48時間後。


同様に48時間以上交尾を継続したペアたち。







例年、我が家の庭の赤ボケでは初冬の頃、エゾシロチョウの越冬巣がかなりみられるものの、今回のように多数のエゾシロチョウが発生したのは初めてで、とても興味深い一連の観察ができた。
今回、私にとっては【 おそらく多くの読者の方たちにとっても 】おもいがけない観察結果が続いた。




ジージ。 あのね。 交尾って何??。




 まだまだ。 エゾシロチョウエフェメラルのドラマは さらに続きます。


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寄生されたエゾシロ幼虫、アオムシコマユバチ繭塊を守り3週で死亡。

2015-06-18 21:59:28 | エゾシロチョウ 
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寄生されたエゾシロ幼虫、アオムシコマユバチ繭塊を守り3週で死亡。

2015-6-1 (月) 晴れ



朝からたくさんのエゾシロチョウが庭を飛んでおり実に壮観だ。数えると15匹くらいが飛んでいる。

赤ボケの茂みのあたりを飛び回り、交尾中のペアにちょっかいをかける♂が目立つ。

交尾は、すべて♀の羽化直後にあっと言う間に行われる。

♀は交尾した♂を引きずり、ぶら下げながら羽根を伸ばし、乾かしてゆく。エゾシロチョウの一生で最もドラマチックな時であろうか。

赤花ボケの木から大移動したところで 2015-5-10 に体から20数匹のアオムシコマユバチ幼虫が出てきて繭塊を形成、その繭塊にびっしりと厳重に糸をかけた後も、繭塊を守り続けてきたエゾシロチョウ終令幼虫。

それから22日目になるが、このエゾシロ幼虫はどうなったのであろう。

昨日夕方には、まだかすかに動き生きていた。今朝みると、幼虫の姿は消えていた。



地面をさがしたが姿はなく、落下後の幼虫は、おそらくアリに運ばれていったと思われた。




今回の観察ではアオムシコマユバチが出たエゾシロ終令幼虫は、その後約3週間前後にわたって、繭塊にしっかり糸かけをしながら、命の続く限りそれを守りつづける事がわかった。

何らかの不思議な仕組みで脳を支配され、自身の天敵アオムシコマユバチをひたすら守り続けたのである。



赤ボケの茂みをみると、鮮やかな黄色いアオムシコマユバチの繭塊の多くはほとんどよく見てもわからない形にくずれたり、糸がほずれてばらばらになって消え去ろうとしていた。

おびただしい数のアオムシコマユバチの羽化はすでにほとんどが終了していた。

アオムシコマユバチの寄生は、寄生されたエゾシロ幼虫自身にとっては最悪の悲劇かもしれないが、そのエゾシロチョウ個体群全体にとっては爆発的発生による個体群自滅を防ぐ精緻な生態系の仕組みではないだろうか。





PS; 2015-6-18 午後、たまたま見た職場食堂のTVで30日間、食事を絶っているが体の調子は最高という有名な俳優さんが出ていてビックリ。しかしよく番組を見てゆくと、水分や塩飴やブドウ糖は摂っているといい肌の色つやも良く完全断食とはいえない、大分怪しい感じ。おまけにこの番組のスポンサーは2ヵ月でナイスバディの大宣伝、実態は過激な dietなどで トラブルを報じられている例の会社でした。今回、3週間にわたって観察したエゾシロチョウ幼虫は、正真正銘、完全に飲食を断ちひたすらアオムシコマユバチの繭塊を守り抜き、ついに萎縮衰弱死したのでした。



          この項 続く   


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エゾツマのメッカ、久しぶりのチロロ林道

2015-06-17 22:54:48 | エゾツマジロウラジャノメ
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2015-6-16(火) 晴れ

エゾツマのメッカ、久しぶりのチロロ林道

蝶友が6月末から北海道に来るので、下見を兼ねて久しぶりに沙流郡日高町千栄(ちさか)チロロ林道に蝶の撮影に行きました。

ここは北海道に定住する前から私の憧れの地でした。北海道特産種が沢山います。

6月16日朝7時に札幌を出発して9時30分に現地に到着しました。

この時期は、山火事予防の為のゲート施錠期間は終わり、林道は開放されています。入口で入林届を書いて中に入ります。




車をゆっくりと走らせますが、サカハチチョウ、エゾスジグロシロチョウ、越冬したシータテハが目に付く位で蝶が少ないです。

水たまりにも何もいません。






結局、何も撮影することなく、二又の駐車場まで来てしまいました。いつもは多少の蝶愛好家の姿は目につくのですが、今日は他の車は1台も無く林道は私の貸切です。

そこで、ようやくジョウザンシジミが出て来ました。この日見た唯一のジョウザンシジミです。



車を降り、辺りを散策して、ホソバヒョウモンを撮影出来ました。羽化したての新鮮な♂です。数頭見かけました。





カラフトタカネキマダラセセリも少なく、♂を数頭見て一枚だけピンボケですが撮影出来ました。


エゾツマジロウラジャノメは、今日のところは発生していないようで一頭も見かけませんでした。かって豊産していたエゾツマジロウラジャノメは近年減少著しく、ここでは、もし採集するとしても乱獲はつつしみたい産地です。

他にミヤマカラスアゲハ、オオモンシロチョウ、コツバメ、トラフシジミ、ルリタテハ、アカタテハ、シロオビヒメヒカゲがいましたが、何れも1~2頭でした。

こんなすばらしい自然なのに、意外に蝶が少ないのは端境期のせいなのでしょうか?

それにしても、今日は蝶の数が少ないよ うです。

(森 一弘 記)


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2015年、札幌近郊リンゴシジミ発生状況

2015-06-16 20:10:05 | リンゴシジミ
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そうです。愛らしい幼虫とはエゾノウワミズザクラ上のリンゴシジミ幼虫です。

森 一弘さんから今年の札幌近郊のリンゴシジミ発生状況の情報がとどきました。




2015年、札幌近郊、リンゴシジミは不作?


札幌に戻って、6月11日に南区藤野にリンゴシジミの撮影に行きました。

日が差しても飛翔する個体は皆無でした。

諦めかけた時、イタドリの葉に静止する♂を発見し撮影しました。






その晩に初対面のS氏より電話があり、案内を頼まれました。

12日は、朝から快晴にも関わらず、何も飛んでいませんでした。帰り際にようやく1♂を採集していただきました。
初ネットとの事で大変喜んでおられました。ホットしましたが、少なすぎです。

昨年、蛾が大量発生しスモモが殆ど丸 裸になった為でしょうか? 卵で越冬するので、さほど影響は受けないとは思いますが・・・

別の方からは、人工採卵用の母蝶を頼まれており採集できるか心配です。

ところで札幌近郊では有名な白川のリンゴシジミ発生木【スモモ】がありました。

2014-5-21 撮影。

蝶愛好家にとってご神木みたいなこの木が、こんな看板が出たあと、浄水池新設工事で切られてしましました。

2014-5-21 撮影。

このように札幌市南区白川のスモモの大木が切られ蝶の棲む環境はきれいさっぱり消えてしまいました。
毎年、リンゴシジミが発生して、大勢の方が楽しまれていたのに残念です。


2015-6-15 撮影。
           

(森 一弘 記)   


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