北海道昆虫同好会ブログ

北海道昆虫同好会は北海道の昆虫を中心に近隣諸国および世界の昆虫を対象に活動しています。

2016年北海道昆虫同好会総会に出席

2016-12-30 02:17:30 | 蝶・昆虫・自然・同好会など
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2016年北海道昆虫同好会総会に出席

2016-11-12  (土)  朝方 雪 のち曇

札幌での2016年北海道昆虫同好会総会に出席しました。

北見から札幌までは快適な大型長距離バスのドリーミントオホーツク号で行くつもりであったが、この日、札幌で ARASHI 嵐 の公演があるため満席で切符とれず。

いつもは1台のドリーミントオホーツク号が、なんと4台もの北見増発となった。
北見駅。



札幌のホテルはARASHI 嵐 の公演のせいでどこもほぼ満杯らしい。

そこで急遽飛行機でゆくことになったがこれもかろうじて切符がとれたのであった。

朝6時起床。  15cmほど積雪あり。 

空港まで自分のフォレスターで行こうかとおもっていたが 雪を見るとやっぱりひよって 7:35 女満別空港行きバス 1000円 で空港まで 45分。 

女満別空港の広大な駐車場は 1泊500円。 手前の駐車場は ほぼ満杯。奥の駐車場は少しあいているようだ。見たところとても混んでいて数百台は駐車しており壮観だ。 

女満別空港は待望の二階出発ロビーへのエスカレーター新装工事が行われていた。


いままではまともななエスカレーターがないローカル色濃い空港であった。

AM 8:50 新千歳空港行きJAL は使用機到着遅れで30分遅れて離陸。









今日は窓際の席で、窓からせっせと空撮した。







40分ほどで無事新千歳空港着陸。  

千歳空港周辺にはソーラーパネル多い。




快速エアポートで札幌へ。 

北口の時計台ラーメンで昼食。
 

札幌は少し前かなりの積雪があったが、その後解けて今日は雪なし。


ホテル ニューオータニ チェックイン。


午後3時〜5時 世話人会で 私は北海道昆虫同好会ブログの報告をした。





今年もブログ運営費2万円の予算がついた。

世話人会はけっこう盛り上がり、杠 隆史さんから本州方面での貴重な情報の報告があったり皆さんとても真剣に討議しているのが印象的であった。





午後6時から 10時まで 総会〜懇親会。 

全会員330名中 92名+α 出席。


近年、昆虫関連でこんなにも多くの人が出席する会食は稀です。

ここでも 私は 北海道昆虫同好会ブログの報告。

物故会員に黙祷。人間国宝で蝶愛好家の狂言師とうじろうさんが故人をしのぶ うたいを謡った。


 

トロピカル大賞は 完本 北海道の蝶  出版 の黒田さん。


島谷光二会員もカラフトセセリの精力的な分布調査で表彰されたがあいにくこの日は南米ペルーへ蝶採集に出かけており不在。

新入会員で本日出席の9名 紹介と自己紹介。本会は若い会員も多い。






懇親会会場を見渡すと昆虫関係では高名な方ばかり。






全員と話をしたいが時間は限られている。

私はキタアカシジミに造詣深く大陸にまで調査にゆくもと六華亭専務樋口氏、仏さんみたいな風貌の稀パル採集パイオニア稲岡茂氏、釧路昆虫同好会の猛者網田さん、最近ミャンマーへ行った朝日純一氏、東京都知事小池百合子氏の同級生の杠 隆史氏 などと歓談、貴重なお話をひたすら聞いた。







会食の半ばから 恒例のオークション。 



司会は常連の島谷会員がペルーへ採集に行って不在なので 杠 隆史さんたちの音頭取りでオークションは盛り上がった。



礼文島シロオビベニヒカケ。



スミナガシセット。


ロシア沿海州。 朝日純一氏採集品。


オオウラギンヒョウモン。



倉ちゃん 落札。








蝶関連は落札価格低すぎて出品者に申し訳ない感じであったが、オサムシ関係は例年どおり かなりの高額で競り落とされていた。










 

