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グアテマラで採集されたシロモルフォ
( M.polyphemus )について。
旭川医大寄生虫学教室の稲岡徹先生とは当時懇意にしていただき アニサキスやサナダムシ(日本海裂頭条虫)を共同研究したこともあります。
彼が中南米のグアテマラへ寄生虫調査にでかけたおり、蝶好きの私のために結構多数の蝶を採集し標本を持ち帰ってくれました。
比較的地味な蝶が多かったなかで、ひときわ目立ったのが、シロモルフォでした。
とてもありがたく感謝しましたが、当時やたらと多忙で、おまけにグアテマラが中南米のどこにある国かもわからず、貴重な標本類はシロモルフォとアゲハチョウ科の蝶を数匹展翅したのみで、しまい込まれてしまった次第。
今回、なんとなく手にした標本箱にシロモルフォを発見、当時を思い出しあらためてシロモルフォやグアテマラについて少し調べてみました。
グアテマラ概要。
メキシコに接する中南米の小国グアテマラは、かってはスペインの植民地だった。
多民族国家で人口1790万人、公用語はスペイン語。
バカヤ火山をはじめ活火山が多く、それらが貴重な観光資源になっているが、しばしば爆発して火山灰で飛行機が飛べなくなったりして話題になるようだ。
戦乱と火山爆発・地震など自然災害も多いグアテマラの歴史はとても複雑で、読んでいるうちにイヤになって途中で止めた。
中南米の グアテマラ Guatemala は西はメキシコ、東はベリース、ホンジェラス、エルサルバドル と 国境を接しています。一応、大西洋にも太平洋にも接しているようです。
長らく続いた国内内乱は1966年の停戦で治まったようだが、貧困率が高く、メキシコからの麻薬組織の流入やギャング団が現存し、各種犯罪や誘拐事件が日常的に発生し、今でも治安はかなりよくないらしい。
コーヒー、バナナ、砂糖、コーヒーが主要輸出品。国境地帯にはいまだ熱帯雨林が残り多彩な生態系が特徴で生物多様性のホットスポットとされる。
Morpho polyphemus Doubleday and Hewitson, 1847. シロモルフォ。
ダブレラの図鑑などによればメキシコ? から中南米に分布するとされ Costarica が南限とされる。
♂♀はよく似ており♀はやや大きいと述べられている。
シロモルフォメス表面
シロモルフォメス裏面
しかしそれ意外は記載が無く、ネットレベルで調べた限りでは、このモルフォの全体像はあまりよく知られてはいないようだ。
シロモルフォ オス表面
シロモルフォ オス裏面
低標高から1200mくらいまでの山地に棲息し、飛翔はやたらと速く不規則( extremely rapid and irregular ) とされ、稲岡さんは採集にかなり苦労されたのではなかろうか。
比較的稀なモルフォとされています。我が国ではシロモルフォと呼ばれています。ネットでの写真をみると、案外交配や累代飼育もされているようです。
ついでに
Eurytides thymbraeus ssp . ♂ ヘリボシジャコウタイマイ
メキシコでは稀でないらしい。メキシコ産は2亜種が記載されているがグアテマラ産についてはどうなのだろうか。
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