やおよろずの神々の棲む国でⅡ

〝世界に貢献する誇りある日本″の実現を願いつつ、生きること、ことば、子育て、政治・経済などについて考えつづけます。

【教育】 大津市のいじめ問題 ~現時点での想い~

2012年07月28日 | ~h27 教育/小学校

 大津市立中学校のいじめ・自殺問題については、ネットや新聞、テレビ報道などの一部の情報でしか知りません。(※すべて信じるわけにはいかないようですが…)
 また、裁判の結果や、ようやく始まった警察の捜査結果が報道されるまでは(※報道されても?)、まったくの無関係者が「真相」を知ることはできないのでしょう。
 さらに言えば、この事件を《商売のネタ》として取り扱っているようにみえるマスコミなどの姿もちらほらと見かけます。

 ですから、この時点でこの事件について書くことにはためらいもあるのですが、現時点での想いをいくつか書くことにしました。

■この中学校や大津市教育委員会について

・担任・中学校が、《いじめの兆候》《いじめのサイン》を知っていたのに、迅速に《加害者への強力な指導》をしなかったのならば、それは異常なことです。


 少なくとも佐賀県では、10年以上前から《いじめの兆候》について、教職員が見逃さないような取り組みをすすめられていました。
 いじめる子供たちは大人の目がとどかないところでいじめるし、いじめられた子供はほとんど被害を訴えないので、実際にはなかなか見つけにくいのですが、もしも「兆候」が見つかれば、その解決のために必ず努力してきたと思います。(※それでも、いろいろな要因がある場合、必ず最善の結果で解決するとはかぎらないのですが。)

 「強力な指導」をすれば必ず自殺を防げる、とはかぎりませんが、「子供を守る」ために努力するのは学校として当然の義務です。

・この中学校の教職員や市教委は全体として(※個々の構成員は多様でしょうが)、「他者への思いやり」や「人権感覚」がそうとうに劣ってるように思えます。

 「人権教育」が盛んなところのようですが、真剣に「人類世界共通の普通の人権教育」に取り組んでいるのでしょうか?
 
 ※生徒たちのことはほとんど分かりませんが、「自殺後の調査アンケート(の一部)」をみるかぎりでは、「知らんぷり」をせずに書いている生徒がけっこういると思います。
 ただし、自殺前の状況については今後明らかになってくるでしょう。おそらく、どうにかして助けようとした生徒たちがいたはずですから。

・残念ですが、一般的に、このような悪質でひどいいじめ(=犯罪)の場合は、中学校や教委は《警察の捜査》を依頼すべきです。

 なぜなら、教職員は「犯罪捜査員」ではないからです。捜査知識も技術も権威権限ももちません。
 ですから、いくら学校で調査をしたとしても、例えば「加害容疑者の親」から疑問やクレームが出た場合、決して説得することはできません。

 また、よほどのことがないかぎり《嘘をつくか、黙秘する「加害生徒」》に対して、教員が本当のことをしゃべらせる(=自白させる)ことはできません。(※かつてまだ学校と保護者の信頼関係が強くあり、「教育的配慮」が有効だったころは、かなりの時間と手間をかければできたこともあります。しかし、信頼関係もかなりくずれ、通常業務で忙殺されるようになった学校現場ではもう難しいと思います。)
 数十年前ならまだしも、このごろの《犯罪的行為をする子供たち》は、それが小学生であってもまず本当のことは言いません。とても残念なことですが、それが(私が体験してきた実感的な)事実なのです。

 要するに、もはや昔のように、教職員が校内で、警察の代わりに「犯罪捜査」を行える状況ではなくなっていることを知っていただかなくてはいけません。
 良心的な教職員は、「未来のある犯罪行為実行者」たちに「教育的配慮」を行って、「警察沙汰」にならないで「学校にいるうちに改心して、立ち直ってほしい」と願っていると思いますが、もうそのような《おおらかな、相互信頼的な社会》はほとんどなくなっていることを認めなくてはいけないと思います。

 したがって、学校で《児童生徒の安全に関わる犯罪行為がおき、すぐに学校で解決できそうにない場合》は、すみやかに警察に解決を依頼すべきだと思います。
 (※この大津中2いじめは、犯罪的行為ではなく、あきらかな犯罪行為です。)
 多くの自治体がすでに警察と「協定」を結んでいると思いますが…


警察について

 ある警察官OBに、この事件の「警察の3度にわたる捜査拒否」についてお話をうかがいました。その方は、「普通は最初から何らかの対応を始めるでしょう。」と言われました。
 子供が異常な自殺をしている(※他殺説も出ているようですが…?)のですから、私もそう思うのですが…
 
 なくなった生徒は、14階から飛び降りて救急車で運ばれたそうですが・・・
《だれが救急車を呼んだのか》、《救急センターは警察と連携していたのか=警察にすぐ連絡したのか?(※異常な状況が予想される場合には警察にも通報するのが普通と思いますがどうなのでしょう?)》、《救急車が着いたときのその子の状況はどうだったのか?》、《死因は何だったのか?》、《誰が、事故や他殺ではなく、「飛び降り自殺」と認定したのか?》
 などについては、まだ情報を見つけていないのでよくわかりませんが…

 父親の依頼があったときに、なぜ警察は調べようとしなかったのでしょうか?


 まだよく分からないことがたくさんあり、また、加害容疑者?やその家族の実名報道の問題などもありますので、今後も注目していきたいと思います。
 合掌


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