私は ギフチョウ40蛹+ヒメギフ10蛹のセットを 激しい競り合いの上 4000円で落札 (ただみたいな落札価格で申し訳ありません )。






本会最年少のホープ中学生会員君は沿海州のウスバキセットを競り落とした。




愛煙家の多い2次会ススキノは昨年目茶いぶされて死にかけたのでゆかず。

会誌 jezoensis , ウスバキ の編集担当坂田氏たちと近くの居酒屋で午前3時まで盛り上がったがついに閉店ですと追い出された。

2016-11-13 (日)曇

坂田氏らと別れ午前4時ころベッドに入って朝8時起床。

朝食会場はやたら混んで 少し待たされた。 仏様スタイルの稲岡氏と同席し少し談笑。

AM 11:20 の 快速エアポートで 新千歳空港へ。

13:00の 女満別行き JAL は30分遅れで離陸。 


1-C 通路側の座席は目の前に大型美形スチュワーデスさんがドカンと座るので目のやり場にこまってしまい寝たふりを続けたが約30分程度の飛行で女満別着陸。




空港バスで北見へ。 今年も短い2016年度北海道昆虫同好会総会出席の旅は終わった。





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2016年暮れ、北海道未曾有の大雪・大嵐

2016-12-26 21:04:27 | 蝶・昆虫・自然・同好会など
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2016年暮れ、北海道未曾有の大雪・大嵐

2016-12-24 (土) 晴れ

昨日、今日と全道的に大荒れで、なんと札幌96cm 、道北エゾヒメギフの産地の音威子府141cm 、イトウ釣りで有名な朱鞠内湖122cm といった猛烈な積雪があった。



幸い北見は公式には積雪23cm. しかし 我が家のあたりは40cm くらいの積雪でしょうか。






風も強くえりも岬では風速34mの猛吹雪. 北海道の12月にしては50年ぶりの大雪・大嵐であったもよう。

交通のほとんどは止まって、飛行機全便欠航で新千歳空港では 乗客6000人以上が空港で一夜を過ごした。

旅行者によってはなんと3泊を余儀なくされた不運な人もいるという。

一方、道南では雪ではなく猛烈な大雨が降り、福島町では187.5mm も降ったと言うからまさにきちがいじみた大嵐であったといえよう。

そんなニュースを聞くと北見市はまだましなほうだったのかも知れない。

それでも重い湿った積雪で除雪作業は本当に苦戦し、頼みの除雪機まで壊れてしまったのであった。



せっかく家々のまわりをきれいに除雪したところに昨晩遅く、人目を避けるかのように除雪車が走った。

無慈悲にも道路脇にうずたかく積み上げていったカチカチの硬い雪。







まあ、仕方ないとはいえ皆さん、毎回深いため息が出る。


これを悪戦苦闘のすえやっと除雪した。

昨日修理したホンダ除雪機雪丸はブレードが全部回って、きわめて快調。




今日は心地よく雪を飛ばしてくれた。約3時間で除雪作業終了した。

斜め向かいのお宅では相当な積雪だが、軽トラックに除雪機で雪を積み上げ、自分の畑に捨てにゆくというすご技でみるみる除雪してゆく。




ご高齢だが奥さんはやたらパワフルで奥さん主導で小気味よく除雪が終わった。

我が家ではかみさん、力仕事まったくダメなので私一人で奮闘せざるを得ない。

勢いに乗って向かいのお宅の駐車場も除雪して最終的には 3 軒分除雪した。 










お向かいさんからお礼に高級ウドンをいただいて恐縮。


昼は かみさんが手配して、セブンイレブンのちらし寿司を配達してもらった。



今回で三回目だが、おいしいちらし寿司だ。 

 



このあと よせばよかったが発作的にスナックチョコ一パック食べてしまった。

重労働のあと体が要求したのだと言い訳。

蝶友 F氏からどうということのない☎あり。

雪かき談義などで盛り上がって長電話した。

道路除雪作業の仕上げにロータリー除雪車があらわれ、道路脇の積雪を飛ばして、さらに道路幅をひろげていってくれた。








私がやれば1時間ほどかかりそうな仕事を30秒ほどでかたづけていった。





これで何事もなかったかのように道路環境は、再びもとにもどったのであった。


ウソみたい。

文明世界はすごいなあと言わざるを得ない。

それにしても二日連続の除雪作業で全身筋肉痛。

今回はちょっとムキになり死ぬほど疲れ果ててしまい、過労死寸前までやってしまったと後悔した次第。

もう雪はいらないよー。

ひたすら除雪作業の一日といった話でした。 


こんな大雪があると翌年の昆虫発生状況には何らかの影響はありそう。


ご参考までに北見市では過去にもっともっとすごい大雪の記録があります。




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知床半島オッカバケ川河口のシレトコモンキチョウ

2016-12-24 15:25:50 | 蝶・昆虫・自然・同好会など
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知床半島オッカバケ川河口のシレトコモンキチョウ

2010-8-14(土) 知床の羅臼は晴れ。暑い。

この日の知床はお盆休みで車だらけ。

どこへいっても観光客の車が多かった。

オッカバケ川河口では10数人の釣り人がひしめいて無心にルアーをひいてカラフトマス釣りをしていたがまったく釣れていないようだ。

一方、オッカバケ川をのぞき込むと川に遡上したカラフトマスがびっしり。

オショロコマを見にいったのだがカラフトマスが多く、釣りにならない。

オショロコマ釣りの小さな針が大きなカラフトマスに引っ掛かって竿を折られそうになった。

とにかく車が多く せせきの湯、アイドマリ温泉など有名スポットは多数の車が駐車して観光客だらけ。

まるでお祭り騒ぎ。

この日、最も印象的であったのはカラフトマスや多数の観光客の車ではなく、オッカバケ川河口にみられたおびただしい数のモンキチョウ。



発生の盛期で好天のせいか海岸に繁殖している黄色い花の植物にモンキチョウが多数吸蜜にきていたのであった。










知床でこんなに多数のモンキチョウを見たのは初めてであった。


滅多に見られない海浜植物とモンキチョウの見事な色彩対比で、なかなか photogenic であり、せっせと撮影した。









一般的には普通種とされ、蝶愛好家にネットされることも稀なモンキチョウであるが、こうしてみるとなかなか見事な蝶だと思う。




♀は尾端をぴっとあげて交尾拒否。











知床では普段、モンキチョウよりも鹿のほうが多いと思います。






オッカバケ川河口の のどかな風景。







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栄枯盛衰、諸行無常。オホーツクのエゾヒメギフチョウ。 その弐

2016-12-23 00:32:08 | エゾヒメギフチョウ
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栄枯盛衰、諸行無常。オホーツクのエゾヒメギフチョウ。 その弐





























今から30年ほど昔、私はサロマ湖周辺でエゾヒメギフチョウをかろうじて数匹採集して北見へ引き上げる途中、たまたま裏道の林道を通った際に若いカラマツの林の林床に乱舞するエゾヒメギフチョウの大群を発見。

夢中で150頭ほどを採集したのが最初の出来事でした。

これをきっかけにオホーツク斜面で同様のエゾヒメギフの大産地を次々に発見しました。

おそらく、こんな感じでオホーツクでは人為的な一時的環境にエゾヒメギフチョウがずいぶん発生しました。

しかしカラマツが大きくなって林床に陽が入らなくなったり、ササがはびこったり、カラマツ林が坑木用に皆伐されたり、再度耕されて今度は牧草地になったりしてこれらエゾヒメギフチョウの一時的大産地は次々に消えていったのでした。

2016年現在、オホーツク斜面に展開していたこれらのエゾヒメギフ発生地のほとんどは消滅しています。






まさに栄枯盛衰、諸行無常を感じますが、たくましくてしたたかなオホーツクのエゾヒメギフチョウは、近年また違った環境に繁殖しはじめているようです。




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栄枯盛衰、諸行無常。オホーツクのエゾヒメギフチョウ。 その壱

2016-12-19 21:24:40 | エゾヒメギフチョウ
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栄枯盛衰、諸行無常。オホーツクのエゾヒメギフチョウ。 その壱





今から50年くらい前、ここはまあまあ広い畑があり若い夫婦がサロマ湖をみおろす丘陵地帯に家を建てて住み着き、農業を営んでいました。

元気な子供も3人いて、近くには小学校もありました。

しかし、農業はおもったようにうまくはいかず、借金もかさみ、ある年、夫婦は決心して炭坑のある大きな町へと夜逃げ同然に引っ越してゆきます。

最盛期の炭坑夫の給料は零細農家より遙かに魅力的なものでした。

畑はすでに借金のかたに人手にわたっていました。

当時このような畑は道内各地で急速に増え続け、放棄された畑の多くにはカラマツ苗木が植えられました。

カラマツは炭坑の坑道を支える坑木としていくらあっても足りない状況でした。


年月が過ぎ背の低いカラマツ林には、ほどよく陽が入りあちこちから飛んできた植物の種子がバランス良く芽を吹いて美しい林床ができました。




この地に多いオクエゾサイシンも群落を作りはじめ、やがてどこからかエゾヒメギフチョウ1♂飛来。




やがて今度は 1♀がやってきて産卵しました。





数年後、ここは急遽、多数のエゾヒメギフチョウが乱舞するスプリングエフェメラルの舞台になってゆきます。





            続く。





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